毎年田植えの時期になると、いつもは干からび気味の用水路が生き返ったように
水を満々と湛え、学校では用水路に近づかないよう厳重注意が出される。。。
吉野川分水。奈良盆地に育った人々には毎年おなじみの風景だろう。
しかしこれがどこから来てるのか。またまた兄と母親と3人で、見に行ってきた。
兄の解説を聞きながら、まず樋野というところへ向かう。
吉野川分水は、雨が少なく大河川の少ない大和平野の農業用水をまかなうために、
吉野川から土地の高低差だけを利用して引かれた潅漑用水路(一部上水用も)。
途中で二手に分かれ、西部幹線は新庄~当麻町~香芝方面へ、東部幹線は天理~奈良
~大和郡山方面へ。幹線からそれぞれ網の目のような水路を通じて盆地のすみずみまで
水をを供給しているという。樋野の分水工はその東西幹線を分ける要所である。
少し手前で車を止めて歩いて行くと、ぱっと視界が開けた。うわぁ~!!
トンネルから出てきた青々とした水が、幅3mぐらいの水路内をすごい速さで流れる。
ザバザバと音を立てながら段差を滑り落ちる水は、水路の中央に配された分水工に自ら
体当たりしてそこで真っ二つに等分される。まるで水流を切り分けるナイフの刃だ!
東西二手に分かれた水流は水門をくぐり、一方は再びトンネルの中へ、もう一方は
しばらく暗渠として敷地内を流れたあと、崖の縁でなぜかスパッと途切れていた。
幅500mぐらいの谷を挟んでまた山が続いているが、下の集落に水路の続きは
見あたらない。サイホンで渡しているのだろうか。
直径が背丈ほどもある土管が積んである。この土管が山の中に埋められ水を通して
いるんだな。間違ってここで水路に落ちたら一巻の終わりだろうな。。
親子3人、分水工を堪能してハイテンションのまま車へ戻ろうとしたときに、、、
「おたくらどこから来はったん?」と控えめに声をかけてくるおっちゃんが。
上下作業服、ここを管理している人のようだ。私たちが興味津々写真を撮ったり
あれこれ言いながら隅々歩き回っているのを見ていたのだろう。
「橿原からです」「ほんまでっか?」「ほんとですよ、ここを見るために来たんです」
「うそですやろ?」「いやほんとに、この後下渕の取水口も見に行くんです」「へぇー」
私たちがここを目的にやって来たことをなかなか信じてもらえなかった(笑)。
しかしさっきから疑問に思っていたことをいろいろ聞く私たちに、おっちゃんは
やはりうれしいのだろう、親切に答えてくれた。
今は毎秒7.5トンの水を流していて、天候などによって水量を調整しているとか、
水を流さない時期に土管の取り替えやメンテナンスをするとか、西部幹線のこの先は
やはりサイホンで谷を渡しているとか、途中各所にストレーナーを設けてあり、
落ちて流されたら引っかかるようになっているとか、いろいろな疑問が一挙に氷解。
おっちゃんは分水を放流している期間ここの管理室に詰めているとのことで、
お話を聞けてとてもよかった。
学校の社会見学などは来るということだが、水の大切さを知ることができる格好の
施設であり、何と言っても水の迫力に興奮!!もっと注目されていいのに。
おっちゃんにお礼を言って樋野を後にし、下渕へ向かう。
途中水路が露出している部分があったので車を停めて見ていると、ストレーナーの
ゴミ回収車がやってきた。見ていると、ボタン一つでストレーナーを櫛で梳かすように
して引っかかったゴミを回収できるようになっている。ほほぅ、すごい。
ちょうどいいタイミングで面白い作業を見れた。
下渕の取水口は、正しくは「下渕頭首工」というらしい。吉野川に堰を設け、流れの
一部を引きこんでいる。
しかしここで水を取ることによって今度は下流の紀ノ川流域で水量が不足するため、
熊野川水系の十津川から水をまた吉野川へ引いてくるためのダムと分水も
併せて造られたという。すごい話である。
琵琶湖疎水や中島大水道にも負けない偉大な吉野川分水、奈良県人はもっと誇ろう!
