週末、トヨタの販売店に、先日予約開始になったランクル70をみてきました。 70の新車がディーラーのショールームで見られる時が来るなんて!って興奮しっぱなし(^_^)
お目当てはダブルキャブのピックアップ。すでに売られている海外では79と呼ばれるモデル。鉄ホイールにナローボディと一切の虚飾のない業務仕様に萌えまくり。
第一印象は、デカイ!長い! ダブルキャブですから想像はしてましたが、ここまでデカいとは。こんなのが日本の公道を走る時がきたなんて。
全長5270mmは、普通のハイエースよりも長く、スーパーロング(5380mm)よりやや短い。クワトロスポーツで現在売り出し中の6輪駆動車よりも長い。バックモニターや障害物センサーなどついてるはずもなく、バックには細心の注意が必要ですね。
フロントマスク。ボリュームあるこの姿、個人的には丸目より好みかも。それに、後でARBやTJMバンパーを付けるとすると、断然、角目の方が似合うと思う。
オプションでLEDのスモールライトを付けることができるようだけど、なんか似つかわない。個人的には売り出しの素のまんまが好み。
長く突き出している標準バンパーはグレーに塗装された樹脂とメタルのコンビ。ぶつけたりしたら交換にかなりかかりそうな様相ですね。
オプションでウィンチを装着する場合は中央に位置するので、ナンバーは横にずれることになります。
バンパーは上に乗っても大丈夫らしく、この辺りの勝手はDefenderと同じ。天井部に荷物は混んだりするのに便利と思いきや、ボンネットが長いのでもう1ステップしないと天井に届きそうにない。
営業マンの話しによると、これはバンパーに踏み上がったままでボンネット内のトラブル処置を全てできるようにするためだとか。
確かに砂漠とかで埋まってスタックした場合、車の下にもぐってのトラブル対処は困難を極めるでしょう。掘っても掘っても砂が崩れてくるわけで。
まさに機能美ですね。
いずれにしても買うとなれば、ARBバンパーか写真にあるこのTJMバンパーを後付けするだろうけど、車検通るだろうか、、買ってもないのにもう心配。ディフェンダーの時は、途中でゴツいNATOバンパーを取り付けたら構造変更無しには車検に通らなかった苦い経験から。
地上とのクリアランスはハブリダクション採用のハマーH1やウニモグ、ピンツガウアーと比較するとずいぶん低く感じますが、この手の車では普通なのでしょうか。
世界の荒地を走りまくってるランクルですから、これくらいのクリアランスで必要十分なのでしょう。
それよりも、仕事してくれそうなタイヤパターンに萌えますね(^^)
日本仕様としてサイドステップが付属とのことですが、ホームセンターで手に入る安物の角材みたいであまり美しくないのがデザイン上、唯一の不満。
いっそのこと取ってしまえ~とも思うのですが、グラウンドから跳ね上げる砂や小石からドアを守るという役目も担ってるのでしょうか。
ドアにデカく「UN」のデカールを貼ってシュノーケルを付け、ホイールをハッチンソンに変えたら、まんま国連車両になりそうですね(^^;
ボンネットの下にはエンジンはFJクルーザーと同じ4.0L V6が収まっています。
ABS付はうれしい装備ですね。エンジンはFJと一緒とはいえ、少しチューンを施してるらしくエンジン特性は別物ですが、個人的にはFJとは違う形式のをというか、ディーゼルを載せて欲しかった。
こちら比較のため、豪州仕様78トゥループキャリア(2015年式 4.6L ディーゼルターボ)のエンジンルーム。
見た目、中央にインタークーラーが配置されているのが大きく異なるところ。他、各ユニットの配置が異なるのが見て取れます。
余談になりますが、豪州仕様のランクルについては砂埃対応のためシュノーケルが標準装備だったりしますが、これを再販70に取り付けようとすると
エアクリーナーの位置が異なるためにそのまま向こうのをポン付けできないそうです。
さて、この後、再販70のダブルキャブとラックを別のお店で試乗する機会を得たのですが、
フィーリングについては乗用車そのものという印象。タフな4駆を操ってる感をほとんど感じない。
躾の行き届いたV6ガソリンエンジンの音は驚くほど静かだし、クラッチはディフェンダーよりも断然柔らかで、どりゃ~と踏み込むとあまりにも拍子抜けした感覚にやや戸惑いを感じる。シフトショックもほとんど感じられない。
サスもソフトな印象で一般道路では路面の凹凸による突き上げ感をあまり感じずフワフワと滑ってるようなセダンライクな感覚。外では激しい仕事をしてるのにキャビン内な平和平穏そのもの。
ハンドリングについては何よりもパワステなので、3tにもなる車重を指2本でハンドルが切れる楽チンさに自分も降参です。
ディフェンダーよりもやや遊びがある印象を受けましたが、これは慣れの問題でしょう。
