「あの……えっと、勇者様の質問に答えてくれませんか?」
やんわりとミレナパウスさんがメタリファーだった彼女に言ってくれる。なにせ彼女はミレナパウスさんの体に夢中だ。そういうとなんかヤバい事をしてそうだけど、そうじゃない。寧ろ美女と美少女の絡みはとても美しい。ミレナパウスさんも聖女をやってたわけで、その容姿はとてもいいからね。
金髪のメタリファーだった彼女と、金髪のミレナパウスさんは見栄え的にとてもよくあってるといえる。同じ金髪でもちょっとタイプ違う二人。どっちもとても綺麗である。同性の特権を使って抱き着いて鼻先をその胸に押し付けてくるからね。寧ろ……
「あれは羨ましい……」
私は思わず本音が……だってだよ? だって考えてもみてよ。私はずっとここにいて、誰かに触れる……なんてことできないんだよ? すべてはG-01を通してしかできない。それなのに……だ。それなのに自分と同じ容姿の女がイチャイチャとしてるんだよ? それはちょっとモヤモヤとするだろう。
私だって自分以外のおっぱいを触りたいよ! 自分のおっぱいもいいけどさ……やっぱり他のおっぱいにも興味はあるっていうか? てか……
「あいつ、幸せそうにしやがって……」
歯ぎしりしてしまいそうだ。だって本当に彼女は幸せそうなんだ。ミレナパウスさんの体に自分の体を擦り付けて、いっぱいミレナパウスさんを吸って……
「んー?」
とか堪能しながらいっている。いや聞いてないかもしれないあれは。なにせ堪能してるからね。うらやまけしからんとはこのことか?
「えっと……聞いてますか?」
「うん、聞いてるよぉ。私は、幸せです」
「違います!」
困ってるミレナパウスさん。てか二人の絡みは勇者にもちょっと刺激が……ね。別に絡み合ってるからってエロい事をしてるわけじゃない。多分彼女はただミレナパウスさんの匂いを堪能してるだけだし、それ以上の知識がきっとない。
だから変な事……この場合は嫌らしい事? なんてのはやってない。けど……女の子が目の前で絡み合ってるのって、男にとっては目のやり場に困る物じゃないかな? 事実、勇者は直接チラチラとみる……くらいにしてる。
「えっと、私達は貴方をなんと呼べばいいのでしょう? 何か覚えてることはありますか?」
勇者が言っても応えてくれないと思ったのか、ミレナパウスさんが引き継いでくれた。幸せな顔をしてるが、ミレナパウスさんの言葉には彼女はこたえてくれた。
「私はぁあんまりおぼえてない。でも~わかる~私には、使命があるのぉ」
最後の使命……とかいう部分はやたらとはきはきと言ってた。