地震により福島原子力発電所が停止し東京電力の電力供給量は40%も減った。これにともなう計画停電が長期化する中で地震に直接打撃を受けなかった首都圏の混乱も長びいている。反面、西側の関西地方の電気は余っている。<産経新聞>は東西の電気周波数が異なり供給量に限界があるためだと21日伝えた。
日本に電気が初めて導入された明治時代に東側の関東地方はドイツ製の50Hz発電機を、西側の関西地方は米国制60Hz発電機を輸入した。
その後、静岡県の富士川と新潟県の糸井川を境界として東西の周波数が異なる方式で定着した。現在、周波数を変える変換所が3ヵ所あるが、全部合わせても変換能力は100万kWに過ぎない。
現在、東京電力は500万kW規模の5グループに分けて計画停電を継続しているが、100万kWは必要な量に5分の1に過ぎない。
去る2008年、新潟県中越沖地震当時は、東京電力の柏崎、刈羽原子力発電所の7基全てが運転を停止したが各地の火力発電所を総動員し周波数が同じ東北電力からも電気の供給を受け停電事態まで至ることはなかった。
しかし今回は東部地域の火力発電所も多くの所で被害にあっているうえに 東北電力の発電所も火災で稼動が難しい状況であり電気の供給を受ける方法がない状態だ。
新潟中越沖地震以後、周波数変換施設を増やさなければならないという指摘があったが、東京電力は「変換所を増やせば送電線も追加で設置しなければならないなど費用が大きいため発電所を増やすことが効率的だ」と一蹴した。
去る14日から続いている計画停電に対する市民の不満は相当なものだ。東京電力には毎日「対象ではないが突然した」、「我が家の電気は消えたが、なぜ向い側の家には電気がついているのか」等の抗議が殺到している。東京電力は「停電は行政区域で分けているわけではなく変電所別に行っている」と説明した。計画停電が避難所や医療施設にも例外なく無差別的に施行されているという非難に対しても「建物別に停電対象から除くことは技術的に不可能だ」と明らかにした。
なるほど、そうだったのか!!
早く、電力確保頑張ってほしいね!!