『Demon's Souls(デモンズソウル)』
対応ハード : PS3
発売元 : ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発 : フロム・ソフトウェア
発売日 : 2009/02/05
希望小売価格 : 3,800円(税込・廉価版の価格です)
ジャンル : アクションRPG
プレイ人数 : 1人(ネット接続で最大4人)
通信機能 : PlayStation®Network対応
CERO : D(17歳以上対象)
※シナリオをクリアしてのインプレッションです。
※クリアまでのプレイ時間は、約41時間でした。(ちなみに死亡回数は125回(笑))
※ちなみに、マルチ協力プレイは行っていません。(黒いファントムには何回か侵入されて殺されましたが…)
●いくつか補足
◆魔法・奇跡について
最初のダンジョンの、最初のデーモンを撃破すると、「魔法」「奇跡」という能力を利用できるようになります。拠点にそれぞれの能力を扱う人物がいるので話しかけて、ソウルを消費して魔法や奇跡を習得しましょう。中には、デーモンを倒して取得した特別なソウルでしか習得できないものもあるので、特別なソウルはできるだけ使わずに置いておきましょう。
習得するだけでは、まだ使えません。習得した魔法・奇跡を「記憶」することで、初めて使えるようになります。(記憶できる数には制限があります)魔法・奇跡は武器・アイテムが表示されている欄に一緒に表示され、使用する魔法・奇跡は方向キー上で切り替えられます。そして、「魔法」の場合は触媒を。「奇跡」の場合はタリスマンを装備して、R1ボタン・L1ボタンを押すと魔法・奇跡を使用できます。
ただし、魔法・奇跡を習得するには一定以上の能力が必要です。私もそれに気づかず、終盤まで魔法を覚えずじまいでした…。注意しましょう。(条件については、触媒やタリスマンの説明文に書いてあります)
◆装備品の重量について
前回の記事で、所持できるアイテムには「重量制限」があると言いましたが、装備品についても「重量制限」があります。
また、重量が重いものほど防御力などが優れていますが、スタミナの回復が遅い・ローリングによる回避が遅いなどの欠点もあります。重量の軽いものにすれば、スタミナの回復力も上がりますし、ローリングの回避もサクサク使えます。
私、これに気づいたのはかなり終盤で…そこまでは回避にそれはそれは苦労しました…(苦笑)
◆各ダンジョンの「ソウル傾向」
メニュー画面では、5つのダンジョンの「ソウル傾向」というのを、色で判断することができます・色が白いほどデーモンの力が弱くなり、黒いほどデーモンの力が強まるそうです。
また、ソウル傾向が白や黒の時にしか通れない場所や、会えない人物とかもいるらしいです。ソウル傾向に変化があれば、一度行ったことのある場所をもう一度探ってみてもいいでしょう。
なお、2010/03/14現在は「ベスト版発売記念~白いバレンタイン~」開催中につき、全てのダンジョンのソウル傾向が真っ白になっています。15日の正午までなので、この機会に色々探ってみてもいいかもしれません。(※オフラインの場合は、このイベントの内容は反映されません)
◆ダンジョン内の商店について
アイテムの売買ができる商店は、拠点だけではなくダンジョン内にも存在します。
各商店によって扱っているアイテムが全然違います。中には強化に必要な鉱石類を売っている店もあるので、良いラインナップのお店があれば覚えておくといいでしょう。ただし、ダンジョン内では買い物中も時間はリアルタイムで経過しているので、モンスターに近づかれると…落ち着いて買い物もできません(笑)
◆結晶トカゲ
ダンジョン内には、決まったポイントで白く輝く「結晶トカゲ」とかいうモンスターが出現します。小さくて攻撃が当てにくく、見つかるとすぐに逃げていくうえに攻撃を当て続けないと地面に潜ってしまいますが、倒すと貴重な鉱石を大量に手に入れることができます。
ただし、無限に出てくるわけではないようです。(デーモンを倒すとまた出てくる?)見つけたら逃さず倒しましょう。ただし深追いしすぎたせいで死んでも…知りませんよ。
◆殿堂入りについて
拠点「楔(くさび)の神殿」の最上階には、殿堂入りしたプレイヤーの情報を見ることができます。
シナリオをクリアした人のデータ。多くのソウルを集めたプレイヤーのデータ。ファントムをたくさん助けたプレイヤーのデータなど、色々あります。自分のクリアデータも、ここで確認できますよ。
◆2周目について
エンディングが終了すると、即座に2周目に移行します。
ダンジョンの進行に必要な重要アイテム以外は、全て引き継いでいます。また、全体的に敵が強くなっており、入手できるソウルも格段に増えています。
◆partygameの評価◆…91点(100点満点) 前回比…+1点
難しいのに、非常にバランスが取れているという不思議
最初は「いや…これ、キツイでしょ?」って思ったりしましたが、装備を変えてみたりするだけでも…けっこう状況が変わります。私は、最初「兵士」で始めて、その重装備のままプレイしていましたが、中盤になって「軽い装備のほうが良かったりして」とか思って軽装備に変えたら…攻略が一気にラクになりました(笑)
