私は、自分の住んでいるマンションの修繕委員を25年以上続けています。この委員を引き受けたきっかけをご紹介させて頂きます。ある日、マンションの裏の道で、当時修繕委員をしていたサトウさんに会いました。サトウさんは私に、「会社を定年になり、修繕委員を引き受けています。人生最後のご奉公です」と言いました。私は、そうですか、頑張って下さい、と言っただけでした。その当時、私のマンションの管理組合は11名の理事と1名の修繕委員で構成されていました。理事は1年交代なのですが、修繕委員に任期はなく、やりたい人はできるだけ長くやってください、という感じでした。
その半年後、また、サトウさんに会いました。サトウさんは、今度は私に、こう言いました。「最近、体の調子が良くないのです。病院に行く日が多くなっちゃって、修繕委員も満足に出来そうもありません。番場さんは、確か建築関係のお仕事ですよね、是非、私の代わりに修繕委員をやってくれませんか」と。私は、「いやいや、とても出来ません、まだ、会社勤めもありますし・・・」と、全くやる気がないので、そう答えました。
その3ヶ月後、サトウさんは亡くなってしまいました。私はサトウさんのお葬式に行きました。お葬式でのサトウさんのお写真を拝見しながら、修繕委員を頼まれた時の言葉や様子を昨日のように思い浮かべました。それから、数日間、サトウさんのこと、そしてこのマンションの今後のことを考えました。自分がやるべきだ、でも、引き受けたら面倒くさいなー、この間を行ったり来たりしたわけです。
そして、数日後、とにかく、やってみよう、難しかったら、その時やめれば良い事だ、と考えて修繕委員になることを決めました。その時、サトウさんの笑顔が、頭の中に浮かんだような気がしました。こんなことがきっかけで修繕委員を25年程続けています。サトウさんはきっと蓮の花が咲く天国におられることでしょう。
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