まず、はがしからスタート
古いハーレーと言うことで、いままで行ってきたバイクシートのような
ステープル(タッカー打ち)や、引っかけタイプなどと異なり
アルミリベットで張ってあります
厚い本革ならではの工法だと思います。
メイン部とマチ部の色が異なっているからツートーンで製作されたものかと
思っていましたが、どうも後処理のようですね
はがしてみて驚いたのですが、劣化した革が和紙のように指で簡単にちぎれてしまいます
いつものように型紙をデータ化して裁断型をレーザーカットします。
今回は単純な形状の一品物なので現物トレースで簡単に・・・(これが失敗の原因)
次の失敗の元・・・・・
依頼主と打ち合わせで、手持ちの本革サンプル帳を元に色々相談しました。
色と革の厚さ(硬さ)など、など・・・・
私のところでは、主に自動車シート、家具をメインに行っているので
革はクロム鞣しが中心です。よって、サンプル帳もクロム鞣しの物でした・・・
クロム鞣しのサンプル帳から多様なカラー、シボを選ぶことが出来るのですが
調達できる大きさ、革の場合、デジと言う単位(10c㎡/デジ)で注文するのですが
30デジほどの用尺の所240デジほどを購入しなくてはならなくなってしまいました
提示した価格内で仕上げるため知恵をしぼっていたら、長年の手持ち材で
良い物を見つけました。
以前このブログで紹介した犬のハーネスで使った、タンニン鞣しの黒がありました
厚さは2㍉以上あります。
ある意味、依頼主さんの要望に近いと思い、手持ち材料と言うことで
喜々して取り掛かりました(ここに落とし穴が・・・)
まっすぐのところは何ともなく縫えます。でも、重ねて5㍉弱にもなる
縫い代が硬く折れ曲がらなく、とても縫い代を倒してステッチがかかりそうに
ありません・・・・
そこで、縫い代部分を革漉き機で半分以下に漉くことにしました。
(削って薄くしました)
張り込むと、縫い合わせた箇所はすべて縫い代が硬く表面に出てくるので
縫製する箇所の縫い代を削ります。
とにかく座って異物感が出ないように縫製します。
縫う事に関しては弱音を言いたくないのですが、タンニン鞣しの革を
張り込み用に縫製したのは初めてで、板を縫っているようです・・・
その3へ続く
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