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心に留めておきたい日々の出来事

ETV 100分de名著 ブッダ 最期のことば 【第4回】

2015-05-02 | ETV 100分de名著

ブッダの供養
神がブッダを供養する為に天から音楽や花やお香をふらせた
しかしブッダは自分の弟子達にはそれを望んでいない
ブッダが一生をかけて書き残した教えに従ってこれからもずっと修行していく事が供養
人を救う事に人生をかけたブッダを供養するということはその教えを尊重するということ

死ぬという事はその人が一生かけてやってきたことを周りの人がどう評価するか

死ぬ時に供養をしてもらえる様な人生をしてきたかが問われる
死ぬという事を忘れて暮らしているが、毎日毎日が死に向かっての積み重ね
「死」は人生の総決算
自分がしてきた事を後の人達が継いでいてくれれば良い生であり良い死

葬式は死のセレモニーではなく、その人の人生の総決算として受け止める

「お通夜」の意味

知人達が集まって故人の事を話し合う 
みんながそれぞれ持っていた故人の断片的なやってきた事柄が集合してその人の人生がよみがえる
その人がやった事言った事が残された人達の心に残っていく
それが本当の供養


サンガの中に年功序列を導入
能力主義にすると権力闘争が起きるのでそれを避けるため
この序列はサンガの運営の便宜上の為 個人の資質は関係ない 
年功序列にすれば誰もが最後はトップになるので上にあがる意味はない


悟りへの道涅槃への道は煩悩を消す方法 それは不変
悟りを促す組織であるサンガの運営ルールは状況に応じて変えて良い

世の中、ありとあらゆるものは変わる それには対応する必要がある
本来変えるべき些細な事にこだわっておかしな事になりやすい
本来変えるべき事をむりやり変えようと諸行無常で流れされていくと本質が変質してしまう

どこが定点かをしっかり理解する
変えてはいけない物は何か、変えて良い物は何かをきちんと理解する
その法律はどのような目的で設定されているか一番下の土台から積み上げて考える事


ブッダ最期の言葉
「もろもろのことがらは過ぎ去っていく おこたることなく修行を完成せよ」
人間として生まれ、ブッダに出会ったのだからそのチャンスを無駄にすることなく
諸行無常の中で一生懸命修行せよ


ブッダの遺言として組織運営を学ぶ それが2500年続いている
ブッダが生の総決算として向かっていく死について語った
それを受け取る弟子達の姿も語られている
死について向かう自分のあり方を学べるし
死んでいく人達を私達がどのように送るかも学べる

故人が積み重ねてきたものを評価する責任がある
それが人の死を悼む


生き方を考える時間が大切

外からのつまらない価値観に翻弄されるのではなく
自分の価値観で今の自分と死んだ後の事を予想するのが大事

仏教は普通の生活の中で悟りまで行くにはどうしたらいいかを語っている


ETV 100分de名著 ブッダ 最期のことば 【第3回】

2015-04-21 | ETV 100分de名著

マーラ(悪魔・魔)
仏教がこの世に広まらないようにしたいと願う存在

マーラの企みを逆手にとってブッダは涅槃に入ろうと考える

諸行無常
一瞬一瞬に全てのものが生まれて消えてゆく

仏教が扱うのは人間の苦しみだけ 現実と思いとのギャップが苦しみの元
現実は諸行無常 視点や感性を変えて苦しみを感じないようにする


八正道を守って日々を過ごせば悟りに到達する事ができる 
正見  正しい物の見方:仏教の基本的な教えや苦しみのメカニズムを正しく見る事
正思惟 正しい考えを持つ:怒りや憤りを起こすことなく正しい心の働きを維持する事
正語  正しい言葉を語る:嘘や悪口、陰口などの無駄口を叩かず適切な言葉を相手に応じて使う事
正業  正しい行いをする:殺生や盗みを働く事、不適切な性行為から離れる事
正命  正しい生活を送る:誤った生き方を避けて正しい生活をする事
正精進 正しい努力をする:正しい方向に向かってたゆまぬ努力を続ける事
正念  正しい自覚をする:常に正しいやり方を念頭に置いてその方向に進み続ける事
正定  正しい瞑想をする:正しい瞑想、精神統一をする事

