『フラジール ~さよなら月の廃墟~』
対応ハード : Wii
発売元 : バンダイナムコゲームズ
開発 : バンダイナムコゲームズ・トライクレッシェンド
発売日 : 2009/01/22
希望小売価格 : 7,140円(税込)
ジャンル : 廃墟探索RPG
プレイ人数 : 1人
CERO : A(全年齢対象)
ストーリークリアまでのプレイ時間は、約11時間でした。
(※アイテムもそれなりに取っていますが、行ってなさそうなルートはあるかも…)
◆雰囲気ゲームとしてのこだわり
雰囲気ゲームとしてのこだわりと、じっくりと行く道と探索する「手探り」な感覚は、最後まで楽しむことができました。メインテーマをはじめ、それらを彩るBGMたちも素晴らしかったですね。そこはトライクレッシェンドならでは、でしょうか?
終盤、同じような地下通路が続くところもあるのが、ちょっと中だるみな感じを受けてしまいましたかね…。それがちょっと残念でした。
◆システム面は、やはり改善の必要あり
システム面も、慣れないとなかなか難しい=慣れてしまうと、さほど苦には感じませんでした。
とはいえ、回復アイテムの使用は最後まで微妙に面倒だったり、アイテムのアイコンが小さくて、整理などのために移動するのに微妙な操作能力が必要になったり、最近のゲームでは珍しく二周目の概念やクリア後のおまけなどが一切なかったり…。いろいろと改善する必要はありそうです。
せめて、せっかくの雰囲気ゲームですから、クリア後にそれを昇華させるおまけ要素くらいは欲しかったです…。敵はいなくていいので、好きな場所に移動できて歩けるとか…。
◆戦闘について
戦闘の難易度は、慣れない最初はキツイものがありますが、ある程度進んで回復アイテムや強力な武器が自分で揃えられるようになってくるだけでも、随分とラクになります。といっても、新しい敵が出てくると、クセをつかむまではボコボコとダメージを受けるわけですが(笑)
ゲーム全体として考えると、戦闘の回数は少なめだったと思います。そこは、あくまで雰囲気ゲームだから、ということでしょうかね?あと、敵の種類も(ボスを除けば)たぶん2桁いかないくらいの数だったと記憶しています。
あと、RPGで最近ちょっと多いですが、ボスがあまり強くないです。(一部を除く)
◆ストーリーについて
ネタバレは書きませんが、意外にこう…後半の展開が速かった気がしました。最初の半分は手探りで廃墟の中をさまよっていたのが、後半は話がグイグイと進んでいき、色々な真実が次々と明らかになっていった感じです。
中には哀しかったり、せつなかったりする真実もたくさん…。ただ、それがわりと「いきなり」なところもあったりして、もう一歩感情移入できるための、ストーリー的な引っ張りは欲しかったかもしれません。
ただ、そこは想像力で補え、ということかもしれません。事実、語られずに「あれは何だったのか?」という疑問が残る点も残っていたりするわけですが、そもそもこのゲーム自体、メインストーリーに対しての語りが少ないといえば少ない(世界が滅んでいるから当然ですが)ので、あまり語りすぎても良くない、という判断だったのかもしれません。
そのわりには、サポートしてくれる仲間はいろいろ知っていましたが(笑)
◆partygameの評価◆…38点(100点満点)※前回比…-17点
「1つのゲーム」としては、課題が多く残ってしまう結果に
ファーストインプレッションとあまり変わらない評価になってしまいますが、雰囲気ゲームとしては素晴らしい出来だと思います。しかし、ボリュームやシステム面なども含め、1つのゲームとしては課題が多く残してしまったように思います。
あまりボリュームを気にしない私ではありますが、Wiiのゲームソフトとしては平均的な価格でありながら、約11時間でクリアできて引継ぎなどのおまけ要素もないので…。しかも、アドベンチャーならまだしも、「RPG」と明言しているので…。
残念ながら、一般的なユーザーからすれば間違いなく価格相応の価値は感じないでしょう。なんか、すぐに安くなりそうな気がします。
ストーリー的には…一応2作目が出てもおかしくない終わり方ではあったので、もし次回作が発売される暁には、システム面の改善ももちろんですが、せめて雰囲気ゲームとして「長く楽しめるもの」にして欲しいものです。
(※ストーリー内容など、少しでもネタバレになるコメントはご遠慮ください)
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