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以前の場所でこれを紹介した時には、まだアフィリエイトが使えなかったので。
今日の午前10時5分から、NHK総合で放送された『城・王たちの物語』でプラハ城が取り上げられていた。
ラファエル・クーベリックが民主化の為された祖国に戻り、「プラハの春」音楽祭(1990)で『わが祖国』を指揮した時のライブ録画、及びリハーサル風景なども含むドキュメントを収録したこのDVDを解説する時、かつて私は「王の帰還」という言葉を用いた。
しかし今日の放送を見て、プラハ城を巡る歴史そのものが、「王還りますまで」城を護り続けた人々と街の物語であったのだと、感銘を新たにした。
城の主(あるじ)に相応しい「王」は、その時々で違ってはいるが。
厳しい弾圧とそれに対する抵抗運動の歴史を経て成し遂げられた民主化革命は、無血の「ビロード革命」として知られる。
そして今回の番組では、1918年チェコスロヴァキア独立当時の大統領トマシュ・マサリクの声を聞くことが出来たのだが、祖国の「独立と民主化」を宣言するその声が、いわゆる演説調に張り上げる類いのものではなく、とても穏やかで柔らかいものであったことにも感動した。
音楽は音楽として鑑賞すればいい、という意見もあるだろうが、このDVDに関しては、曲が生まれた背景や、「クーベリックが『プラハの春』でチェコフィルを指揮する」ことの意味を知っておいた方がいいだろうと思う。