※この日カメラを実家へ持っていくのを忘れ、痛恨。。。携帯カメラの写真である。
水を満々と湛え、学校では用水路に近づかないよう厳重注意が出される。。。
吉野川分水。奈良盆地に育った人々には毎年おなじみの風景だろう。
しかしこれがどこから来てるのか。またまた兄と母親と3人で、見に行ってきた。
兄の解説を聞きながら、まず樋野というところへ向かう。
吉野川分水は、雨が少なく大河川の少ない大和平野の農業用水をまかなうために、
吉野川から土地の高低差だけを利用して引かれた潅漑用水路(一部上水用も)。
途中で二手に分かれ、西部幹線は新庄~当麻町~香芝方面へ、東部幹線は天理~奈良
~大和郡山方面へ。幹線からそれぞれ網の目のような水路を通じて盆地のすみずみまで
水をを供給しているという。樋野の分水工はその東西幹線を分ける要所である。
少し手前で車を止めて歩いて行くと、ぱっと視界が開けた。うわぁ~!!
トンネルから出てきた青々とした水が、幅3mぐらいの水路内をすごい速さで流れる。
ザバザバと音を立てながら段差を滑り落ちる水は、水路の中央に配された分水工に自ら
体当たりしてそこで真っ二つに等分される。まるで水流を切り分けるナイフの刃だ!
東西二手に分かれた水流は水門をくぐり、一方は再びトンネルの中へ、もう一方は
しばらく暗渠として敷地内を流れたあと、崖の縁でなぜかスパッと途切れていた。
幅500mぐらいの谷を挟んでまた山が続いているが、下の集落に水路の続きは
見あたらない。サイホンで渡しているのだろうか。
直径が背丈ほどもある土管が積んである。この土管が山の中に埋められ水を通して
いるんだな。間違ってここで水路に落ちたら一巻の終わりだろうな。。
親子3人、分水工を堪能してハイテンションのまま車へ戻ろうとしたときに、、、
「おたくらどこから来はったん?」と控えめに声をかけてくるおっちゃんが。
上下作業服、ここを管理している人のようだ。私たちが興味津々写真を撮ったり
あれこれ言いながら隅々歩き回っているのを見ていたのだろう。
「橿原からです」「ほんまでっか?」「ほんとですよ、ここを見るために来たんです」
「うそですやろ?」「いやほんとに、この後下渕の取水口も見に行くんです」「へぇー」
私たちがここを目的にやって来たことをなかなか信じてもらえなかった(笑)。
しかしさっきから疑問に思っていたことをいろいろ聞く私たちに、おっちゃんは
やはりうれしいのだろう、親切に答えてくれた。
今は毎秒7.5トンの水を流していて、天候などによって水量を調整しているとか、
水を流さない時期に土管の取り替えやメンテナンスをするとか、西部幹線のこの先は
やはりサイホンで谷を渡しているとか、途中各所にストレーナーを設けてあり、
落ちて流されたら引っかかるようになっているとか、いろいろな疑問が一挙に氷解。
おっちゃんは分水を放流している期間ここの管理室に詰めているとのことで、
お話を聞けてとてもよかった。
学校の社会見学などは来るということだが、水の大切さを知ることができる格好の
施設であり、何と言っても水の迫力に興奮!!もっと注目されていいのに。
おっちゃんにお礼を言って樋野を後にし、下渕へ向かう。
途中水路が露出している部分があったので車を停めて見ていると、ストレーナーの
ゴミ回収車がやってきた。見ていると、ボタン一つでストレーナーを櫛で梳かすように
して引っかかったゴミを回収できるようになっている。ほほぅ、すごい。
ちょうどいいタイミングで面白い作業を見れた。
下渕の取水口は、正しくは「下渕頭首工」というらしい。吉野川に堰を設け、流れの
一部を引きこんでいる。
しかしここで水を取ることによって今度は下流の紀ノ川流域で水量が不足するため、
熊野川水系の十津川から水をまた吉野川へ引いてくるためのダムと分水も
併せて造られたという。すごい話である。
琵琶湖疎水や中島大水道にも負けない偉大な吉野川分水、奈良県人はもっと誇ろう!
※この日カメラを実家へ持っていくのを忘れ、痛恨。。。携帯カメラの写真である。
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