中国一の高さを誇る天寧禅寺の仏塔
Pagoda in the grounds of Tianning Temple,the highest in China
常州市散歩
常州市は、日本人に馴染みのない名前ですが、中国江蘇州の南東部に位置する揚子江デルタ地区の中心地あり、古くは『竜城』と呼ばれた2500年の歴史を持っている都市です。
私は、今月上旬にこの都市の出張する機会がありました。仕事の合間に約1-2時間の自由時間がありましたので、散策に出かけました。
常州市の市街地
ホテルは和平北路に面しておりますが、外に出ると東側にひときわ高く聳える仏塔が見えました。私は、その仏塔を目指して、罗汉路(羅漢路)に沿って進んで行きました。罗汉路の途中には、常州の秀才が集まると言う江蘇省常州高級中学の正門がありました。
和平北路に面している私のホテル
ホテルに面した街路から見える仏塔
江蘇省常州高級中学
更に仏塔の方角に向かって罗汉路を進んで行くと、運河に突き当たりました。運河の橋を渡ると、天寧禅寺の西門がありました。この門のすぐ向こうには堂々とした仏塔が聳えて立っていました。この仏塔は宝塔と呼ばれる十三重の塔で、高さが154mに達する中国国内で最も高い仏塔です。しかし、落成したのは最近のことで2008年とのことです。唐宋代の様式を再現しており、最上部には15トンの重さの鐘がある様です。
天寧禅寺の宝塔
さて、ここで天寧禅寺の由来を調べて見ました。すると、唐代の貞観年間(627-649年)に建立された1300年以上の歴史を経た名刹でした。806年には、日本真言宗の始祖、空海がここに留学していたそうですから、日本とのゆかりも深いお寺でした。
ホテルに戻って夕食が終わった後、自分の部屋から眺めた夜景は、次の通りです。
翌朝、ホテル前の和平北路で、近隣の街路を撮影したのが、次の写真です。
ここで、常州市の現在の顔をご紹介します。中国近代化の中で工業が盛んになり、建設機械、自動車部品、電子機械などがめざましい発展を遂げています。その背景には、人口は435万人を擁し、地勢は平坦、気候は温暖で、地理的に中国の臍と言えるロケーションにあります。特に、上海と南京の中間にあり、北京までは1000km、広州までは1200km、上海までは160kmの距離にあり、鉄道、空港、高速道路、港が揃っており、物流ハブとして好適地となっているのです。
日本からの進出企業も多く、200社を超えているようです。代表的な企業としては、コマツ、ブリジストン、デンソー、東京製綱、NTNなどがあります。
常州市は、古い史跡に富む観光都市である同時に、工業都市として将来性を秘めた都市でもあるように思われます。
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