「嫌いな女」というカテゴリを作っているが、「嫌いな男」というカテゴリも作ってみた。なぜなら、変わった女も多いが、変わった男はそれ以上に多い。
私が生きてきた今までにも、ミョーな男と結構出合ってきた。是非、聞いて欲しい・・・
友達と、その彼氏と、その彼氏の友達とで映画を見に行くことにした。
しかし、約束の時間に友達は急に映画は見たくないというので、私の家で飲むことにした。
私は友達の彼氏とは何度も会ったことがあるが、彼氏の友達は初対面だった。
その彼氏の友達は、鼻の頭に十字の小さな傷があり、「いっちゃん」と呼ばれていた。
飲み会は大盛り上がりの内に終わった。送る時に私は「じゃ~ね。また遊ぼうね」と言った。
次の日、別の女友達が夜に遊びに来ていた。すると、ピンポーンってなった。誰か来た。
ドアの確認する穴から見たら、なんと「いっちゃん」が立っていた。
ドアを開けたら、男は
「『また遊ぼう』って言ったから来た」と言った。
は~?別にあなた個人に言ったんじゃないんですけどーーー
なんで、昨日の今日な訳?ましてや1人で来ないでよ
と心で言い、「友達が来ているので」と断った。
次の日、「いっちゃん」から電話があった。どうも、電話番号を勝手に友達が教えたらしい。
そして、明らかになったことが・・・
「いっちゃん」に私を紹介するために会わせていたようだ。
私は紹介なんて聞いていなかった!
すると、突然・・電話口で「いっちゃん」は歌いだした。
矢沢永吉を・・・延々と
私は受話器を途中でテーブルに置いたままテレビを見ることにした。
だって、モノマネで耳元でささやくように歌っている。
自分の歌声に明らかに酔っている
もう・・・気持ち悪い
それ以外に言いようがない
私がその男と付き合うことはもちろん無かった。
それから数年後、別の女友達の関係で花見に誘われた。
その友達は、花見で男を紹介してもらえることになっていた。
花見に陽気な男が来ていた。
見たことがある・・・私は友達に言った。
鼻の頭に十字の傷がある。皆がその男を「いっちゃん」と呼んでいる
あいつだ・・・
しかし、その男は私には気づいていないようだった。
そして、カラオケを歌いだした。
もちろん・・・矢沢永吉
もちろん・・・モノマネ
もちろん・・・一人で歌い続け誰にもマイクを渡さない。
私と友達は、こっそりと花見を後にした。