「完璧な空の色をしたこの石は稀れで、
それゆえ指に飾ることができるのは国王のみである」
11世紀 マルボドゥス
中世ヨーロッパ、フランス北西部の
司教であったマルボデュスは、
当時この宝石を『サッピフィルス』と書き留めています。
語源はサンスクリット語の「シャニプリヤ」に由来。
シャニ(土星)と プリヤ(お気に入り)の合成語なのだとか。
また、効力については、
・聖なる石、宝石の中の宝石である。
・平和を回復する。
・嫉妬心を抑え、いかなる恐れにも動揺しない。
等など、たくさんの効果を感じ、記していたようです。
ところで、これらが記されている
マルボドゥスの『宝石について』という書物は
皇帝だけに読まれるはずの、
神秘を守る秘密の秘密のお話だったのです。
そして、この石を砕き顔料としたものが
ウルトラマリン(群青色)。
西洋の寺院の壁画や宗教画などでは
神聖な特別の色とされ珍重されました。
この色を使って良いのは
イエスキリスト、聖母マリアと、大天使の衣服のみ
と、厳しく定められていました。
宇宙を閉じ込めたかのような紺碧の青は、
それほどに貴重で、聖なる色とされたのです。
ちなみに、イギリスでは9月の誕生石に
星座石では、水瓶座の守護石に
「ラピス・ラズリ」が選ばれています。
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