スマートグリッドの問題点!
今日は,米国や日本で計画されているスマートグリッドについての考察です。今日はちょっとややこしいお話しでご免なさい。次回のお話しでは,もう少し単純なお話しをしますのでご勘弁下さい。
まず,スマートグリッドとは,,,
地域でインターネットのように電力供給網を張り巡らせ,そこに家庭の送電網や電気自動車を繋ぎ,地域の太陽光発電や風力発電などから供給される電力を電気自動車のバッテリーに充電し,その蓄電力を地域内で利用しようというものです。エコ発電の最大の課題は,どこにその発電した電力を蓄えて,安定的に電力供給を行うかという点です。その解決策の一つとしてスマートグリッド構想が生まれました。
地域のスマートグリッド内において,各家庭のソーラーパネルなどで発電した電力が過剰になると,それを電気自動車のバッテリーに充電しますが,それでも余れば余剰電力を電力会社に売りたいところです。しかし,地域のグリッド内の発電が余剰している状況ですから,電力会社もその地域に電気は売れません。従って,地域の余剰電力は高電圧に変電して遠くにまで送電するしかありません。太陽も沈み,グリッド内の発電が不足してきたら,今度は充電した車のバッテリーから頂くか,もっと足りなければ電力会社の電気をつかうことになります。
昼間は太陽光による発電量が多いので,電気自動車に充電しておきたいところですが,昼間の充電対象は,①夜間に電気を使用してバッテリー残量が減った電気自動車への補充電と,②走行車の補充電となるでしょう。昼間殆ど使用されていないけれども,いつ使うか分からない車は,とりあえずはいつもフル充電にしておきたいのは人情でしょう。そういう車はグリッドには必要ありません。一方,グリッド内に組み込まれた車でも,予め利用予定時間を設定しないと,その他の時間ではフル充電にはなっていません。通常は夜間にバッテリー残量が減り,次の日の昼にフル充電となるでしょう。車の使用時間を予め設定することは,スマートグリッドの必須要件になりぞうです。設定しなければ,バッテリー量は朝には半分になっている事でしょう。
次に,スマートグリッドの他の問題点としては,バッテリーは放電と充電を繰り返すと寿命が短くなるという点です。すなわち,グリッドに組み込まれている車のバッテリーの寿命は,グリッドに組み込まれていない車より当然短くなってしまいます。いつもフル充電の設定であば,バッテリー寿命は予想以上に減ることはないでしょう。
電気を蓄えるにはバッテリーが必要ですし,その製造には多量のCO2を排出します。総合的にCO2排出量が減らないと,風力発電や太陽光発電を行っていても,その裏ではアンチエコということにもなります。
ここで以前のブログ内容の繰り返しになりますが,電力を貯めるためには水を電気分解して発生する水素ガスの利用が最もエコだと考えています。そのためには燃料電池の普及が必須です。電気自動車のバッテリーは数百kg。その分の水素なら50kgくらいでしょうか。水素ボンベは構造が単純で安価です。燃料電池の普及,とっても待ち遠しいです。
バイバイ
今日は,米国や日本で計画されているスマートグリッドについての考察です。今日はちょっとややこしいお話しでご免なさい。次回のお話しでは,もう少し単純なお話しをしますのでご勘弁下さい。
まず,スマートグリッドとは,,,
地域でインターネットのように電力供給網を張り巡らせ,そこに家庭の送電網や電気自動車を繋ぎ,地域の太陽光発電や風力発電などから供給される電力を電気自動車のバッテリーに充電し,その蓄電力を地域内で利用しようというものです。エコ発電の最大の課題は,どこにその発電した電力を蓄えて,安定的に電力供給を行うかという点です。その解決策の一つとしてスマートグリッド構想が生まれました。
地域のスマートグリッド内において,各家庭のソーラーパネルなどで発電した電力が過剰になると,それを電気自動車のバッテリーに充電しますが,それでも余れば余剰電力を電力会社に売りたいところです。しかし,地域のグリッド内の発電が余剰している状況ですから,電力会社もその地域に電気は売れません。従って,地域の余剰電力は高電圧に変電して遠くにまで送電するしかありません。太陽も沈み,グリッド内の発電が不足してきたら,今度は充電した車のバッテリーから頂くか,もっと足りなければ電力会社の電気をつかうことになります。
昼間は太陽光による発電量が多いので,電気自動車に充電しておきたいところですが,昼間の充電対象は,①夜間に電気を使用してバッテリー残量が減った電気自動車への補充電と,②走行車の補充電となるでしょう。昼間殆ど使用されていないけれども,いつ使うか分からない車は,とりあえずはいつもフル充電にしておきたいのは人情でしょう。そういう車はグリッドには必要ありません。一方,グリッド内に組み込まれた車でも,予め利用予定時間を設定しないと,その他の時間ではフル充電にはなっていません。通常は夜間にバッテリー残量が減り,次の日の昼にフル充電となるでしょう。車の使用時間を予め設定することは,スマートグリッドの必須要件になりぞうです。設定しなければ,バッテリー量は朝には半分になっている事でしょう。
次に,スマートグリッドの他の問題点としては,バッテリーは放電と充電を繰り返すと寿命が短くなるという点です。すなわち,グリッドに組み込まれている車のバッテリーの寿命は,グリッドに組み込まれていない車より当然短くなってしまいます。いつもフル充電の設定であば,バッテリー寿命は予想以上に減ることはないでしょう。
電気を蓄えるにはバッテリーが必要ですし,その製造には多量のCO2を排出します。総合的にCO2排出量が減らないと,風力発電や太陽光発電を行っていても,その裏ではアンチエコということにもなります。
ここで以前のブログ内容の繰り返しになりますが,電力を貯めるためには水を電気分解して発生する水素ガスの利用が最もエコだと考えています。そのためには燃料電池の普及が必須です。電気自動車のバッテリーは数百kg。その分の水素なら50kgくらいでしょうか。水素ボンベは構造が単純で安価です。燃料電池の普及,とっても待ち遠しいです。
バイバイ