UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件件 第二章 第三十七話part1

2025-02-27 07:38:50 | 日記
 準備が整ったのか、鬼たちが並んで地獄の門の前に立つ。門の向こうがどうなってるのかは小頭達にはかり知ることは出来ないが、向こうも準備をしてるというのは鬼男を通じて感じ取れてるらしいから、こっちもその準備を進めるしかないだろう。
 
「はぁ、こんな事ならもっとちゃんと講義を受けておくんだったわ」
「ミスるなよ」
 
 何やら鬼達から講義とかいうか言葉が出てくるのがなんか意外だな――と小頭は思ってた。地獄の門の向こうの世界がどうなってるのか、興味は尽きないが、流石に言ってみたいとまではなってない小頭。小頭基本的に面倒ごとには首を突っ込みたくはない。
 そう思ってる。だから興味はあるが我慢だって出来る理性を持ち合わせてた。でもこれまでの鬼達とのやり取りで地獄とは世間で伝え聞いてるような何個も地獄があるような……そんな場所ではないらしい。
 もっとちゃんとした? というのは失礼なのかもしれないがちゃんと地獄にも文明というのがあるというのが鬼男や鬼女によって証明されてる。だって色々なテクノロジーや技術、そして彼らのちゃんとした言動からもそれはわかるのだ。
 
 鬼男は寡黙だけど頼りになるやつだ……とはおもってる。小頭には基本優しいし。けど実際はただ見た目がちょっと近寄りがたいだけで、鬼男は結構誰にでも優しいのかもしれない――とかちょっと小頭はおもってる。
 そこら辺がなんか足軽と似てるな……と感じてる部分でもある。きっと鬼男と足軽は何か繋がりがあるから彼らは入れ替わった。となると、育代に対応してた鬼女は……
 
(結構彼女は適当なところがあるよね。なんか態度軽いし……一部分は重そうだけど……)
 
 そんな風に鬼女をみる小頭。世界が違っても何か繋がりがあるから鬼男と足軽が入れ替わったというのなら、本当なら入れ替わるはずだった育代と鬼女にも繋がりがあるはず。
 でも……小頭には二人のつながりは見えなかった。だって育代と鬼女……その二人は全く違うのだ。いや、他人だし? 鬼と人間だし? 当たり前といえばい当たり前だろう。
 けどそれをいうならば足軽と鬼男だってそうだろう。でも不思議と小頭には二人のつながり、同じ部分が感じられる。だから二人が入れ替わったのにも納得がいく。
 なんとなくだけど、小頭が鬼男を受け入れやすかったのも、きっと兄の面影? を無意識に感じ取ってたから……かもしれないし。けど……だ。けど、ぶっちゃけ育代と鬼女にはまったく共通項が小頭にはわからなかった。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 187

2025-02-26 23:57:23 | 日記
『何か問題が起きてるようですね。こちらでも解析をしてみましょう』
 
 私はそういってG-01で大々的にユアの卵の情報を読み取ることにする。何回もアップデートをして性能も上がってるスキャンを駆使してユアの卵をみる。さらには悪いと思ったけど、手を向ける。けど直接触ったりはしない。なにせあれは時空間を司るメタリファーが変わった姿だ。
 何が起こってるのか分かってないのに、下手に触るなんてできないだろう。どんな影響を受けるかわからない。触った瞬間にこっちの時間がくるったり、止まったり……そんなことが起きえるのがメタリファーだ。
 だから私はとりあえず指を一本発射した。顔位のサイズがあるユアの卵である。あ、G-01の顔位ね。私のじゃない。だからG-01の指なら小さい方に入るだろう。G-01の指には色々と機能が詰まってる。なにせ忘れてるかもしれないが、今だって分離してる指はこの船の山の下層を探索してるからね。
 
 だからって指が欠けるってことはない。指位すぐに元に戻せるからだ。そしてその都度、必要な機能を搭載して自立させることができるのがとても便利なのだ。という訳で今回は色々とデータを収集できるような機能を詰め込んで発射した。自立行動の機能は必要ないだろう。ただ何があってもデータを送信できるようにしないといけない。
 問題は『時止め』対策だろう。実際時間停止に対する対処ってどうしたら? というのがあるだろう。一応時、とか空間に影響する相手と対峙した経験はある。メタリファーとだって戦ったしね。
 でも基本時止めはやられる前にやる……か、影響を受けないよう避ける……くらいしかない。でも更にアップデートをしたG-01には多分だけど、時間停止に対する対策? とも呼べる装置というか装備というか? システム? そんなのを組み込む項目が増えてた。もともとG-01のアップデートとかアップグレードは全てが解放されてる訳じゃなかった。
 
