さて、降りるリフトでも無事に着地に成功した私は
天橋立の松並木の入り口に来ました。
時刻はもうお昼過ぎですが、向こうまで歩いてからお昼にしようと思います。
歩いて向こう側まで行くには５０分ちょっとかかるようです。
今調べたら３．６キロほどあるようです。
確かに、確かに、徒歩は一時間４キロですから、４キロ弱ということで計算は合います。
先ほど歩いている時はもう歩くのは懲り懲りなので
天橋立ではレンタサイクルを借りようと思っていました。
しかし、すでに歩くのが全く苦にならなくなっていたので、
迷うことなく人気（ひとけ）の少ない松並木をゆっくりと歩き出します。
喉が渇いたなぁ。
そうだあれがあるぞ。
実は、昨夜呑もうと思って買ってきた２本のビール。
疲れ過ぎて１本しか飲まなかったのです。
最初よく冷やそうと製氷室に入れておいたのを忘れて
朝起きたら、カッチカチになっておりました。
そうだそうだ。
あれが丁度飲み頃に解凍されているはず。
むふふ。
タオルで包んで持ってきた缶ビールを見ると
なんとまだ、外側に霜がついております。
自分は熱くなっていましたが、外気は結構冷たかったのでしょう。
まあ、大丈夫だろう。。。と思いプシュッ！としましたところ
ブワ～～ッと泡が吹き出してしまいました。
中はまだシャーベット。
とけた部分だけが次々と吹き出してきて、
あっという間にシャーベットだけが缶の中に取り残されてしまいました。
まあ、いっか。
缶をハンカチで包みながら、徐々にとけて行くシャーベットを飲み呑み
松林を歩きます。
ああ、なんて素敵な休日なのだろうか♪
空洞になっております。
阿蘇湾にハクチョウが見えたので
持っていたおつまみの柿の種を投げてみました。
ってか、柿の種を持っていたこと自体が、おやじです。
こちらにおびき寄せて写真が撮りたかったのですが
すぐに飛んでいたカモメが着水して、図々しく近寄ってきました。
さすがにウミネコやカモメ（違いがようわからん）は人馴れしています。
困ったものです。
そういう自分も柿の種を投げたことを反省です。
良い子はマネをしないでください。
それにしても、ハクチョウはさすがに品格があります。
柿の種などには目もくれません。
風が強い日です。
さて、シャーベットも融けて缶はゴミ箱に。
神社もありますが
どういう訳か今回は神社仏閣に心が動きません。
与謝野寛と晶子の歌碑。
草書というのでしょうか、字が読めません。
きっと素晴らしい歌なのでしょう。
唯一、私の写っている写真です。
ど、どこに？
智恩院。
ここには智恵の輪というのがあり
三回くぐると知恵を授かる的な事が書かれてあったのですが
ここをくぐれるのは、小さいイルカくらいではないでしょうか。
くぐれる人なんて、いるか？
おみくじをひいてみました。
しょうきち君でした。 ↑ ↑
出会いの機会は少ないが一つの出会いが長続きするそうです。
まあ、２２年ほど続いてはおります。
健康管理を怠らなければ、健康に問題ない。
普通当たり前でしょう。
一番高いおみくじでしたので
楽しみにお金を出し惜しまなかった、という事です。
金運が下がることはないでしょう。
他の人がやっていたので松の木にぶら下げて、さて。。
一時を回っていますので、お昼ご飯を食べることに。
一度くらいは美味しいものを食べて帰らないと、またバカにされます。
店の前で客引きをされていると、一人身の私は逆に入りづらいものです。
客引きをしていない、お土産物屋さんの２階にあったお店に入りました。
海鮮丼。
と、まずいシャーベットビールの口直しに、ビール。
しかし、海の幸もビールもお味はいまいちでした。
残念。
まあ、観光地の食べ物屋さんですから、こんなものでしょう。
さて、実は
天橋立のどこに陽が昇って沈むかで
この先の予定を決めるはずでした。
