受話器や本体、ボタンの端っこに丸みが感じられ、これもかわいらしさのポイントになっています。受話器のカールも女性的な魅力になっています。室内のインテリアとして最適なアイテムです。ボタンタッチ、音声の変化たくさん楽しみたいです。
人間は産声を上げこの世に生を授かるまでに母胎で、Aラの音を聞き、胎教を受けているそうです。そして、産声はAラの音を上げて生まれるのだそうです。だから、プッシュサウンドの電子音Aを基準音にした音色に違和感がなく快感を持てるのかと思います。音階になっていなくても、パピプベポの柔らかな破裂音に聞こえる音構成が楽しいです。
さて、プッシュホンのキャッチコピーのひとつにENJOY TELEPHONEというのがありました。まさにその通りだと思います。
電話器本体をよく観察してみると、電話計算システムの関数ボタンアシスト表示を取り付けたと思しき電電公社マークの取り付け溝が残っていました。電話番号取り付け溝も斬新なもので、前オーナーさんの電話番号が漂白剤で消されてあります。電話機ひとつに愛を込めていたことがシール貼りの痕跡から窺い知れます。
過電流防止策は、ボタンの凹みに微妙に差をつけることでも防いでいるようです。先に鳴らした音のボタンはボタンホールの奥まで沈み込み、後で押したボタンは1ミリくらい浮き気味になっています。先に鳴らした音のボタンを緩めて、他のボタンを押しても、先に鳴らした音が持続します。そして、後に押したボタンも緩めて改めて押さないと音が鳴りません。
プッシュボタンは正方形で真ん中が凹んでいて、幼い頃遊んだ数字パズルボードみたいでかわいらしいですね。ボタンの凹み幅は3ミリくらい。親指と人差し指を使うと、側面を挟むというより、いっしょに尖らせて押さえている感じです。好きなボタンを親指で押し続けながら、人差し指で近くのボタンを時間差で押してみると最初のボタンの音だけが気持ちよく鳴り続けています。次に人差し指で押されたボタンをボンボンと押し離しすると耳元でガサガサガサガサという音が入ります。少しだけブーンという唸りも聞こえます。ダイオードが電流を遮断している音かもしれません。親指を離し、人差し指を押していると、電流が躊躇っているのか、人差し指側の音は直ぐに鳴りません。一度両方とも離さないと発音しません。面白い。