カフェを出て、観光警察の事務所はすぐに分かりました。地方の駅舎のように、玄関の上に赤いランプが点っていて、そのランプが希望の灯りのように思えました。観光警察、日本では聞きなれない言葉ですが、ギリシャは観光立国なので、そのための警察があるのですね。灯りの点る玄関ドア開けると、数人のおまわりさんがいました。事情を話すと、2階にマネージャーがいるので、そこに行ってお話したら、と言われました。 薄暗い階段を上がって2階にいくと、正面に部屋があって、そのドアが開いています。部屋の奥に大きな机があって、威厳のある口ひげのおまわりさんが電話をしています。電話をしながら、部屋に入るように手招きをしています。私は部屋に入っていきました。部屋の中で、周りを見ながら待っていると、電話を終え、「どうしましたか?」と、口ひげを揺らしながら聞いてきました。
私は、日本からワイフがアテネに来ること、でも、空港がストライキで会えなかったことなどを彼に話しました。彼は、私の話を聞き終わると、「お前は、世の中で最も不幸な人間だ。なぜなら、今、ホテルから電話があって、日本から今日来た女性が夫を探していると聞いた。でも、そのホテルの名前を忘れてしまった。ごめんね・・・」と言い出しました。
これを聞いて、私は怒りがこみ上げてきましたが、マネジャーの言い方が優しかったので、我慢をして、ニコッと笑って、わかりました、ありがとうございました、とお礼を言って、警察の事務所を出ました。心の中では、なんだ、あの口ひげは役に立たないヤツだと思いつつ、ワイフがアテネの街の中のどこかのホテルに入ったのを知りました。それでは、これから、ホテルに帰って、ホテルから電話して、探してみようと心に決めました。(その6に続きます)
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