海から上れば、朝陽をみて早めに宝塚に移動できます。
海に沈めば、夕陽を見てから電車に乗ろうと思っていたのです。
どうしても、橋立辺りの海と太陽のコラボが見たかったのです。
美しい日の出を見ましたので、もう予定は終了です。
食事を終えて、いったん天橋立駅に行き
電車の時間を見てから、時間があればもう少しぶらぶらしようかな、と考え付いて
駅に向かいます。
と言うのも、私の持っていた小さな時刻表には
北近畿タンゴ鉄道の細かい時刻表は載っていなかったのです。
駅に着いたら、１４時０４分。
列車の時間の出ている電光掲示板を見上げると
１４時０４分と書かれてあります。
あれ？これって今の時間？
それとも電車の時間？
咄嗟に頭が回らなくて、駅員室の中にいた駅員さんに聞きました。
「福知山方面の電車って・・・」
「え？あ、今出ますよ」
「え！？切符持ってないんですけど」
「中で買ってくださって大丈夫です」
「すいませんありがとうございますっ」
ダダダ～～～っ！駆け出す私。
しかも、電車は向こうのホーム。
ダダダダダダ～～～！！
階段を駆け上がる頃に
「え～１４時４分、お客様一名のりまぁす」
場内アナウンスが流れます。
うわっ！待っててくれるんだ～！
ドドドドド～～～っ！！！
階段を駆け下り、ホームの向かい側に駅員さんは見えませんでしたが
しっかりとお礼のお辞儀をして、列車に飛び乗ります。
見られた見られた、乗客に振り向いてまでしっかり見られた。
運転手さんにも謝って、切符を持っていない事を説明すると
福知山で降りるときでいいですよ、天橋立から乗ったと言ってください。
と言われたので、安心して着席。
電車は間もなく発車。
１、２分遅れさせちゃったかも。。
こういう場合賠償金は？
などと馬鹿な事を考えながら、ゆっくりしていると
福知山方面は乗り換えなくてはならないことが車内放送で判明。
来るときは、前と後ろが入れ替わっただけでしたが、ルートが違うようです。
慌てて飛び降りて、福知山方面行の電車のホームに駆け降りると
前を歩いていたおばちゃんが
「福知山の方に行くんでしょ？あっちの電車よ」と違うホームを指さしています。
「え？あ、ありがとうございます」
再び階段を駆け上がり、そして駆け下り
福知山方面行の電車にどさっと座ります。
あ～ちかれた～～。
さっき食べたばかりの海鮮丼が胃の中で踊っているようです。
私は胃下垂なんです。食べてすぐに動くと胃がおかしくなります。
でも、そんなことを言ってる暇はありませんでした。
ん？はた、と気づきます。
あのおばちゃん、なんで私が福知山に行くことを知ってたのかなあ。
ああ、そうか！待ってもらって飛び乗って
運転手さんと話しているのを聞いていたんだ。
ああ、恥ずかしい。
旅の恥はかき捨てと申しますが、私はこう見えてものすごく繊細なのです。
福知山からは、JRの篠山口（しのやまぐちかと思ったら、ささやまぐちと読みます）
という駅で乗り換えて無事に宝塚に到着。
今日のホテルは宝塚ホテルです。
阪急電鉄で一つ目の宝塚南駅で降りて、駅のそばのスーパーでお買い物。
お昼をしっかり食べたので、お腹は空いていません。
ただ野菜がバリバリ食べたくて、野菜サラダなどを買いました。
疲れると野菜がバリバリ食べたくなるのは私だけでしょうか。
なんせ、ビタミンCが不足したら壊血病になってしまいます。
これで問題は解決です。はい。快傑ゾヨ。
このホテルは宝塚大劇場オフィシャルホテルで
宝塚では一番人気のホテルだそうですが
何故かツインにアップグレードしていただきました。
しかし、全く必要ない二つのベッド。
バスルームのほかに単独の洗面台もあります。
↓
お風呂の湯船も広かったので
思い切り足を延ばしてゆっくりとお湯につかりました。
しかし水深は浅かったのでちょっと苦労しました。
いやはや、よく歩きよく走りました。
