最近またプロ野球界でコロナ感染が増えています。また日本各地でも毎日のように「クラスター」が発生しています。
既に東京や大阪といった大都市だけの蔓延ではないのかな、という感じが、なんとなく、薄ぼんやりと感じられ、この「薄ぼんやりとした不安」がコロナの1番厄介なところなんだと思います。
そんな中でふと思ったのですが、日本のコロナ対策である「クラスター・濃厚接触者追跡」というやり方で、どれだけの「実際に感染している人数」が把握できるんでしょうか?
「クラスター」が発生した場所にいた人を把握して、その人の行動を確認して過去に濃厚接触した人を探し出す、というのがやり方なんだと思います。
その「過去の濃厚接触」については本人の自己申告がメインにならざるを得ないはず。
例えば私の会社でクラスターが発生して私も感染したとして、前日に取引先の会社でミーティングをしていたとしたら。
自分の行動がクラスター対策班にバレてそうなら申告しますが、バレないようなら申告しない方がいいんじゃないかと悩むと思います。迷惑かけてしまうので。
また、「濃厚接触」というのが
・2m以内で、マスク無しで長話した
というような定義です。いまどきマスク無しで長話することなんてありません。
マスクしていたら「濃厚接触」でないなら、仕事で訪問した先などは全て「濃厚接触」でないことになります。
もしそうなら、「クラスター追跡」で判明する感染者はとても限定されているのではないでしょうか。
またプライベートで友達と会っていたとして、その友達の事を申告するかというと、これもけっこう悩むと思います。
夏以来のコロナ再拡大ではほとんどが無症状ですし、「経路不明」の感染が全体の半数以上になっています。
「もし自分が感染したら」と考えた時に、あえて自分から周囲の人に「感染疑い」を向けさせる必要を感じないのです。
いま1番恐ろしいのはコロナの症状ではなく、「コロナに感染した」と周りから見られることだと思います。
万一自分が感染したら、自分や家族の事はもう腹をくくるしかないですが、その時に取引先や友人に会っていた事を申告するのは、ある意味「チクリ」のように思えてしまうのは私だけでしょうか?
また、そもそも論として
・感染したとしても症状がひどくなければ、そのままやり過ごせば2週間後には回復する。
・高齢者以外はほとんど無症状
これが本当なら、「感染したかも」と感じても、あえて自分から検査をして「陽性」と世間に公表する必要ないんじゃないかと思います。
せめて検査を受けるハードルが低くて、いつでも・誰でもすぐ検査を受けられるなら「周りの為に」と受ける決断も出来るかもしれません。
でも日本の場合は検査を受けられるかどうかもわかりませんし、自分から希望して検査すると数万円かかると言われています。
この状況で、あえて自分で検査を受けようと思う人がどれだけいるのかな、と正直思います。私は優柔不断なので、こういうハードルがあると「じゃあしょうがない」と止めてしまう方の人間なので。。
結局は一般人で「陽性」と判明するのは
・クラスター追跡で自分に連絡が来た人
・体調がひどく悪化して、耐えられず病院に行くことで検査を受ける人
・正義感がある人で、社会や身近な人のために検査を受ける人
この3つの場合だけなのではないでしょうか?
私にはこの3つに当てはまる人はかなり少ないのではないかと思います。
だとしたら、毎日報道されている「陽性者数」は本当に実態を伴わない数字なのでは。。
私は「だからコロナなんて恐くないんだ」と言いたいわけではないです。
逆に、水面下でコロナ感染が拡大しているとしたら、これから冬になってどうなるのかを心配しています。
風邪でもなんでも、気温と湿度が下がる冬に増えますし亡くなる方も増えます。
今は無症状だとしても、冬になると一斉に悪化する可能性は「絶対にない」と言えるんてしょうか。
なんとなく、夏以降の今までの期間はある意味「症状の軽いボーナス期間」だったんじゃないかと、本当になんとなくですが思えて仕方がないです。