コトありで考えたこと

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暇と退屈の倫理学(2)

2024-02-04 18:10:27 | ベルク

まず前回の記事の復習から(笑)

*****
暇と退屈の違いは?

暇:何もすることのない、する必要のない時間。
  暇の中にいる人のあり方とか感じ方とは
  無関係に存在する客観的な条件である。

退屈:何かをしたいのにできないという感情や気分を指す。
   人のあり方や感じ方に関係し、主観的な状態のことである。
*****

なので、
「やいたいことがたくさんあるのに時間が足りない」とか、
「やりたいことがたくさんあるけど、どれから手を
つけたらいいかわからない」とか、
悩んでいる時は、「時間が足りない」と思っているので、
「暇ではない」ということだよね。

では、退屈についてはどう?

やりたいことがたくさんあるから退屈していないと思うでしょ。

でも、違うんだよね~(笑)

退屈の意味を復習してもらうとわかると思うけど、
「何かをしたいのにできない」状態にいる時は、
退屈していることになるんだよね。

退屈の反対語は何か知ってる?

快楽でなくて、興奮なんだよね。

何かをやった時に生まれる感情や気分が興奮なので、
何かをやらないと退屈から抜けだせないんだよね。

バートランド・ラッセル(イギリスの哲学者)の
退屈の定義は、

退屈とは、事件が起こることを望む気持ちがくじかれたものである。

事件とは、「今日を昨日から区別してくれるもの」のこと

本に書かれた説明を抜き書きしてみると、

*****
人は毎日同じことが繰り返されることに耐えられない。

「同じことが繰り返されていくのだろう」と考えてしまうことにも
耐えられない。

だから、今日を昨日から区別してくれるものを求める。

もしも今日何か事件が起きれば、今日は昨日とは違った日になる。
つまり、事件が起きれば同じ日々の反復が断ち切られる。

だから人は事件を望む。しかし、そうした事件はなかなか起きはしない。
こうして人は退屈する。

これが、「事件が起こることを望む気持ちがくじかれたもの」という
退屈の定義の意味するところである。
*****

余談だけど、大学受験のために英語の長文読解の問題を解いた時に、
長文の作者名にBertrand Russellがよく出てきたことを思い出して
懐かしい感じがしたなぁ。

 

(2月4日 ベルク記)



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