UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第十一話Part1

2024-08-31 19:41:20 | 日記
「おーい! こっちこっち」
 
 そんな風に車が殆ど取らない通らない大きな道路(といっても二車線だけど)に幾代がママチャリにまたがっていた。足軽と小頭も自転車をもって幾代と合流する。足軽達は自転車は一台だけど、二人乗りをすればいいか……と思ってる。道路交通法違反? そこらへんはこれだけ自動車がいないんだから大丈夫だろうという気持ちだ。
 てか野々野足軽ならたとえ事故したとしてもどうにでも出来る。もちろんその前にどうにかする気だが。
 
「うわ、なんか古いねそれ」
「しょうがないだろ。これしかなかったんだから」
「まあちゃんと動けば大丈夫でしょ。じゃあ早速いこう!」
 
 今日は幾代とサイクリングである。やっぱり田舎だから足が必要らしい。けど足軽達はまだ高校一年だ。そして幾代もそう……みたいな事を言ってた。だから車なんて便利なものはない。となると学生の一番代表的な足と言えば自転車だろう。
 
 自転車が必要と言われて足軽はさっそく爺ちゃんに自転車があるか聞いた。爺ちゃんは「うーんどうじゃったか?」とかだったけど、なぜかおばあちゃんの方がわかってた。
 
「倉庫にあったわよー」
 
 と言ってくれた。なのでそこから引っ張り出して点検と掃除をして今日を迎えたというわけだ。幸いタイヤがパンクしてなかったのがよかった。空気はかなり減ってたけど、野々野足軽は力を使って簡単に空気を入れた。なんともくだらない力の使い方だと思ったけど、空気入れがなかったのだから仕方ない。
 
 その時、おばあちゃんに「あれ? タイヤは大丈夫……ね?」とか言われたが、もしかしたらおばあちゃんは一回確認してたのかもしれない。でもそこは「うん、大丈夫だったよ」という事で無理やりやり過ごした。
 だって確認したといっても一回なら、勘違いだったとおもってもおかしくないと思ったし、女性は自転車の構造とかよくわかってないだろうから、タイヤの圧力とかもそうとうへにょへにょに減ってないと押したところでわからないんでは? と考えた。
 そしてそれは当たったみたいだ。実際タイヤは頑丈だし、女性ではちょっと押した所でへこんだりしない。だからおばあちゃんは勘違いだったかしら? という感じで納得してくれた。
 
「じゃあ、早速行こう!」
 
 そういって幾代が自身の自転車にまたがって先にいく。野々野足軽と小頭も、その後についていく。もちろんだけど、足軽が漕いで小頭は後ろの方で立つことになった。座る所もあるけど、どうやらそこはさび付いてるから小頭は座りたくないらしい。
 それになぜかおあつらえ向きに後輪のネジの所に長い延長のネジがついてて、ちゃんと二人乗りできるようになってた。もしかしたらこの自転車はかつて足軽達の父親が学生時代に乗ってたものなのかもしれない。だからこんなものがついたままなのかも……と思った。
 
 三人は空気を切って自動車全然いない田舎の山道の道を滑走する。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 57

2024-08-31 19:35:49 | 日記
 早速勇者様たちと離れ離れにされてしまいました。やっぱりあの化け物達はちゃんと戦力を分析してると見て間違いないでしょう。そもそもが最初に戦った時、あれだけ組織的な相手だったのです。
 頭がいなくなったとしても、戦力を分析する……くらいはしてるでしょう。そして私が一番弱いと見破られた。だから個別に倒すならまずは私……とおもわれたのでしょう。
 
「これが違う世界の洗礼……ということでしょうか?」
「ポニポニ!」
「ええ、まだ死ぬ気はありません」
 
 正直、この変な生物? ポニ子ちゃんがなんと言ってるのか、私にはさっぱりです。けどなんとなくだけど、励ましてくれてると言うのはわかります。それにポニ子ちゃんのおかげで私はまだダメージをうけてない。
 全てのダメージはポニ子ちゃんが吸収してくれてます。
 
