なんかカールしてる

良いことあったら、ちょっとおしえましょう。

「金魚づくし」を観ました

2018-05-01 17:43:51 | 日記
大阪の夫の実家に行って、帰ってきたら玄関前のエゴノキの花がびっしり咲いていました。ここ数年カミキリムシにやられて、あまり花がつかなかったのに、どうしたんだろう。大丈夫だろうか。



   ゴールデンウイークの後半は、真ん中に夫の仕事が入ったので、早めに大阪に行ってきました。一人で暮らしているオカーサンは、最近は、元気なんだけれど膝の調子が良くないということで、出歩くことがおっくうになっている様子でした。そんなオカーサンと、29日は、もう毎年の恒例になっている、天王寺へ。

   夫は、四天王寺さんで行われている古本市、オカーサンは老舗の苗やさん、わたしは大阪市立美術館、と目的はそれぞれなので、まずは各々自由行動をとることにしました。

   天王寺動物園の前の広場は、昔の光景を想像できないほどおしゃれになって、若い家族連れがたくさん歩いています。マルシェ的なお店も並んで、ドロくささ(?)がなくなっていました。動物園の入り口からもう少し奥へと歩き、美術館に着きました。

 どっしり

   開催されているのは「江戸の戯画」展です。わたしが観たかったのは歌川国芳の「金魚づくし」のシリーズ。9枚の版画の多くがベルギー王立美術歴史博物館から里帰りしているもので、この機会にと思い、金魚さんを重点的にじっくり観ることにしました。



   よくよく観ないと、細かいこだわり部分を見逃してしまって、可笑し味がわからないのです。「金魚づくし」は一枚に2分ほどかけて、解説と作品を交互に見ながら廻りました。金魚の姿で描かれていますが、江戸の庶民の暮らしがよくわかるものになっていて、とても興味深いものでした。

 ぼんぼん

  たとえばこの「ぼんぼん」は、お盆の頃に女の子たちが手をつなぎ、横並びになって歩く夏の風物詩を描いています。そのとき歌う童謡のことを「ぼんぼん」というらしいです。おねえさんが小さい子の手を引いて、大きな口を開けて歌っている様子は、なんともかわいらしい。手に持っている団扇が掬い網になっていたりするあたり、細かいディテールにこだわっていますね。こういう発見が、江戸の皆さんも楽しかったんだろうな。安野光雅さんの絵本(旅の絵本とかね)にもこんなイタズラ(?)があるけれど、昔から用いられていた手法なんだ…。なるほど。

  待ち合わせまでの一時間半では、北斎など、他の作品をすべては観ることができませんでした(北斎の線とデザインはすごいということはわかったけれど)。急いで「金魚づくし」9枚組の絵はがきセットと、チケットホルダーを買って美術館を出ました。



  最近NHKの番組で、外国で発見された江戸時代の写真のネガから、江戸の街の様子がクリアに再現されている映像を観ました。それを観て、江戸時代ってほんの最近のことなんだなぁと感じたのですが、今回の「江戸の戯画」展でも、同じような感覚を持ちました。面白がるポイントがずれていない。カワイイものはカワイイし、おかしなことは笑える。
  「金魚づくし」はこれからの季節にぴったりの絵柄です。誰かに暑中見舞いで出したらすごく喜ばれそうです。

 右から「まとい」「酒のざしき」「いかだのり」

  夫とオカーサンと近鉄デパートで待ち合わせして、オカーサンの好きな「北海道展」をのぞいて、大阪のおうちに帰りました。この日はすごく暑くて、わたしも夫も半袖のポロシャツ一枚だったんだけれど、オカーサンは下着を二枚重ねて、ブラウス、その上に上着も着て大汗をかいていました。一生懸命飲み物をすすめても、要らないと言うし、上着も脱がないので、喉の渇きがわからないのかと思って心配しちゃった。オカーサンワールドには、オカーサン流の理屈に支配されている謎のゾーンがあるのです(まぁ、わたしにもあるんだけれど…)。とりあえず、オカーサンにとってひさしぶりのお出かけでも、がんばって歩き通すことができて、すこしは自信になったかな。

   オカーサンはうさぎどし

  

  

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