どんなところにも縄張りというものがあります。縄張りを隔てているのが境界線です。境界線のこっちか、あっちかが大問題となります。野球でも、ボールの飛んで行った先が白い境界線の外側か内側か、ファールかホームランか、運命の分かれ目です。
さて、時は江戸時代、江戸城の周りも境界線が明確に定められていたそうです。お城の周りには多くの藩のお屋敷が並んでいました。例えば、薩摩藩と長州藩のお屋敷が隣り合わせだったとしましょう。それぞれの藩の境界には高い塀がありました。屋敷の前には道路があります。道路には塀は作れませんので、道路の清掃などの管理については、敷地の境界線である塀の位置を道路にまで延長し、その延長線上の範囲は道路に面する藩が行うこととなっていました。
当時は、物騒な世の中で、刀で切られ、道に倒れている人もいました。この切られた人の処理も境界線に従って行われました。薩摩藩の前の道で倒れていたなら、薩摩藩が片づけ担当です。薩摩藩と長州藩の境界で倒れていた場合は、その人の足がどちら側にあるかで、片付ける方を決めました。倒れている人の頭が薩摩藩で、足が長州藩なら、長州藩が片付け担当です。
でも、いろんなケースがあるものです。例えば、倒れている人の右足が薩摩藩、左足が長州藩の場合はどうでしょう。こういう場合も、ちゃんと規定がありました。この場合は、男は左足がある藩が、女は右足のある藩が、片づけをしました。男と女では、どういうわけか左右が逆になっています。なにか理由があるのでしょう。世の中には、見えても見えなくても、境界線というものがあるのでしょう。自分と相手の境界線をしっかりと認識して、お互いに楽しく暮らしていきたいものです。(710)
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