「もっともっと自由に戦って見ます!」
「ぽに!」
 
 私は無数の目玉達に挑みます。前の世界なら私の周囲を沢山の信者が囲い、肉の盾となって守ってくれてました。その中心で私は詠唱を焦らずにやることが大切だった。
 でも今は違います。自身で動いて、敵を捉えて攻撃を向ける。それと同時に、詠唱も行います。同時に二つ……いや全体の敵の動きをみて、攻撃が来たら回避だってしないといけません。
 だから考えることは1秒先には変わってる。そんなやることいっぱいなせいで頭は常にいっぱいいっぱいです。そうなるとおろそかにどこかはなってしまいます。私の場合はそもそもそこまで運動神経が良くないから、どうしても体の使い方が鈍臭い。
 なので回避しようとして、一回はなんとか躱せても、きっとそのやり方がだめなんでしょう。それはわかってます。だって――
 
「ひゃっ!?」
「ちょ!?」
「ぴゃあ!?」
 
 ――とか変な声とともに、更には変なポーズで回避してます。当然その後にスムーズに体が動かせるわけ無いです。だからその後に続く攻撃はあたります。ダメージにはならないけど、これじゃ……いくらかかっても魔法が完成しません。
 私も目指すは勇者様のような戦いつつ、魔法も使えるような……そんな姿です。なのに……
 
「ポニポニ」
 
 何やらポニ子ちゃんが言ってきます。するとなんか勝手に私の耳にさっきまでの詠唱が伝わってきます。
 
「え? これって……」
 
 まさかポニ子ちゃん……私の詠唱をストックしてるの?

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第十話Part5

2024-08-29 18:58:26 | 日記
「ふふ、散々だね足軽。反論しないの?」
「うるさい。それに……まあ事実だし……」
「そっかそっか」
 
 そんな風に言ってくる幾代。すると幾代が「うーん」と指を唇に当ててなんかニヤッとしてる。そのポーズがなんか色っぽく野々野足軽には見える。
 
「小頭ちゃんもそんな事言ってるけど、でもお兄ちゃんと一緒にいるんだ? 小頭ちゃんくらいの歳なら、お兄ちゃんと一緒に居たくないんじゃない普通? イケメンでも無いのならなおさら」
 
 そんな幾代の言葉に足軽は納得できるが、同時にダメージも受ける。実際さっきから足軽を否定しまくってる小頭である。それを考えると、幾代の考えは間違ってないだろう。
 普通はそうなんじゃない? と思う。これだけ言われるのになんでついてきてるんだ? と足軽だって思う。
 
「いやなら来るな」
 
 と思うだろう。でも小頭はここ最近、いうなればあの襲われそうになった日からは随分と小頭は足軽にくっついてる。口ではボロクソに言ってるが、その行動は真逆だった。そんな事情は幾代は知らない。だから実際、その発言と行動が伴ってないから幾代的には小頭はそんなことを言ってるけど、お兄ちゃんから離れられない可愛らしい子……みたいに映ってるみたいだ。
 だからこそを突いてからかってきてる。
 
「そ……それは……」
 
 小頭も言葉と行動が間逆なのはわかってる。けど、あんなことがあったから、一人になるのは怖いんだろう。今は家族以外と離れたくない……みたいな感じになってる。
 
「あんまりからかうなよ」
 
 そうちょっと真剣にいう足軽。色々と酷いことを言われたが、結局兄としては妹に頼られるのは嫌な気はしない。だからやっぱり甘くなる野々野足軽だ。そしてそんな真剣に言われた幾代は「ごめんなさい」と素直にいってくれた。ちょっとからかい過ぎたと思ったんだろう。
 
「あっ、ほら! もうすぐだよ!」
 
 そんなことをいって前を向いて走る幾代。ちょっと前から水が落ちるような音が聞こえてた。だから想像はしてたけど、幾代が連れてきたところには滝があった。周囲は木々で囲まれてるけど、ぽっかりとそこだけ空いててまるで秘密の場所だ。
 更に……
 
「あっ! たぬき!!」
 
 はしゃいだ小頭の声。そうどうやらここは野生動物の飲み場でもあるみたいだ。たぬきの親子が水を飲んでた。そんなたぬきの親子は足軽達の姿を見ても別に気にしてない。
 そんなたぬきの親子を小頭はスマホで写真を撮ってる。
 

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 56

2024-08-28 23:55:50 | 日記
「なんで何で!? どうしてですかぁぁぁぁぁぁぁ!?」
 
 複雑な船の中でそんな声が響く。さっきまで近くで戦ってたはずだが、あまりの敵の多さに、分断されてしまった。というかミレナパウスさんがふっとばされて壁をぶち破っていってしまった。
 
