Pixysのポジティブライフ

困難に立ち向かうアラフィフの日常
働いて働いて働いて働いて、たまに旅に出る

死と向き合うということ

2006-09-11 22:23:20 | おもしろくない話
先週、母(子供から見るとおばあちゃん)が急性骨髄性白血病との診断を受けた。子供も一緒に医師の説明を聞く。なぜだか子供はその病気について大体の事を把握している。抗がん剤治療で吐き気があったり、毛が抜けてしまうこと、細胞の突然変異により癌細胞が生まれ増殖していくこと。最近はマンガやテレビで白血病の話が結構頻繁に登場する。けれどそのどれも助かったためしがない。その先にあるのは「死」のみなのだ。だから子供もそんな風に考えていると思っていた。
「これも運命だから仕方がない・・・。」弱気になったおばあちゃんを見て子供が口を開いた。「おかあさん、人間はみんないつか死ぬんだよね、ぼくもおかあさんもいつか必ず死ぬんだ。だからもしおばあちゃんが先にいったら待っててくれればいい。でも皆いつか死んじゃうから楽しく生きようとするんじゃないかなぁー、ずっと不死身だったら僕、別に生きたくないもん。誰もいなくなっちゃうし、おもしろくないもん。」そのとおりだとお母さんは思いました。

どこも痛くないのに、体中ちょっとした事でアザだらけになり、死と向き合いながら毎日を過ごす、それはおそらく想像以上の恐怖感であろうと思うが、おばあちゃんの弱音はそれきりで、ご飯をもりもり食べ、大きな声で笑ういつもの元気な姿に戻った。

子供の大きく強い生命力が、おばあちゃんにストーンと移っていった気がした。