Pinzgauer 712M Troop Carrier
以上、簡単な試乗インプレを書かせていただきましたが、何せこれまで乗ってきた軍用ピンツの操舵に大変な体力と気力を要してたもので、、
例えるならばピンツが体育会系としたら、ランクルは文科系というべきでしょうか。車を走らせるという同じアウトプットに対して必要な労力、エネルギーが違いすぎるのを実感しました。
エンジンについては、海外で採用している4.5L ディーゼルターボ(ユーロ4対応)のも選択としてあってもよかったのではとも思いますが、要するに日本の排ガス規制を満たすユーロ6に対応してないということで、そのままでは日本での導入は難しいみたいです。
それでもディーゼルターボのものを入手するというならば、クワトロスポーツさんで頼むしかないのでしょうね。
その場合、何せディーゼルエンジン自体が高価なので、逆輸入コストやDPF装着なども考えると単純に倍以上の金額がします。
もう少しでミリタリースペックのハブリダクション構造を持つベンツGクラスに届くという値段なわけで、それはそれで考えてしまいますね。
デフォルトで装着されているダンロップのタイヤは7.50 R16、鉄ホイールが渋いですね。色もいい!
個人的にはバンのアルミより断然こっちが好み。
ハブはオートロックタイプ。
こちらは比較のため、豪州仕様の78トゥループキャリアが履いているダンロップのROAD GRIPPERというモデル。
タイヤパターンに萌えます。ハブは特別なレンチなど必要なく、中央金色をしたツマミを指で操作して簡単にロックを外すことができます。
聞くところによると、このROAD GRIPPERは全然溝が減らないとのことで、10万キロくらいは余裕だそうです。
再販70に話しを戻して、3人掛けのベンチタイプの後部座席はこのように倒してフラットになりますが、
室内の車幅は140センチしかなく足を伸ばして横に寝るのには足がつっかかり、車内泊の場合はリクライニングするしかなさそうですね。
ベンチを倒すとまあまあの荷物スペースが確保できますが、オートキャンプ用具をフルで持って行くとなるとやはり荷台に頼ることになりそうです。
リクライニングはフルフラットにならないけれどもスペース的には180センチ以上確保できてるので、リアシートを外して、社外品のリクライニングシートと合わせれば、なんとか車内泊できそうですね。
こうなると、断然、キャンカーとしての使い勝手を考えた場合、78トゥループキャリアーにアドバンテージを感じます。
ちなみにこのトゥループキャリアは、かのExpedition Portalサイトにおいて"4WD OF THE YEAR"に選ばれたことがある。
荷室のサイズは、対面の後部座席を取り除いたら幅145センチ×210センチとダブルサイズのマットレスがそのまま入るほど広大。
しかしながら、今のところ日本のディーラーでは78を販売する予定は無いとのこと。やっぱクワトロさん頼みか。
逆輸入するならば円安がこれ以上進まないうちの今でしょう。
79に話しを戻して、ハッチにはデッカくTOYOTAロゴを入れます、もしも買ったならばですが(^^;
うーんやっぱピックアップにするなら白だな、いや紺かな、ともう買った気持ちになってます。
ところで、来年6月までの販売というのには歩行者保護のための新たな規制が関わっているらしく、それによるとバンパーの高さ位置を低くして、衝突時に下に潜りこまないような構造にせねばならんとかならないとかで、
どっちにしてもこの意匠のままでは売ることができないのだそうです。
しかし、日本は他の国よりもバンパー周りの死角を強く警戒している。補助ミラーに始まり今度はバンパー形状の変更とは。。隙がないですね。
いずれ、リフトアップなんぞ御法度となるのでしょうか。
気になる荷台部分。軽トラの70%くらいの容量。タイヤハウスの間は思ったより長く、YETIクーラーなら75サイズくらいは余裕でこの間に収まりそうです。
キャンカーとして利用する場合、ここにほとんどの荷物を載せることになりますが、
カバーが無いと雨にも濡れるだろうし、悪路では跳ね上がって落ちてしまうかも。ここでも、ランクル78トゥループキャリアーに利を感じてしまいます。
国連仕様車とかDefender 130のようなナイスなデザインの専用幌があればいいのですが、今のところそうしたオプションは無いようです。
社外品メーカーが作ったら多分、赤帽みたいなのになるんだろうな。。
最後に、国連軍が大量採用していることで知られるDefenderと、オーストラリアや中東の荒地でのワークカーとして活躍している78トゥループキャリアと比較してみました。
TOYOTA LAND CRUISER 70 PICK UP 30th Anniversary
LAND ROVER DEFENDER 130 CREW CAB HCPU
