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もんく [とある港街の住人]

就業支援より公設市場が良い

お昼に市役所に行ってきた。その理由は市の社会福祉協議会が運営している障害者向けの就業支援施設で作っているお弁当の販売があると聞いていたから。実際にはお弁当ではなくてお惣菜だったけれど、鶏の唐揚げとマカロニサラダを各1パック買った。

聞いている話ではプロの方が障害者支援で教えたものらしく、とても美味しいものだった。これが月に2回、市役所と市立病院で販売されるというのでまた買いに行こうと思う。

障害者の方々が調理の技術を身につけて自立できるのは喜ばしい。両親は子供より早く死ぬわけだし、自立するばかりでなく家族以外の支援を受けられるようにしておけるのは良い事だと考える。(これは申し訳ないが、当事者でない者が言う一般論でしかない)

ところで、これに関連して考える事がある。障害者への支援は「就業」支援となっている事だ。実は障害者だけでなくて、国は氷河期世代の人たちにも「就業」支援をしている。つまりは、どこかの会社に入る事を目標にしているという事だ。気になるのはそこのところ。

これが日本でなくてマレーシアだったら会社に就職しなければ屋台を出してお弁当やお菓子を作って売るというのは割と一般的だ。コロナで飛行機が飛ばなくなって解雇されたパイロットが制服を着て屋台をやって話題になったのは記憶に新しい。屋台以外でも公設市場があって野菜や魚を売ったりする事、そしてそこに設けられた小さな調理と客席スペースを少額の料金(税金のようなもの)を支払って店を出すのも簡単だし公的に認められている。

つまりは、就職だけでない自由な働き方が選択肢の中にある。

日本では屋台は基本的に排除する方向で来ているし、それを支援したりする事もなく、そして立派な職業と見做す事も無い。それで、会社に公的資金を入れても就職させようとする。実際のところが全くわからないが、もし唐揚げとマカロニサラダが作れたとして、慣れたのと違う設備で違うお惣菜を作る事を求められ、それに慣れる必要があるとしても誰もができるものなのだろうか?企業は時間をかけて教えて慣れるまで待ってくれるものなのか?企業が良くても、従業員が教えたり補助したりができるのだろうか?(想像して言っているだけ)

というわけで、障害を持った方々について自分は何も言う資格は無いのだけれど、氷河期世代や普通の失業者でも、簡単に低コストで店を出せるような場所と支援があった方が良いように思う。

シンガポールは日本と同じで、通りから屋台を一掃してしまった。ただ、通りからは排除できた変わりに全て内部化して、つまりは公設(私的もある)市場方式となった。日本はマレーシアよりシンガポールのやり方の方が合うと思うのだけれど、自治体は公設市場をやってみたら良いのではないだろうか? その方が移住者を増やせる事にもなるかと考える。
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