庭の目隠しにしていた黄金ヒバを伐採して、東側と南側が内外から丸見えになり、落ち着かないなぁ‥と思いながら一冬を過ごしました。
改めて植栽スペースを見てみると、黄金ヒバが植えてあった後ろの部分が、デッドスペース化していることに気づきました。
ここは、黄金ヒバの根が地面の浅いところを這っていて、何も植えられなかったのです。
ただでさえ直線が強い印象の庭で、余計に平坦なのっぺりとした植栽になっていました。
う~ん。。これではね。。と頭を捻ったものの、半日蔭&日蔭の環境に合う管理のしやすい植物となると、お手上げ状態でした。
できるだけ、今ある植物たちをいかせる植栽にしたいし。
頭を悩ませていた頃に、「別冊 NHK趣味の園芸 日蔭をいかす庭づくり」 日本放送出版協会 という本に出会いました♪
もう、目から鱗がぽろぽろと落ちていくのがわかりました
特にガーデンデザイナーのポール・スミザーさんの植栽プランは、とても参考になりましたし、全体のイメージを取り入れさせていただきました。
“自然な印象を受ける植栽”が理想だったからです。
作り込んだ庭も素敵だとは思うのですが、人工的な印象が強くて、私はあまり好きにはなれなかったので。
“自然な印象を受ける植栽”といっても、人が一度手をかけたものはかけ続けなければその良さを維持できませんしね。
理想と現実、自分の管理できる範囲を見定めるのに、何年もかかりましたね。
よくジレンマに襲われていましたっけ。。
この頃の理想は、子供の頃に行ったことのある、丘陵公園のようなイメージでした。
樹木があり、季節ごとに咲く可憐な草花があり、地面には通路になっている角材が埋めてあり、雑草も小さな花をあちらこちらで咲かせている♪
自然な感じで多少の雑草も気にならないし、むしろ風情があるような庭♪
もちろん理想です、あくまでも
普通の密集して建っている住宅街の庭では、望むべくもありません。
樹木によっては、すぐお隣に枝が入ってしまうくらいな狭さですもの。
樹木は自分の庭では諦めて、ご近所の大木を借景にて楽しませていただくことにしました。
草花も半日蔭&日蔭の環境なので、花を中心にするのではなくて、葉を楽しむことにしました。
いろいろな葉の色・形・質感・高低差で、自然な感じに見えるような植栽を考えることにしました。
イギリスのガーデンデザイナー、ガートルード・ジェーキルさんの言葉に「花はボーナス」というのがあったと思います。
どんなに綺麗な花でも咲く時期は短く、その後は葉を眺めて過ごすことになる、という意味だったかと。
そんな風に考え方を変えてみたら、意外に半日蔭&日蔭の庭も悪いことじゃないかも♪と思えてきました。
すかすかな感じの庭を眺めながら、ネットや園芸カタログとにらめっこしては、スケッチブックに簡単な植栽プランを描いてみました。
大体のイメージがかたまったところで苗を注文して、後は春になるまでのお楽しみということになりました。
その12。に続きます。
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