(クリックするとamazon.co.jpに飛びます)
『ルクス・ペイン』がエンディングを迎えました。総プレイ時間は約14時間でした。
実は1週間ほど前にはクリアしてたんですが…紹介するタイミングが…。まあ、ともかく、クリア後の感想です。
●怒り・憎悪・絶望・野望…人の「黒さ」が見えるストーリー
最初はまだ普通の学校生活の中で、多少の心の揺らぎが見えている…という程度ですが、次第にそれは膨れ上がってきます。後半になってくると、悪い思念の塊だらけで、サイレント(人の思念に巣食うとされる寄生体)との戦いも頻繁に発生します。さらに、ほんの若干ネタバレで失礼しますが、突然死んでしまう人もいたりするので、なお黒いです。
凄いのは、今作は人の思念をたくさんの言葉で表現しています。プレイしているユーザー側からすれば、そこから自分なりに想像して楽しむという感じなので、すごいダイレクトにその思いを想像しちゃうんですよね。下手したら、気持ち悪くすらなる人もいるんじゃないかと思いました。「殺す」とか「死」とかいう言葉を、何十回見たことか…。
この作品は、「B指定(12才以上対象)」となっていますが、もう1段階くらい引き上げても良かったんじゃないでしょうかね?
●サイレントとの戦いは、ちょいとキツいかも?
サイレントとの戦いでは、ファーストインプレッション記事でも紹介した攻撃の他に、もう何種類か違う種類の攻撃がありました。後半になると2種類の攻撃を持つサイレントなども出てきます。
私はタッチペンの扱いにいい加減慣れているユーザーなのでそうでもありませんでしたが、一般ユーザー的には、終盤はちょっと難易度が高いかもしれません。ただ、サイレントとの戦いに負けてゲームオーバーになっても、その場から再挑戦できるので、何回もプレイしてコツをつかめれば、何とかなると思います。(ただし、ストーリー上でゲームオーバーになるとタイトル画面に戻るので、ご注意あれ)
●ダークなお話ゆえに激しく人を選ぶが、ハマる人は確実にハマる
以前、『MOTHER3』みたいなダークなストーリーだな、的なことを言いましたが、MOTHER3よりダークな話です。あちらは「切なさ」というキーワードがありましたが、こちらは本当に人の「黒い部分」を惜しげもなく表現しているという感じなので。一応、最後はちょっぴり切ない終わり方をするので良かったですが。
本当に、そういったダークな世界観が好きか嫌いか?で、この作品を楽しめるかが大きく変わってきます。苦手な人は、まず間違っても手を出さないこと。
ただ、それ以外に関してはシステム面ではわりとしっかりしています。ボイスもそこそこ導入されています(しかもそこそこマッチしている)し、思念の情報を見る場面ではスキップできるなどの配慮もある程度行き届いています。それでも、一部で操作がちょいと面倒な箇所もあったりしますが。
世界観がハマれば、この作品にハマれます。私は、ハマりました。ゲームというよりは、小説というニュアンスのほうが強いと思うので、それも兼ねて、興味のある人は購入してみても損はしないと思いますよ。
関連記事:
『ルクス・ペイン』 ファーストインプレッション
システム周りも気が利いてて良い作品でした!
贅沢言えばメッセージログと2週目のスキップ機能をもっと使いやすくしてほしかったですけど
良作なんでもっと売れて欲しいですねえ
初回版付が割安で売ってたんで・・・
時期的に『タイムホロウ -奪われた過去を求めて-』と被ったのが、ちょっと誤算だったかもしれませんね。アドベンチャーで、かつ表面的には似たような雰囲気を出していたので。
しかも向こうは、ファミ通やらCMやらでガンガン宣伝してましたからね…。おかげで、ルクス・ペインがちょっと影に隠れてしまった感は否めませんね。
世のゲームには、こんなもったいない作品が数多く存在します。哀しいですが、これが現実ですね。商売として売っている以上、結局は企業としての力が問われちゃうわけです。