UENOUTAのお絵描きとかブログ

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転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 182

2025-02-19 23:52:32 | 日記
 瓶の中に入った青いキラキラとした液体。いや、キラキラはもしかしたら周囲の目玉によるライトアップのせいかもしれない。だからあの液体の効果……ではないかも。そこら辺はよくわからない。一応G-01で解析をかけてるが、流石に遠目で見るだけではちょっとした成分くらいしかわからない。
 まあそこまでわかるのも優秀とは思う。流石はG-01。ソードコアの影響? それはべつにない。はっきり言って『彼』がなげた瓶は普通の人間サイズの彼が持てるくらいの瓶だったわけで……それに対してメタリファーは普通にG-01よりも大きい。
 普通の人間サイズの彼が持てる瓶に入るだけの液体。そしてそれを受け取ったのは人間よりも十倍以上もサイズが違うメタリファーという存在だ。単純に考えてあの液体の量で足りるのだろうか? と思ってしまうのも仕方無いと思う。だってサイズ感的にさっき彼が投げた瓶にはいってる量ってそれこそメタリファー換算では水一滴……くらいでない? 流石に毒にも致死量というのがある。あれは毒ではないだろうが、つまりは効果をもたらすための量……というものだ。
 それって普通ならあるよね? そしてその量というのは体の大きさによって量は増えるはずだ。だって小さな小動物なら少量の毒が致死量になるが、クジラとかなら、その巨大さでどうにかできてしまうものだろう。
 そしてその理論でいうのなら、メタリファーはクジラさえも比較にならないくらいに大きい。まあ流石に100メートル以上のサイズではないが、その半分くらいはある。それなのにたった数百ミリリットル程度って……効果なくない? と思えてならない。
 
「あれは、効果があるのでしょうか? 流石に少なすぎたのでは?」
 
 私と同じような疑問をどうやら勇者もおもったらしい。まあ普通に出る疑問だよね。けどそれに反証するのはアイである。私が格納してた部分から出てきてるアイは自身で飛んでこの光景を見守ってる。
 
「量に問題なんてないわ。そこら辺をあの人が考えてないとでも?」
「でも流石に……」
 
 アイのいうこともわかる。だって彼は天才だ。それも歴史に残る程の天才。私の以前の世界風に言うと、ノーベル賞を取れるくらいの天才である。それを考えると、私達のような凡人が考えるようなミスを天才である彼がおかすわけないよね。そもそもがあれはメタリファーの為に……メタリファーとの契約? の為に用意してたみたいなものだし……メタリファーに効果がない量をなげ渡すなんて……そんなのは契約違反というかむしろ契約破棄を叩きつけてるに等しくない? 流石にそんな事はしないだろうってきがするけど。
 だって彼はメタリファーに感謝してた。実は恨んでてもう死んでることだし、死んだ後なら殺されることもないからやりたいことをやってやろう――とかいう事? 
 
(うーん、流石にないと思うけど……)
 
 そんな事を思ってると、メタリファーはその長い腕を大きく広げて――
 
『オオオオオオオオオオオオオオ』
 
 ――とか叫び出した。
 

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 181

2025-02-19 03:37:08 | 日記
「約束?」
 
 なんのことだろうか? けど実際、この場所が何なのか実際謎だし、その約束――とかがこの場所と……この場所に沢山の世界の『船』をため込んでるのに関係があるのかもしれない。
 
『私は最後のあいさつに行こう。あの存在も解放させないといけない』
 
 そういって『彼』は消えていった。色々と気になる発言があった。どうやらソードコアが彼の研究対象ではなかった事もそうだ。ソードコアはG-01を大幅に強化してくれたはず。今はその進化を発揮することは出来ないけど、これからを考えたらソードコアになったのは間違いなくありがたいことだと思う。
 
「彼の最後を見に行きますか。研究成果も気になりますからね」
 
 そんなことをいってアイのホログラムが消えていく。私も彼が何をするのか気になるから外の様子を確かめる事にする。それに……だ。私はソードコアの前にこの船のシステムを全て受け継いでる。なので道を開くのも簡単だった。この中心まで来るのにかなり苦労したが、全ての権限があるのなら煩わしいセキュリティーなんて関係ない。
 システムで自在な道を作って、その扉を外郭である円盤状の所に繋げる。そして円盤を回転させて全ての入り口を直結することで、最短で外への道を開いた。
 
『行きましょう』
 
 私は勇者たちをG-01で抱えて外にでた。そこには大量の目玉たちがまたいた。けど攻撃的ではない。寧ろなんか歓喜してる? どうしてそう思ったのか……というと彼らの目玉がゲーミング的に光ってるからだ。だからそれは歓喜――を現してるのかなって……そう思ったのだ。
 華々しくて目が痛い。てか目玉たちを生産してるのはこの円盤だから今や主は私はではないのか? どうみても私以上の待遇ですけど? いや、別に目玉の待遇の差? に不満はない。だって別にほめそやされたい訳じゃないし? だからまあいいよ。てかこんなのメタリファーだって迷惑じゃない? こんな事をして喜ぶ奴ではないだろう。
 とうのメタリファーは全くもって目玉を気にしてはないけど……
 