肩の方は全く問題ありません。
すっかり治っているような気がします。
さて晩御飯です。
サラダ、サラダ、サラダ～♪ サラダを食べよう～～♪♪
むむっ！
あっちゃ～！
やっちまった。
スーパーは箸をくれないの？
そう言えばお箸お付けしますか？と聞かれもしなかったけど。
箸がない、箸がない、箸がない。
はしがない～～～♪
携帯用のマイお箸、今回は持ってない。
存在すら忘れてた。
５本箸？いや、ドレッシングのかかったサラダを手づかみでは食べれないでしょう。
箸の代わりになるもの、ないかなあ。
ワルイ頭を振り絞って考えます。
ピン！（ひらめいた音）
その時、ここがセミダブルだった事を思い出しました。
あるある。あるぞ！
セミダブルに２つあるもの、そしてお箸の代わりになるもの。
分かります？
ジャジャ～ン （自爆）
はい、歯ブラシです。
口に入れる歯ブラシなら、箸の代わりにしても罰は当たらないし
衛生的にも、ノープロブレムでしょう。もちろん未使用の状態です。
歯ブラシで食べるサラダのそれはそれは美味しかった事。
一生忘れられないお味です。海鮮丼より美味しかったです。
そして、食べ終わったら、
ひっくり返してすぐに歯を磨ける。
最高のお箸ではございませんか。
アイディア商品として開発してみようかなあ！
特許とって大儲け。
ないない。。
しかし、その後思い出して主人に、たった今着きましたと虚偽のメールを入れた時に
気がかりな返信が返ってきたのです。
ワンちゃんが下痢してるらしいのです。
これまで一度も下痢などしたことがない子でしたので、とても心配でした。
実を言うと、旅に出る前日の夕方散歩した時に
お通じはいつも通りの状態だったのですが、何となくいつもと様子が違ったのです。
天橋立、またキャンセルかな・・と直感的にちらっと思ったのです。
でも、まあ大丈夫だろうと思って出かけてきたのですが
あの時から少し具合がおかしかったのかな、と思いました。
朝からおよそ１２，３キロ歩き回った私でしたが、思ったほど体も疲れていません。
ワンちゃんの事も気がかりでしたし、今日のホテルは外を歩く人の声や音が聞こえて
なかなか寝付けませんでした。
うとうとしたかな・・・と思った時に
枕元の携帯の着信音が鳴り響きました。
夜中の２時半です。
お化けの出る丑三つ時。
瞬間、ワンちゃんの事だと思いました。
ワンちゃんがあれから、下痢がひどくなり、しまいに嘔吐まで始まって
夜間診療のお医者さんを探している、というのです。
近場にはないようなので、今のワンちゃんの状態を聞きました。
少し落ち着いて寝始めたようでしたので
とりあえず急変しない限り、朝まで様子を見ようということになり、
主人がそばで寝てくれて
翌日は会社を休んで、かかりつけの獣医さんの所に連れて行ってくれるということになりました。
何もよりによって、私のいない時に。
それとも、天橋立は鬼門だったのかしら。
以前も来ようとした時にあの子の足が立たなくなったし。
様子がおかしかったのだから、来なければよかったのかしら。
私の事ですから、ずいぶん自分を責めましたが
今どうこうしようと思っても、真夜中です。
動くことが出来ません。
年の割にとても元気で、いつも２歳くらいですか、と言われる子です。
実際には先日１１歳になり、人で言えば６０歳です。
色々と体調に問題が出てきても全くおかしくはありません。
急に首や肩のあたりが痛くなりました。
この痛みってストレスも原因なのかな、と思いました。
朝一で新幹線で東京に帰ろう。
ここ数週間の睡眠不足と
長距離を歩いて目いっぱい疲れていたはずの私でしたが
それからは全く眠れなくなり、夜中の３時半頃から帰り支度を始めました。
つづく
意外な展開となってしまいましたね
ご訪問くださりありがとうございます。
感謝をこめて
つる姫