5つ存在するダンジョンは、本当にそれぞれ特徴があって…ステージ構成は単純だけどザコ敵が強いとか、敵はそうでもないけど落下ポイントが多いなどステージ自体が難解だったりとか…とにかく、それぞれの空気をうまく作り出せていました。個人的には、毒や疫病などの状態異常にかかりやすいうえに暗くて落ちやすくて迷いやすい、谷のダンジョンが一番キツかったです…。
ボスのデーモンについては…確かに初見では厳しい敵もいましたが、基本、2~3回挑戦すれば…倒せてましたね。基本的にスキはありますし、初見で倒せたデーモンも少なくないですし…思ったよりは厳しくなかった気がします。(むしろザコ敵が群がってくるほうがキツい…)また、ボスだから強いというわけでもなく、むしろ倒すのに躊躇してしまうような愛(いと)おしいボスもいました。ただ強いだけではないところが、非常にこう…グッと来ましたね。
ちなみに、個人的にボスで一番苦労したのは…「マンイーター」ですかね。ボス自体もイヤですが、ステージが狭くてすぐ落下しちゃうのが…キツかったです。
基本的には大満足なんですが、そんな中でもいくつか気になる点を。
・装備品の強化は、可能なものと不可能なものがあり、半数以上は不可能なものでした。まずそれが一目では分からなかった(拠点で武器強化を行うメニュー画面で分かる)のと…せっかく良さそうな武器を手に入れても、強化ができないから今使っている武器のほうが強いや…ってなって、結局あまり色々な武器を使うことがありませんでした。私は、ずっと槍&盾でしたね。強化も同じ武器しかしていないので、せっかく集めたほとんどの鉱石が未使用です。
・「黒いファントム」って、確かにストーリー的にはつじつまが合う(ソウルに飢えているので他の人のソウルを奪おうとする)んですが…そもそも必要だったのかな?とか思ってしまいました。だって、生身の体に戻ったら大抵は侵入されてしまい、そして侵入してくるくらいのユーザーですから腕前でかなうハズもなく…ホントにただの「PK(プレイヤーキラー)」だと思いました。まあ、PKの存在の意味自体、賛否が多いので言ってもキリがないんでしょうけど…正直「ソウル体のほうがいい」とすら思えてしまったものです。…それすらも開発スタッフの狙い通りなのかも?
・ソウル傾向によって道が通れるようになるというのは…イマイチ直感的でなくて分かりづらかったです。正直、ソウル傾向なんて全然見ずにプレイしていました(笑)
・ラスボスがクソ弱かったのは仕様なんでしょうか?それとも攻略内容によって違うんでしょうか?まあ、演出の一部でしかない…ということだったのなら、それはそれでいいとは思いますが。
・あと、アドバタイズムービー(タイトル画面の前のムービー)で出現していたデーモンは、結局会わずじまいなんですけど…隠しか何かですか?てっきりラスボスだと思っていたのに…。
・エンディング後、平和が訪れる…かと思いきや、まるで何事もなかったかのようにゲーム最初のイベント(つまり2周目)が始まってしまい…全然クリアした気分になりませんでした。むしろ、クリアしたのに「無限ループ」だったというオチに…絶望感すら抱きました。それもむしろ開発スタッフの狙い通りなのかもしれませんが…せめてもう少し、世界を救ったという余韻が欲しかったです。まさか…『魔界村』仕様(2周クリアして真のエンディング)ってことはないですよね?(笑)
最近のゲームに「ヌルイな~」と感じている人は、是非どうぞ。基本的にグロテクスなので、多少の合う合わないはあるかもしれませんが…落胆はさせないハズです。ただし、難しすぎて挫折するかも…という点についてまでは、保証できません(笑)
個人的にはもう満足しちゃっているので、2周目をやることはたぶんない(だって相変わらず積みゲーだし…復職して自由時間も少なくなるし)と思いますが…個人的には久々に、プレイして良かったと思えたゲームでした。
関連記事:
PS3『Demon's Souls(デモンズソウル)』 ファーストインプレッション(2010/02/28)
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ただ何度やられてもまたやりたくなる、ユーザーに途中であきらめさせないようなゲームを作ったフロムは凄いとも思います。昔何かのインタビューで「失敗した原因を明確にすることによってコンティニューへのハードルを低くしている」みたいな発言を読んでなるほどと思いました。
大抵のダンジョンでは、ボスまで一本道ではなく、どこか仕掛けを作動することでボス戦が復活ポイントに比較的近いところに出てくれるので、まだマシだと思いましたが…それでもキツいところはキツいですね。
>>失敗した原因を明確にすることによってコンティニューへのハードルを低くしている
何で死んだか分からないゲームなんて、つまらないことこの上ないですよね。このゲームだけではなく『魔界村』とかでもそうなんですが、失敗しても積み重ねていけばクリアできるゲームって、やっぱり失敗した原因が目視できるから続けることができ、やがてクリアもできると思うんです。もちろん、デモンズソウルも魔界村も、難易度高すぎて挫折したという人は多いでしょうが…だからこそ、次への挑戦のハードルをどれだけ低く作れるか?が重要になってくるわけです。
もちろん、あまり低くしすぎるのも考えものなんですけどね。(何度死んでもその場で生き返る、とか)