亢進症な生活

甲状腺機能亢進症(バセドウ病あらため甲状腺ホルモン不応症)と膠原病(SLE&シェーグレン)を併発した働き者。のんびりと♪

βブロッカーでいいんじゃない?

2012-03-13 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
まだまだ寒いですが、春めいてきましたね。
膠原病の外来でのお話のつづきです♪

循環器での報告の流れで、循環器の先生がおっしゃった「喘息の吸入指導とかをしっかりする、あの膠原病の先生が吸入指導をしてないってことは喘息は心配してないってことじゃないの?喘息を理由に避けていたβブロッカーも気をつけながらなら使ってもいいんじゃない?」という話について、膠原病の先生に聞いてみました。

「いいんじゃない?」と先生。

えーー、あっさり!? 甲状腺ホルモン不応症のために起きる頻脈が気持ち悪いと言いつづけながら、何年もワソランだけできたのに~。
「この何年も喘息の発作が出てないし、大人になって治っていくことだってあるんだから。」と先生。なるほどです。使えるなら、よかった♪
「慎重に薬を相談して試してみるなら」というお話でした。

振り返ると、膠原病の先生は、喘息は甘く見ちゃいけないとはおっしゃったけれど、βブロッカー(インデラル)を使うことを心配していたのは、当時の内分泌の先生の方でした。治療法の選択肢がまったくなくて、わたしが懇願して危険を覚悟でインデラルを飲んでみたこともあったのですが、その後、少し息苦しくなったことがあったので、それ以来、禁忌としてきました。
もっとも、あの苦しさも喘息のせいだったかもよくわからないままです。

ともかく、βブロッカーを選択肢に入れていいことになりました♪

ただし、「慎重に薬を相談して」です。
βブロッカーの中でも、肺より心臓の方によく効くお薬を選ぶように言われました。
ちなみに、バセドウ病などの場合はβブロッカーの中でも「インデラル」を使うことが多いのですが、甲状腺ホルモン不応症の場合は特に心臓(頻脈)によく効く「テノーミン」を使うことが多いとか。

βブロッカーというのは、β受容体の作用を阻害するお薬です。β受容体のなかでも心臓はβ1が多く、肺や気管はβ2が多いようです。喘息の人がβ2の受容体を阻害されると気管が狭くなって、発作を引き起こすこともあるので、注意が必要です。
βブロッカーのお薬にも、「全体的に効くもの(非選択型)」と「肺・気管より心臓に効果のあるもの(β1選択型)」があるのです。喘息の人や心臓の症状だけが気になる人は、「β1選択型」がいいですね。

おまけで言うと、脂溶性と水溶性という分類もあって、比較すると、脂溶性のものは肝臓で早く代謝されてしまうのに対して、水溶性の方は腎臓でゆっくり代謝されるんだとか。ゆっくり代謝されるということは効き方もゆっくり長くて、喘息のようなことが起きたときにはなかなか消えてくれないということみたいです。
もうひとつ、ISA(内因性β刺激作用)というものがあって、脈拍が下がりすぎるのを防ぐ効果があるかどうか、だそうです。ここまでくると、わたしには何がどうなのか、さっぱりわかりませんが、お年寄りや心不全の人には大事なポイントになるでしょうか。
「テノーミン」は、β1選択型の水溶性でISAではないお薬です。心臓病のうちの家族が飲んでいる「メインテート」もβブロッカーでβ1選択型ISA-で水溶性。なるほど、そうだったんですね。

今度、循環器の先生によくお話を聞いてこようと思います。

この年末に始めましてでお会いした循環器の先生のことを、内分泌の先生は不整脈ならこの先生、とおっしゃって紹介してくださいましたが、膠原病の先生も「心臓のことなら何でも安心だよ」と太鼓判。よかった♪
確かに、お話していても、きちんと聞いてくれるし、説明がわかりやすいし、うやむやにごまかすような印象もなくて、とっても安心な先生でした。
しっかり相談してみます。


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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (god)
2012-05-03 20:34:24
職場で甲状腺機能亢進症の疑いがある人に、症状を聞いたら「急にだるくなる」とか、「水分をよく摂取する」と言われました。心(感情や気持ち)の浮き沈み、激しくなる事もあるのでしょうか?
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ありますよ (ぷろぱ)
2012-05-03 21:34:34
godさん、こんにちは。

人にもよりますが、甲状腺機能亢進症で、気分の浮き沈みが出ることはありますよ。

甲状腺ホルモンが働きすぎて、からだも心もテンションが高い状態になるわけで、にぎやかになったり苛立ちやすくなったり、逆に、すごく消耗するから、ウツ?っていうくらい沈んだり。

基本的な検査はすぐできますし、大抵は、適切な治療でコントロールできるので、心配しすぎないで、しっかり治療するのが大切だと思います。

周りの方も、「振り回されそう…」と思ったら、「この態度は甲状腺のせいだな」って思って、見守ってあげていただけると、患者としてはとてもありがたいです♪
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Unknown (Unknown)
2016-02-29 10:00:26
メインテートは脂溶性
返信する
脂溶性 (ぷろぱ)
2016-02-29 17:32:30
ずいぶん古い記事にコメントをありがとうございます。

メインテートは水溶性、というのは正確ではないですね。
脂溶性が高いタイプに、インデラルやケルロングがあり、脂溶性がそこそこのタイプに、メインテートやセルケンなんかがあるという方が正確でしょうか。

当時のリンクも切れているので、記事をどう書き換えるのがわかりやすいか、ちょっと考えてみます。
ご指摘ありがとうございました。
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