「アイさん!!」
「まったく世話がやけるわね」
 
 そんなことをアイさんは増やした腕に握った銃を撃ちまくって目玉たちの行動を止めていく。そしてその間を縫ってミレナパウスさんが飛んでいった方へとむかった。
 自分はこれ以上ミレナパウスさんの方に敵がいかないようにここで敵を引きつけよう。それにせっかくアイさんが敵を止めてくれたんだ。それをサクッと破壊して数を減らす。
 でも……
 
(どんなに破壊しても意味はなさそうだが……)
 
 そうなんだよね。いくら倒しても、次から次へと目玉達はやってくる。どんどんとその頻度は上がってる。実際、ミレナパウスさんに戦闘慣れをさせるという目的でなら今の状況は願ったりかなったりだ。
 これだけ絶え間なくやってきてくれると、否が応でも数が少ないこちらは一人一人が対応する数は多くなる。そうなるとまあ大変なわけで、必死にならざる得ない。
 自分たちはまだ余裕はある。きっとアイさんだってそうだろう。でも、ミレナパウスさんは元は魔法で遠くから撃ち落としたりするのが基本だっただろうし、こんな風に次々と敵が迫ってくるような……そんな終わりが見えないような戦いは……
 
「彼女の世界でも最後はこんなだったか……」
 
 けどあの時のミレナパウスさんは戦ってたけど、戦ってはない。どういうことかというと、気持ちは一緒に戦ってた。けど戦闘はしてないということだ。彼女は回復要員だった。
 だから戦場に出ても、戦闘をしてたわけじゃないんだ。けど今は戦闘をしないといけない。やっぱりそうなると緊張感や疲労とかも段違いだろう。死地で感じる疲労感は通常時の何倍も辛い。体力だっていつもよりも早く尽きるような……そんな感覚になる。
 けどだからって戦うことを辞めることはできない。だって……それをやめた瞬間、訪れるのは『死』だからだ。どんなに辛くても限界が来たとてしも動き続けるその意思をミレナパウスさんには持ってほしいとおもってる。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 55

2024-08-28 23:52:13 | 日記
「よし、急ごう!」
 
 G-01殿と分かれて、自分たちは内部を進む。外に出て一緒に行ったほうが確実に早いのは確かだ。けど、アイさんはどうやらこの様々な船に興味があるみたい。
 それらの内部情報を確保して行きたいらしい。ならば内部からいくしかない。G-01殿が居てくれないのは不安もある。だが、我々とはサイズ感が違うG-01殿と一緒だとやっぱり色々と不便があるのも事実。
 それに申し訳なくなってしまう。分かれて進めばそういう心苦しさもない。サポートが受けれないのは、安心感がぜんぜん違うが……
 
(これも成長のためだ)
 
 そう思うことにする。なにせ……だ。なにせG-01殿が居たら、ついつい戦いに集中する為の集中も散漫になる。それはやっぱり安心感の違いだ。なにせG-01殿がいたらどうにでもなる……そんな思いが湧きあがるのはどうしようもない。
 なにせそれだけの存在だからだ。あの方が居たら安全は保証されたようなもの。そんな戦闘にはひりつきなんて生まれようがないだろう。
 
 やっぱりきちんとした成長を目指すのなら、自分たちだけの力で切り開いていく……そういう挑戦が必要だ。そしてそういう挑戦を乗り越えてこそ、自信にもつながる。
 ただただ、与えられてるだけでは、それは『自身の力』とはいわない。いえない。いざとなった時、もしもその力がどうにかなったら? いや、何もならなくても、もしもその力でもどうしようもないと思える相手が目の前に現れたら? 
 ただその力だけに頼ってたら、そこで生きるのを諦めてしまうだろう。だって全てがその『力』だよりならそうなる。もうどうしようもないって……これがだめならもう駄目だってなる。
 そしてそれの責任はどこにいくだろうか? 自分が駄目だった……といくか? それは違うだろう。きっともっと良い武器を、装備をくれなかったあいつが悪い……とかになるのではないだろうか? 
 自分がそれだけに依存してただけで、そしてそれをくれた人は善意しかないのに、それなのに勝手に逆恨みされたりしてしまう……まあ極端かもしれないし、実際自分たちの中にはそんな奴はいない(と思いたい)
 でもまだミレナパウスさんのことはよくわかってない。教会に居たにしてはとてもまともだが……最後の最後でどう思うかまではその時になるまでわからない。だからこそ、わからないからこそ仲間となるためにもきっとこれは必要なことだろう。
 
『大丈夫ですかミレナパウスさん?」
「はい!」
 
 いい返事をして自分たちは覚悟を決めて突き進む。