倫理的に正しいというだけでなく、煩悩が消え苦しみがなくなる方向に向かうを「正」
「正」の反対は「自我」
「我」が強いことが苦しみを生みだすもと


ブッダは食中毒で普通の人として亡くなった
この死に方で仏教は人が作った人の為の宗教である事を現した

ブッダに食中毒の原となった食事を出したチュンダ
そのチュンダが責められないようにブッダはチュンダには果報があると死ぬ前に語った

一般人は僧に対してお布施を渡し、果報(商売繁盛や無病息災等の一般の世界の幸せ)を得る
ブッダは自分が死ぬ為に選んだ食事(お布施)で涅槃に入る
よってチュンダは果報を授かると言った


仏教の二重構造
              出家修行者(修行によって涅槃に入る)

立派な修行の姿を見せる      お布施をして支える

    
              在家信者(布施を行う事で果報を得る)

この構図で生きがいを追求する社会の正しいあり方を理解できる
徹底的に生きがいを追求した先で革新が起こり、これが文化の発生源
今までの文化と違うものを生み出せる人達は今までの文化の価値観の外にいる人達


ETV 100分de名著 ブッダ 最期のことば 【第2回】

2015-04-14 | ETV 100分de名著

法の鏡 (ブッダ亡き後の激励の言葉)
ブッダに対して清らかな信頼の気持ちを起こしているか
ブッダの教えに対して清らかな信頼の気持ちを起こしているか
仏教組織であるサンガに対して清らかな信頼の気持ちを起こしているか
最高に優れた規律を身に着けているか
これだけの事をやっていれば必ず涅槃に入れる

師匠が免許皆伝を出すとサンガの中に権力構造が生まれる
権力をめぐっていろんな争い事や欲望が起こる
それを避ける為に自分で自分を判断するという原則

外からの情報をシャットアウトして自分を見つめる時間が大切
情報が入ると集中できず、正しいものの見方ができない


ブッダの平等主義

カースト制度を否定する形で仏教は生まれた

仏教の平等主義は平等に苦しいという意味
生き物として生まれている事自体が苦しみ

年を取って病気で死ぬという現象から絶対に離れる事ができない

生老病死 生きている事が苦しみの原因


布施をする
律に基づいて正しい生活をする僧達に対して
一般人が立派な僧だと思い布施をする
説得力がある位正しい生き方をしている
良く生きている事に対してのお布施なので違う事に使えば裏切り


「島」として生きよ
「島=灯明」を拠り所として生きる
苦しみの中ですがるのが島(灯明)

自灯明法灯明
道しるべは一つは自分、もう一つは法(ブッダの教え)
自分だけを拠り所にすれば自分勝手
ブッダの教えだけを拠り所にすれば狂信的になる
教えに沿って自分で努力する

