ダイヤキルトの起伏感を強調するのに、硬質8mmのウレタンに伸びにくい布で3層にして
4パーツ(後部ボックスの背当てパットを入れると6パーツ)一本ずつ手縫いでキルトする。
3層のキルトになったパーツを形状にカットする。
今回のシートは中央に35㎜ラインを残しシンメトリーでキルトを変形楕円で縫製する。
そのため、座部の段差を少なくするために、キルトの無い部分も5mm厚高密度ウレタンで
3層にしたパーツを用意しました。
写真の様に、各パーツの縫い合わせ部分をまたぐようにシングルステッチが入ります。
厚くて硬くなった縫い合わせ部分を交差する時に、針目が細かくなったり、交差角度が
左右シンメトリーが合わなくなってしまいます
で、張り上がりを優先して細かくパーツを分割すると縫製時のリスクが増えるので
写真の様に縫い部分を少なくした型紙を採り直しました。
手縫いキルトの誤差、キルトパーツの捨て縫い、ポイントの精度低下、正アールと逆アールを
縫い合わせるには各パーツが厚く硬く扱いが困難・・・
ダイヤキルトのステッチ糸を白系の5番と言う太い糸にしたのも目立ってしまったのもあるかも
しれません。
対策を練っている間に、ボックスにボルト止めする背当てパッドを済ませることにしました。
いただいた鉄板の上部のアールをもっと緩くして欲しいとの事で、バンドソーで
左右均等になるように切り落とします。
そして、20㎜チップ+20㎜ソフトのウレタンを乗せて、鉄板にカバーを接着します。
問題の本体の方は、2台分製作しましたが、とにかくシンメトリーが納得いく出来に到達しなく、
3台目を製作しても納得できる物になる確信はなく、材料の事もああります、今後、同じものを
製作する予定がある訳ではありません。 なので、とても心苦しいのですが、依頼者の予算もあるので
最終張り手前まで被せて確認に来てもらって、正直に色々と説明させていただきました。
そして、納得していただいて仕上げることにしました。(本当にありがとうm(__)m)
もう、元のシルエットは跡形もなくなりました
このFRPフレームのシートは一般的な樹脂フレームと違ってタッカーが打てません。
元シートをはがしたときは、接着の後、適度にリベット固定してありました。
そこのところを考慮して型紙作成の時に、シワ&浮きを強く引いてタッカーで止めることは
できないので、バランス良くかぶせて、無理に引っ張ることなく、接着に必要以上の
負荷がかからず、しっかり被せたら、裏側に布を貼れば良いように慎重に型紙を取ってあるので
リベット止めは行わず、カバー接着、そしてスパッタフェルト接着で済ませました。
何かあっても、こまめに足を運んでいただける依頼者なので、甘えさせていただきました。
この教訓は次の糧に生かせるよう精進しよう💪💪💪
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