 それでもとても膨大だったけど、必要なものを教えてくれたり、通った世界で得た何かを材料にできたりしてたのだ。それで色々と増えていってた。その中で『オーバーモード』なるものがあった。
 簡単に言うとそれは完全自立したG-01の行動を可能にする機能である。時……とは何か?体感時間なのか? それとも世界全ての時間なのか? そんなのがあるじゃん。
 メタリファーなら世界そのものの時間を操れそうではあるが、それをわざわさ使うかというね。体感時間だってメタリファーは操れるだろう。簡単に誰かの時間を操る……それだけでも脅威だ。それこそ体感時間じゃなく肉体の時間とかさ……それさえも操れるのなら、触れずにメタリファーは相手を殺せる。
 でもそんなことはされてない。今までの経験上? ならばこのオーバーモードで対処可能じゃないか? って私はおもってる。
 

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 186

2025-02-26 07:34:17 | 日記
 メタリファーが別の存在として誕生する? その光景を私達は目撃しようとしてる。ユアの卵のヒビは広がっていっているのが見える。でもあれはこれまでとは全く違う生命の誕生である。
 実際何が起きるかなんて製作者の彼でさえ分かってないのではないだろうか? だってとてもワクワクしてる。キラキラとしてた目はまるで少年のようだ。死してなお願った願望が今叶おうとしてるのなら、それもしょうがないかもしれない。
 
 ペキペキ……ペキペキ……
 
 そんな音が聞こえてくる。でも中身が見えることはない。実際の所ユアの卵はそれなりに大きい。なにせ数十メートルのメタリファーが卵になったのだ。それでもG-01の頭位の大きさに縮んでるからかなり小さくなったと思う。
 
 ペキペキ――という音が続く。実際ペキペキした殻は落ちる訳じゃなく丸い球体の外側の液体なのか、それともスライム的なものなのかわからない部分に浮かんでる。でもその内分解されてるのか消えていく。だからゴミとして溜まることはない。でもおかしい……
 
「なんかずっと球体が割れてるだけじゃない?」
 
 私は外には発さずにそうつぶやいた。きっと私だけじゃなく勇者たちだって同じように思ってるだろ。ミレナパウスさんはまだ興奮してるようだけど、流石の彼も「あれ?」という感じになってるよ。
 
 何かが生まれる……そう思ってたわけだけど全然生まれてこないからね。これは流石に天才の彼も想定外だったんだろう。
 
『一体何が……』
 
 と呟いて彼はブツブツと何かを呟いてる。きっとどうしてこうなったのか、それを考えてるんだろう。自分の中で思考をしてるみたい。けど一つ疑問がある。あれは映像とかなんかじゃないの? それか彼を再現したAIなのだろうか? 今更だけどこれはきっとただの映像では絶対にない。
 
『何かが繰り返されてるように見えます』
 
 私はそういってみる。よく観察してみると、実は先におちた殻? 本体から分離しちゃってるから殻で良いよね? それは分解されてるのか? の様に見えるが、解釈によっては『元に戻ってる』――とも思える。つまりは今メタリファーに起こってる事、ユアの卵に起こってることはバグってるように思えるんだ。
 本当はユアの卵もその先に進もうとしてるようにみえる。けど何が原因なのかはわからないが、その先に進むことができなくなってるんじゃないか? 同じことをずっと繰り返してるようにみえる。奇しくもそれはメタリファーが持ってる力、時空間を司るその権能が悪さをしてるように見える。
 時空間を司るその権能は凄いものだ。凄すぎるといっていい。勿論凄い力にはそれだけの技能が必要だろう。メタリファーは時空間そのものみたいだったから、そこら辺は息をするように出来たのかもしれない。
 でも今ユアの卵で生まれ変わるとなるとその権能はどうなるのだろうか? そこら辺がバグってる原因なんじゃ? でもそんな私が思いつくような事を天才である彼が想定してないとは思えないけど……

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 ???話partC

2025-02-25 23:37:20 | 日記
「なんでこんな……」
「あんさんが他の穴をふさいだせい……ですな」
「足軽は最初にここに降り立ったんだよな? その時にここは破壊されたと聞いたぞ? なんでこんなことになってるんだ?」
 
 足軽達は大きな鳥に乗ってた。それぞれ二人ずつ二羽に分かれてる。足軽以外は見目麗しい女性たちだ。足軽よりも大人の女性一人に同年代くらいに見える女性二人だ。足軽達を乗せてる鳥は真っ白で四つの翼をもってる。そして顔には白い布が被らされてる。その布には日本語ではない文字が書かれてる。
 多少はこっちの世界の言葉も学んだ足軽にはその意味も分かってる。この二匹の鳥は自然の動物ではなく、召喚された鳥なのだ。そしてそれの契約主はなんと足軽だ。ここまでの道中、色々な事があった。
 この世界は平和な足軽の世界とは違って、色々と大変だった。それこそ最初はどうにかして帰る手段を探してた野々野足軽だが、この世界は『界門』と呼ばれる場所から別世界の侵略者によって脅威にさらされてた。
 