「ありがとう。感謝する。さあ受け取ってくれ」
 
 ホログラムの彼。その彼の合図で円盤から何かが射出される。それは小さな瓶? 何なのかはわからない。それをメタリファーが受け止める。メタリファーもわかってたんだろう。たってメタリファーに触れるのは大変な事だ。なにせメタリファーは時空間を操れる。
 そんなメタリファーに当たったという事は彼が受け入れてたということ。きっと彼とメタリファーの間で交わされた契約なんだろう。それがさっきの瓶。いやあの瓶に入ってた何か……だよね。
 
 それをメタリファーは受け入れている。私達は何が起きるのかを見守るよ。
 
 

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十六話part2

2025-02-18 23:57:20 | 日記
 海で柱となった海坊主。そして団地で柱となった子供妖怪。そして今回廃駅で柱になった芋虫妖怪。そして山の方の廃校の裏庭にあった小さな祠にいた白蛇。それらがそろったことで準備は出来たと判断した。もしかしたらまだ同等の存在はいるのかもしれない。けど、十分みたいだ。鬼男と鬼女がそういってるのなら、きっとそういう事なのだろうと小頭も幾代も納得した。そしてこのよっつの柱をうまく共振させないといけない。その為に小頭達は再び白蛇が封じられた祠まできた。
 実際、全ての妖怪に作用する命令は、どこの柱を通してもいいらしい。ならばなぜもう一度ここに戻ってきたのか。それは一番白蛇が協力的だったかららしい。あと……
 
「あの場所からの方が通りがいい気がしたの」
 
 ――というのが幾代の言葉だ。実際それをやるのは幾代なんだから彼女が一番いいと思う場所でやった方がいいのは確か。だから再び祠まで小頭達は戻ってきた。それに地獄の門だってここからが一番近い。無駄はないだろう。小さな祠を覆うように青白い柱が立ってる。そしてその中に白蛇がふにゃっと曲がって縦に封じられてる。
 抵抗なく封印を受け入れてたくれた白ヘビ。きっとだからこそ、ここが良いだろうと育代だって思ったんだろう。もしかしたら白ヘビが助けてくれるかもしれないし。
 
 育代は柱に手を翳して集中するためか目を閉じる。そしてブツブツと何かを呟く。多分呪術の為の詠唱だろう。それらの知識……それをあの廃村にいた幽霊といっていいのかよくわからない存在から受け取った育代。
 育代に反応してるのか、柱が……というか厳密にはその中の白蛇に反応がある。その目が青く光って、力を発動してるみたいだ。なにせ……いきなり小頭には周囲か変わったようにみえたのだ。白い彼岸花が咲き誇る河原がみえる。
 
「え? あれ?」
 
 でもそれは一瞬だった。一応柱の周囲に幾本かの白い彼岸花が咲いてるが、それだけ。その代わりに柱から力の波動? みたいなのが天に伸びていた。そしてそれはまずはここだけだけど、ここから共振を育代は発動して他、三つの柱もこうやって起動させていくんだろう。
 上手く行くといい……そういう風に小頭も祈る。だって彼女にはそれしかできないから。
 

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十六話part1

2025-02-17 19:29:55 | 日記
 そうやって何とか芋虫妖怪も柱にできた。これによってかなり広範囲、少なくともこの街の範囲くらいは行けるだろう。もしかしたらこの街の外に行ってる妖怪もいるかもしれないが、でも結構妖怪たちはそこらへんにいる。あまり遠出はしないみたいだ。それにそもそもが強い妖怪が遠くにいくイメージがあった。でもそんな強力な奴らは既に柱になってる。地獄の門からでて一目散に遠くを目指す……というのはしてないみたいだ。強力な妖怪たちも。
 なので徒歩移動くらいしか出来なさそうな雑魚い妖怪たちはなおさらそこらにいるだろうと考えられた。
 
「大丈夫おばあちゃん?」
 
 幾代は一番力を消耗してるはずだ。だって強力な妖怪たちを止めて、柱とした。そして命令をしないといけない。これからが、その最後の部分をやることになる。それもやっぱり幾代の力に頼ることになる。力……と技術。幾代の中にある呪術師としての知識は大いに役に立ってる。でもだからこそ、それを扱えるのが幾代しかいないから、彼女には負担が大きく偏ってるといえる。小頭は自分でも何かできれば……と思うが、その方法なんてない。そもそもが幾代がそれを許さないだろう。
 幾代にとって小頭は目の中に入れても痛くない程に溺愛してる孫である。孫のくくりとしては足軽だってそうだが、やっぱり男の子と女の子では対応が違ってしまうものだ。愛情の深さが違うわけじゃない。孫としてどちらだって幾代にとっては大切だ。でも男の子の方がより雑に? というか適当に扱えるのものだろう。それに対して女の子となると花よ蝶よと対応されるものだ。だからいくら小頭が苦しみを分かち合おうとしても、それがもしもできたとしても、幾代は絶対にそれを承諾することはない。
 