TOYOTA LAND CRUISER 78 Troop Carrier
ランクル70ピックアップ | Defender 130 | ランクル78 トゥループキャリア | |
---|---|---|---|
全長(mm) | 5270 | 5170 | 5220 |
全幅(mm) | 1770 | 1790 | 1790 |
全高(mm) | 1950 | 2035 | 2115 |
ホイールベース(mm) | 3180 | 3225 | 2980 |
車両重量(kg) | 3095 | 3380 | 3300 |
エンジン | 4.0L V6 ガソリン | 2.2L 直4 ターボディーゼル | 4.5L V8 ターボディーゼル |
馬力 | 170kW (231PS) / 5,200rpm | 90kW (122PS) / 3,500rpm | 151kW (205PS) / 3,400rpm |
トルク | 360Nm[36.7]/3,800rpm | 360Nm[36.7]/2,000rpm | 430Nm[43.0]/1,200rpm |
燃費 | 6.6km/L (JC08) | 9.0km/L (Combine) | 8.4km/L (Combine) |
燃料タンク容量 | 130L | 75L | 180L |
最小回転半径 | 7.2m | 7.6m | 6.8m |
車両本体価格 | 350万円 | 530万円(30685ポンド) | 950万円(2015年2月時点) |
<価格について>
こう見ると、再販70のコストパフォーマンスぶりが光りますね。
見積もってもらったところ、ナビ、デフロック、寒冷地仕様、ETC、マットのオプションを付けて、これに諸経費を加えて乗り出しは400万というところでした。
一方で、Defender 130の場合、日本では700万くらいで売られています。
この角ばったデザインのDefenderは2015年で生産を終えるので、このデザインで買うならば今ですね。個人的には丸みを帯びたデザインにLEDライト装備のDefenderは見たくありません。
そして78トゥルーピーにいたっては900万超えと突出してますが、かなり為替に左右するようですね。
豪州では関税がバカにならないようで、ネットで調べてもわかるようにトゥルーピーは現地でも800万近くしているわけで、
日本においてはDPFを後付けしたりのコストを考えると、まんざらこの価格もありなのかもしれません。
<エンジンについて>
78トゥルーピーで驚くのはたった1200回転のちょい踏みでピークトルク43kgをたたき出すのは、さすがディーゼルターボのなせる技でしょうか。
こうゆう火事場の馬鹿力は、有事において発揮することでしょう、といっても舗装率の高いこの国においては日常的に必要とするシーンは限られているでしょう。
180リットルもの燃料タンクもあわさって、ガスステーションの無い砂漠だったり道路事情の異なる国を越えてのオーバーランドな旅に向いてるのかもしれません。
ディフェンダーについては以前,キャンカーとして利用していた経験から感じるのは、馬力は他と比べて小さいですが、思ったほどもたつかず粘りのあるしっかりとした走りをしてくれます。
音はディーゼルだけあってうるさいですか、78ディーゼルと変わらないかやや音が大きいかなという印象。
<燃費について>
再販70の燃費については、リッターたったの6.6キロ。ハイブリッド全盛のご時世になかなか回顧的なもので、よほどの思い入れが無い限り手が出せない類いのクルマですね。
ちなみに、燃費の算出にあたっては日本ではJC08というメソッドで、欧州のCombine燃費よりも随分と良い数字を出すらしい。
測定する条件が異なるので単純に計算比較できないけれど、世界中で売られている最新のプリウス(第三世代)でのトヨタ公式燃費で比較すると、JC08は32.6km/Lに対し、欧州Combineは3.9L/100km(=25.6km/L)ということで、同じクルマなのにJC08の方が約3割増しの値を呈している。
何がいいたいかというと、上表でのディフェンダーとトゥルーピーの燃費はCombineで表示されているということ。これをJC08に仮にあわせたとして単純に3割増しにしたら。。断然にディーゼルが優勢というのが容易に想像できる。
そして忘れてはならないのがハイオクと軽油の価格差で、現在リッター約30円くらい軽油が安い。
これらからランニングコストを計算すると、ガソリンより割高なディーゼル車両購入にかかる初期投資の価格差は長い目でみたらいずれは回収できることがわかる。
更に付け加えるとすると、下取り価格はランクルにおいてはディーゼルが高い傾向にある。いよいよガソリン車の価格的メリットが薄れてゆく気もします。
