1975式の古いカワサキのバイクの張替えです
旧車の中でも有名で、バイクに疎い私でも耳にしたことのあるマッハの呼称で
呼ばれるもので、とてもキレイな状態のようです。
今では珍しい、横開きのシートです。シートのウレタン受けパンも鉄板の爪にひっかけて
カバーを張る昔のタイプです。
今までに何度か、張替えられていて、爪折れして、くぎを曲げて代用してある箇所が
何か所があり、覚悟して取り組みます
生地選びから、悩みに悩み、乗り込むことでの変化も想像し、ようやく決定しました。
事前に参考写真をいただき、シートを見ながら、手振りでパイピングのベルト部分を
10mmほど下げてサーフラインをもう少しきれいに出して欲しいとの事です。
はがしてみると、今まで色々と手を加えてられたのがわかります。
この写真のようなラインが良いということで、はがしたシートのウレタンの
マジックでパイピングラインを書いて、写真を送って確認してもらいます。
座面のウレタンの削りが荒いようですが、キルトパターンのシートで仕上げるので
特に手を入れず、このまま、型紙を取っていきます。
こだわりのキルトパターンを何度かやり取りをして、ようやく縫製作業に入ります。
決定した、この型をレーザーカッターで切り出します。
型紙の破線は縫い目になります。
切り出したレザー、高密度の8㎜ウレタン、起伏感を出すための延びの少ない綿布を
3層に仮縫いします。
キルトの縫い目ピッチ、調子等を試し縫いを行ってから本番に入ります。
外枠ステッチを入れた後、13本の直線ステッチを曲がらない用に、外枠で
止まる部分は縫い目にピッタリと合わせて、返し縫いをせず、糸を長く残していきます。
長く出してある糸を裏に引っ張りだして結んで、ほどけて緩まないようボンドをつけます。
パイピングの中芯は1.8mmの物を使用しました。
元に付いていたモールは先端が乗っていて引っ掛かりがあるとの事で取り付けません。
そして、新しいダンディムベルトを製作して、取り付けます。
画像を送って確認してもらいました・・・・
イメージより太って見えるけど大丈夫なの・・・? と不安な返事です。
確かに、起伏感を優先して、高密度8㎜ウレタンが乗ったので元にシートより厚くなっています。
外したカバー並みの薄いウレタンで作り直すこともしますが、一回見てもらった方が良いと
来ていただきました。
職人さんと言うことで、目がこえています 張りの歪みを指摘され、張り直して
納得していただきました
早速、取り付けた写真をいただきました。
旧車を愛する想いに脱帽でした
こんど、乗ってきて音を聞かせていただきたいですね
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