Special Concert 響華

3月18日（日）
響 華　
～35周年! 世代を越えて　心をひとつに～
川口総合文化センター・リリア・メインホール

【曲目】
Ⅰ部　シンフォニックステージ "響き"
ヤナーチェク／シンフォニエッタ～第１曲ファンファーレ
スミス／フェスティバル・バリエーション
チャイコフスキー／イタリア奇想曲
Ⅱ部　ポップスステージ "華やぎ"
ブラウン編／ディズニーランド・セレブレーション
アーレン／オーバー・ザ・レインボー
数原晋／サンバ・デ・ラヴズ・ユー
AL.ウェバー／アンドリュー・ロイド・ウェバーメドレー
歌謡曲ヒットメドレー　～昭和から平成へ～
Ⅲ部　スペシャルステージ "響華"
ヴァン・デル・ロースト／コンサートマーチ「アルセナール」
樽谷雅徳／マードックからの最後の手紙（特別版）
J.ウィリアムズ／スターウォーズ～コンサートセレクション
【アンコール】
1. 松井孝夫／そのままの君で
2. ♪
3. ♪
【演 奏】
市立川口高校吹奏楽部同窓会吹奏楽団／市立川口高校吹奏楽部
指揮：佐久間和弘、塚田吉幸、藤井博、高橋雄一郎、菊地孝至

川口高校の卒業生のブラスバンドに、第３部では現役も加わって行われた創立35周年の記念コンサート。同僚のちよちゃんが出演するので聴きに行った。5年前に聴いた30周年記念コンサートは久々の開催だったと思うが、今回はきちんと5年の節目で行われた。

ステージは前回同様の３部構成。クラシック、ミュージカル、ディズニーナンバーや歌謡曲、それに吹奏楽のためのオリジナル曲など盛り沢山。曲目が盛り沢山で多彩なだけでなく、格式を感じる堂々とした演奏あり、歌心いっぱいにサビを聴かせる演奏あり、熱くノリノリのサンバのリズムで絶叫する演奏ありと、どれもが音楽のキャラを捉えて、なりきって演奏してくれるので、聴いている方は同じ席にいながらにしていろいろな世界に瞬間移動している気分。

前回の演奏会よりも年齢層の上は5年上がったが、現役は今も盛んに活動しているので下の層もどんどん新しく加わり、幅が広がった。「歌謡曲メドレー」では、AKBや嵐からキャンディーズ、都はるみまで、何を演奏してもとてもサマになるのは、こうした幅広い年齢層が揃っている強みだろう。このメドレーに限らず、音楽のタイプごとに、それぞれの「歌」や「ノリ」で自分が得意な世代がイニシアチブを取り、この大集団のアンサンブルを交替で引っ張っているようにみえた。

仕事や子育てで多忙なメンバーが多いはずだが、演奏を聴く限りみんなきちんとさらっていて、アンサンブルもうまい。充実した豊かな響きがとても耳を引いた。そんないい音で熱気に満ちた活き活きした演奏を聴いていて、何度もトリハダが立った。この日を目指してみんな一生懸命練習を重ねて来たのだろうが、彼らには高校時代、名門・市立川口の吹奏楽部でみっちり鍛え上げられて培われたしっかりした基礎があるからこそ、こういう演奏ができるのだろう。それは、現役単独によるクリアで洗練された「アルセナール」 の演奏を聴けばよくわかる。この現役の演奏は、今日ステージに乗っている先輩達が技と心を引き継いで渡して行った賜物とも言えよう。

3時間にも及ぶコンサート、体力的にも集中力の持続でもかなりキツイはずだが、最後まで持ちこたえたというより、どんどんパワーアップしていくのは凄い。アンコールではマーチングバンドの乗りで最後まで楽しませてくれた。アンコールの１曲目では、一部のプレイヤーを残して団員は歌を聴かせてくれた。斉唱かと思ったら、ちゃんと混声合唱（３部？）でキレイにハモっていて、楽器で聴かせた歌心を、声でも聴かせてくれた。