2015/11 追記)78トゥルーピーですが、日光~会津~新潟を巡るルートで10.3キロ/L となりました。半分くらいアップダウンのある山道であることを考えるとなかなかのものだと思います。
<オーダーの状況について>
営業マンによると、今のところはピックアップタイプよりもバンタイプが売れてるのだとか。
予約は予想以上に盛況らしく年内(2014)納車はすでに無理。今オーダーをおいてもデリバリーは2月~3月くらいになるとのことです。
注意が必要なのは、来年6月まで予約受付をしていると思いきや、どうやらそうでもなさそうで、ある目標生産数に達したら注文は受付なくなるとのこと。
これには規制のタイミングがかかわってきてるらしく、あまりに多くオーダーを受けて生産が規制開始までに間に合わないといけないからだそうです。
今回がもしも最後の復活チャンスだとしたら、、これは悩みます。
ただ、今回のオーダー盛況を受けて新規制対応で、それでいてディーゼル仕様が出てきたら、、と思うと更に踏ん切りがつかない。
ここ1ヶ月よく考えようと思います。
Pinzgauer 712M
< 2015年1月追記 >
ここに紹介してます6WD ピンツガウアーを売却しました。
興味のある方はクワトロスポーツまでお問い合わせください。
< 2015年4月追記 >
78 トゥループキャリア(2015年4月納車)
いろいろと検討した結果、78に乗ることにしました。クワトロスポーツさんに感謝。
< 2015年5月追記 >
慣らし運転がてら津軽海峡を渡って北海道を走った記録をアップしました。
2015GW 走りに走って3600キロ - スローでいこうよ
< 2015年10月追記 >
ARBのルーフラックとバンパーを装着しました。
< 2016年2月追記 >
なんだかんだ付けたらもう素でなくなってました(^^; フロント重すぎ。リフトアップしたいけど、ガレージの高さがあわず断念。
日本のハイオクのようなレギュラーのような中間位置。
トークショーか何かではレギュラーでも走りますがっていう話も出てましたが
でもピックアップの荷台作り替えたらカッコイイ車に仕上がりそうで悩ましい。
オクタン価って重要なんですね。ピックアップ部のところダンプ機能がついてるとパーフェクトなんですがね~(^^)
今、結構前向きに購入を考えてます。
ちなみにピックアップだとナローボディーなんで少しタイヤを外に出したいところですが、簡単にオーバーフェンダーつかないとこがピックアップの難点でしょうかね。
でもピックアップの方がデパーチャーアングルの角度が優秀なんで不整地向きなんですよね
前向きに考えられてうらやましいっす・・・・(´・ω・`)
私もこれまでに四輪駆動をこよなく愛し70系に関しては数台乗り継いで参りました、
我が家は子供が多くミニバンに断念せざるおえなく無く無く手放した76でしたが、
今回79の再販により、めでたく印を押した結果であります、無鉛プレミアムは苦笑いですがリヤの部分など幌化にしたりと楽しみが膨らみそうです、
ちなみにですがRVパーク高崎の方によりますとクワトロさんと開発したFRPのカーゴは30万くらいとの事でした(^^;; ん~高い。
前向きというのは便利な言葉でまだ買うと決まったわけではないですが前向きで(笑
”ピックアップの方がデパーチャーアングルの角度が優秀”というのは知りませんでした。これはもっと前向きにならねば(^^)
でも今は、このピックアップ(79)にするかクワトロで78を並行輸入してもらうかで悩んでます。
79に印を押されたのですね!私は今、この79にするか、それともクワトロで78を引っ張ってきてもらうかで悩んでます。価格差は100なので、一考に値すると思うのですね。来年の6月までに決断します(^^)
キャンプ場で見かけたときはぜひ声をかけてください。70系のいろんな話しを聞かせていただきたいです。
でてくれましたね~。日経に写真付きの記事が乗った時は鳥肌立ちました。もちろん保存です。笑。トヨタのHPもビジネスカテゴリーなのが良いですよね~。やはり79ダブルキャブに惹かれますよね。これでディーゼルあれば77からの乗り移りがあったかもしれません!笑。傾いてても77に乗ってキャンプ行きます!!
丸目の77に乗ってらっしゃるのですね。
あれは今でも人気ですよね。
それで今回の79のダブルキャブもいいですよね。ただ、寝るにはやや狭いので自分は今、78に傾いてます。
78も良いですよね~クワトロさんの前をとおる度にため息が、、77の前は75トルーピーに乗ってました。後ろが対面だったのでそこにベニア敷いて布団敷いて寝てました。フルフラットで、天井も高いから超快適でしたよ。(ピンツには負けますが、笑)2ドアというのが嫌で77に変えましたが、まだ未練たらたらです~