「だい……大丈夫。これでようやく四つの柱を作ることが出来たわね。ここからよ。この街にいる妖怪たちに命令を送らないと」
 
 力の共振、そして振動を起こして、四つの柱を共鳴させることで育代の命令をこの街にいるすべての妖怪へと伝える……そして強い妖怪の命令とあれば、弱い妖怪たちは従う……という見立てだ。実際そうなのはよくわからない。けど鬼男と鬼女が言うからにはそうなのだろうと小頭と幾代は納得してる。だって今更……というかここまできて? 鬼たちが二人をだます必要もない。彼らは自分たちの世界に帰りたいと……そういってるのだ。
 そしてそれが出来るかもしれない可能性がこの方法だ。だからこそ、この行動は鬼たちの願いにも沿ってる事だ。だから最後まできっと協力できる。
 
 少しだけ、流石に幾代には休憩をとってもらった。十分くらいの休憩だ。空から探した自動販売機でジュースを買ってきた小頭。それを四人で飲んだ。空き缶は鬼男と鬼女が片手で簡単につぶしてた。そしてこれまでできなかった話をちょっとだけした。二人の身の上話とかである。でもその時間はほんの十分くらい。
 
「やります」
 
 そういう幾代の決意と共に、この街すべての妖怪たちに伝える命令を発信することにした。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 180

2025-02-17 19:18:44 | 日記
「人権……ですか?」
『ああ、人権とは人らしく暮らす権利の事だな』
 
 いや、知ってるけど。まあ私が知ってる『人権』とG-01を作った世界の『人権』が同じかはわからない。でも聞いた限りでは同じっぽい。人としての権利を認める――ということが人権だろう。まさか世界が変わってもそれを聞くとは……
 
「でも、私普通の生命じゃないですよね?」
 
 そうだ。人権は確かに大切だ。でもそれって試験管ベビーとかにも適用されるの? そこら辺が色々と問題だったような気がするぞ。でも彼が言うにはどうやら私にも人権は認められてるみたい? だからこそ、私は私の意思で行動出来てるわけだからね。
 つまりはかなりそういう意識が進んでた……ということか。
 
『俺の世界ではそういうのはうるさかったからな。人権だけじゃない様々な命に対する保障や保護を主張する奴らはおおかった。そのせいでどれだけ科学の発展を邪魔されたか……』
 
 なんか個人的に彼には恨みがあるみたいだ。確かに科学の発展と、そういう権利というのは衝突するというのは歴史が証明してるよね。非人道的な行いをなくすために権利を公にする……という目的もあるしね。
 けど何もできなくなると科学の発展とかは阻害されたりする……というのが科学者とか技術者からする主張なんだろう。まあだからって非人道的なのはダメだとは思う。
 
「私もあなたの世界に行くと一人の人間として扱われるってことですか?」
『残ってればそうなるな』
 
 残ってれば……ね。でもよかった。いつか世界を渡ってればその内G-01や私自身を作った世界へもいけるかもしれない……とは思ってた。その時、ただのG-01のパーツみたいに扱われるのは嫌だなって思ってたんだ。
 少なくとも私には人権があるようだし、パーツとしては扱われないだろう。
 
『さて、全ては順調に引き継がれた。いい機体だ』
「もちろん、私のですから」
 
 なんかG-01を褒められたら自分の事のようにうれしい。けどどうやら彼がそういったのには他の理由もあるみたいだ。
 
『彼女の意思が残ってる』
 
 そういえば彼が想ってた彼女は機械的な発展を支えてたような天才だった。ならば……確かにG-01の方には彼女の作り上げた技術が多く使われてる可能性はある。
 
『ソードコアの注意事項はある程度渡しておいた。理論もそっちの奴が受け取っただろう。あとは……君たちが検証してほしい。なにせ上手く行ったのは初めてだからな。これは歴史に残ることに違いない』
「長年の研究の成果……とかですか?」
 
 私は満足そうな彼を観てそう聞いた。けど……彼は首を振るう。
 
『俺の専門はこっちではない。だが……それら全てを託す。その相手が来てくれてよかった。やはり俺の判断に間違いはない。そしてこれこそが、俺の研究の集大成だ』
 
 そういうと、何やら響くアラーム。外の映像を見ると、ここにきて一切姿を現さなかったメタリファーの姿がこの船の外にあるらしい情報が入ってきた。そして彼はいう。
 
『約束を果たすときだ』