ブッダは人間
一番価値があるのは人間そのものではなく
その人が見つけてくれた教え

四念処
身=肉体
受=外界からの刺激に対する感受作用
心=我々の心
法=この世の全ての存在要素

これらに対する間違った見方をしていると自分に対する執着が強くなり苦しみが生まれる
身 かけがいのない素晴らしい美しい肉体
  肉体は老いによって変化していくもの

受 世の中は楽しい事ばかり
  楽しい事は減っていく

心 生まれてから死ぬまで1つの心で続いている
  一瞬一瞬で全部移り変わっていく

法 全ての存在要素の中に自分も含まれている
  自分はいろんな要素のただの集合体

これらが修行の第一歩


仏教はあくまでも生きている事に苦しみを感じた人を受け入れる宗教
その人達が受け入れると楽になれる思想が四念処

仏教は心の病院 病気になった人に門戸を開いている
助けてもらえる場所がある事を知っているのが安らぎにもなる


ETV 100分de名著 ブッダ 最期のことば 【第1回】

2015-04-13 | ETV 100分de名著

大般涅槃経とは偉大なるブッダの死を語るお経

釈迦の仏教の涅槃経 自分で修業し苦しみを克服する道    スリランカ等 
大乗仏教の涅槃経   外部の不思議な力によって救われる道 日本等

ブッダ  目覚めた人
涅槃   完全な死


インドの当時の死の思想は
輪廻
天は「神の世界」

人は「人の世界」
畜生は「動物の世界」
餓鬼は「飢えて苦しむ世界」
地獄は「苦しみの世界」
これら5つの世界を行き来しながら生死を繰り返す 苦痛の連続

生死のサイクルから逃れるのが涅槃
涅槃は究極の安楽で最高の喜び

涅槃に入るために煩悩を捨てる

(自分中心に世界を見るのが煩悩)

自分の煩悩を消すことで安定した状態で死んでいる
仏教が現代に意味を持つ重要な要素

仏法僧
仏 ブッダ
法 ブッダの教え
僧 サンガ 自己鍛錬の為の組織 4人以上のグループ 複数で支えあう
   修行が一番合理的に進む組織がサンガ

組織が衰亡しないための条件

会議を開く
全員で一丸となって活動する
法律を守る
先輩を敬う
欲望に心を動かされない
俗世間の中に身を置かない
仲間を大切にする

法律が全ての人をコントロールしている組織は弱くなりようがない

 個人の心構え
 集団における法律

戒を破ると当時のインドでは以下の様に思われていた
放逸のせいで大いに財を失う
悪い評判が立つ
どのような人達の集会に参加しても不安でおじけづく
精神が錯乱して死ぬ
死んだ後地獄に生まれる

サンガを維持する為に律が作用し、メンバーがよりよい人間になるために戒が働く
二重構造で組織が上手く維持していく


ETV 100分de名著 般若心経 【第4回】

2013-03-03 | ETV 100分de名著

見えない力(神秘の力)を信じる。
それをどうやって体得して、信じるのか。

我が身が持っている本来の力
自分をリセットするのに般若心経のお経が力を発揮する。

お経をあげるだけであらゆる思いから離れる事ができる。

「故知般若波羅蜜多」   

知恵の完成というのを正しく如実に知る

  

「是大神呪 是大明呪」


それは大いなる呪文である 知恵優れた呪文である


「是無上呪 是無等等呪」

最高の呪文であって、比べるもののない呪文である


「能除一切苦 真実不虚」

それが一切の苦しみを除く これは偽りのない真実の言葉である


サンスクリット語の呪文

「羯帝羯帝波羅羯帝」

行った者よ、行った者よ、彼岸へ行った者よ


「波羅僧羯帝」

彼岸へ完全に渡った者よ


「菩提僧莎訶」

悟りを幸あれかし


仏教は「私」が世界との妨げになっている、「言葉」も妄想であると考えている。
「私」が無い状態、考えが無い状態を「天然自然の命」という。
「天然自然の命」になる方法のひとつが「呪文」。

意味がありがたいのではなく、音が最初からありがたい。音を聞く事に力を感じる。

般若心経全体を呪文としてとらえて唱えないと、このお経は完結しない。
意味を理解するとは別に「唱える」という行為がある。

唱えれば無になる。
唱えながら意味を考えると間違ったりする。
自分の意識が「今」だけにいる。
未来に行かず、過去に戻らず、今だけにいると間違わない。
極めて覚醒しているのに、何も考えていない時間。

「命」というのに「私」が住んでいる。
「私」が消えた方が「命」はのびのびとできる。本来の力も出せる。
「私」にしばらく消えてもらう手段が「呪文」。

般若心経は私達が囚われている狭い世界観、価値観から解き放ってくれる。