 界門はずっとそこにある物もあるし、いきなり現れることもあるという。ずっとそこにある界門はずっとこの世界の悩みの種としてあった。なにせそれが開いてからずっと、この世界は異世界の侵略者との戦いに明け暮れる事になったのだから。突発的に発生する界門は時間経過とともに消滅するが、古くからある界門は既に安定してしまってるらしい。
 だからこそ、時間経過でなくなる……なんてことはなく、そしてその周囲を侵食してしまう。侵食が何かというと曖昧になるのだ。その世界とつながった世界が影響しあって曖昧になる。それがどういう影響を与えるかはこの世界の人たちの研究である程度わかってる。
 足軽が教えてもらった情報としては世界が侵食されると、その界門から出てくる化け物たちが強くなるということだ。けど、どうやらそれは間違いではないかと足軽は思ってた。なにせそれを自分も実感してたからだ。
 こっちにきて足軽には制約があった。力を上手く使えなくなったというか、そんなだ。けど一回思いっきり解放した後にはそんな感じはなくなってた。それから考えるのはそもそもが他の世界の存在なんだから、そのままでは力をまともに使えないのではないか? ということだ。
 けど侵食が深まると、この世界の場所がこの世界の場所ではなくなるわけで、つまりはこの世界から界門から出て来た奴らが解放されることになる。だからこそ、この世界の影響を受けてない状態……そうなるからそこから出て来た存在が強くなった……とこの世界の人達は思うのではないか? という考えを足軽は持ってた。
 
「確かに俺はあそこを破壊したけど、界門がどうなったのかまでは確認してないから……再び開いたか、これがただ破壊された界門の影響なのかも……」
 
 足軽たちの目の前には大きな大地の塊がある。足軽たちは旅の中安定した界門の封印を行ってきた。それが帰るために必要だったからだ。本当なら島だった筈の足軽が出て来た界門。けどそれは足軽の暴走でそこにいた化け物たちと共に破壊された。
 
 それから「あ、やっべ」――と逃げてから始まったこの世界での旅。それからここには近づいてなかったから足軽は今初めてこの状況を知ったのだ。島はなくなり、その代わりに空に大地が塊のようになって浮いてる。
 一定の周期でその大地が動いて、ちょっとずつ縮小してるように見える。界門に大地が吸い込まれてるけど、流石に大地という大きさのせいで詰まってるみたいな……そんな感じなのかもしれない。
 それだけなら脅威なんてないんだろうが、その大地から時々岩の塊のような連結してる何がかうごめいてるのがわかる。
 その胴体を見せるときがあるのだ。あれが何なのかはわからない。でも、界門の姿を確認しないと足軽たちはいけない。だから、足軽たちは宙に浮く大地に近づく。するとその大地から、岩の首の蛇みたいな頭が八つ、姿を現した。そして奴が叫んだ瞬間に世界の色が通常の空の色から赤紫の不気味な色へとかわった。
 
「侵食を進めはった? それに結界まで」
 
 どうやらラスボスにふさわしい力を有してる相手のようだ……と足軽は思った。
 
 

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十六話part6

2025-02-24 19:18:05 | 日記
「これをこうして、こうやって……」
 
 地獄の門に戻ってきた鬼たちはさっそく二人で妖怪を門へと迎え入れるための準備に取り掛かった。だってこのまま開いたら門から出てくる奴と、こっち側からは入ろうとする奴、それらがぶつかってしまう。だから地獄の門をどうやってかわからないが一方通行にするらしい。
 
「でも、それをやったらお兄ちゃんも戻ってこれなくないですか?」
 
 この門の向こうの世界、鬼男や鬼女たちの世界へと行ってしまった野々野足軽。でも彼も既に小頭達と同じように門の向こうで帰る準備を整えてるらしい。そんな足軽な訳だが、小頭が心配するのは一方通行にすることによって、足軽も戻ってこれなくなるんじゃないかってことだ。それに更に思う事がでてきた。
 
「門は繋がってるんだよね? なら、こっちから大量に妖怪を送ったら同じように門の前にいるお兄ちゃんは大丈夫なのかな?」
 
 それである。だって同じように門の前で何か準備をしてるとなると、いきなり妖怪たちが出戻りしてきたらびっくりするかもしれない……と小頭は思った。
 
「そもそもがこの門の向こうからはずっと妖怪が出てたのよね? それってこの門のある場所、安全なの?」
 
 幾代がそんな風にいってきた。確かに考えて見れば、そこから……かもしれない。だって門からかなりの時間をかけてずっと妖怪が出てきてた……という事は、そこら中に妖怪が跋扈してないとなりえないことじゃないだろうか? そんな場所に向こうの世界のこの門はあるのか……とそれを幾代は言ってるんだろう。妖怪が跋扈してる場所に門があるのなら、それこそ足軽達は今の小頭達のように、余裕をもってこの場にいる……と言うわけじゃないのかも。今もなお、妖怪たちと戦ってる最中とかありえる。
 
 色々と動き回って何やら地面に刺していってる鬼女は忙しそうだ。それに対して鬼男はいつものように直立不動の態勢をとってる。いや、小頭達にはただ突っ立ってるようにしか見えないが……とにかく鬼男はその場にいるんだから自然と小頭と幾代の視線は鬼男へとあつまった。二人の不安そうなまなざしが鬼男へと注がれる。けど、鬼男は動じない。微動だにしない。でもただ一言、これだけいった。
 
「わからない。俺にも」
 
 ――と。わからない? それの意味を小頭も幾代も考える。