スーパーで、小粒のイチゴが箱売りされていました。
『ジャムにどうぞ!』と大きく書かれたPOPに、激甘党の母の足が止まり、「あら…ジャム…いいわね…」と呟き、その場で長考。
しばらく見守っていましたが、「自分好みのジャムは食べたいけれど、作るのは面倒くさい」という葛藤ゆえの長考だろうなと読んだ私は、半ば仕方なく「…買えば? 私が作ったげるやん」と伝えました。
するとパッと母の顔が上がり、「え?! いいの?!」と言うが早いか1箱を小脇に抱えて、満面の笑み。
その屈託のない姿が可笑しくて、可愛くて(親だけど)、思わず笑ってしまいました。
イチゴは鮮度が命!なので、その日の夜に仕込みをして、翌日は朝からコンロの前でコトコト煮もの。
イチゴは、大阪産の『紅ほっぺ』。
ひとつぶ生食してみましたが、やや酸味が勝つものの、甘さもしっかりあって、香り豊かな、ジャムにぴったりのイチゴでした。
…けれどその量、1キロオーバー。
ヘタ取りだけで小一時間もかかってしまいました(苦笑)
甘さも酸味も、粘度も果肉のごろごろ感も、すべて母の好みに合わせてつくりました。
そしてこの3瓶、すべて母の冷蔵庫へ。(!)
瓶は丁寧に煮沸しましたが、たぶんそんなの必要ないくらいに短期間で中身がなくなることでしょう。
亡き祖父に続き、母もおそろしいほどの『激甘党』の道を突っ走っています。
それでいて病気知らずで医者いらず、生まれてこのかた一度も虫歯にもなったことがない(ちなみにその娘である私も妹も虫歯知らず)、超絶健康優良おばさんなのがすごい。
できあがったジャムの瓶を前に、にこにこご満悦な母です(笑)