ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『トータル・リコール』

2012-08-16 20:37:38 | 映画[た]
『トータル・リコール』

 富裕層が住むUFBエリアと、労働者が住むコロニーに分けられた世界、コロニーと職場を行き来するだけの退屈な生活に飽きてきた労働者クエイドは、気晴らしに人工記憶を楽しめるというリコール社の扉をたたいた。ここから始まる記憶の迷走、どこからどこまでが真実なのか人工記憶なのか、夢ネタと同じような展開で観客を惑わせる。

 フィリップ・K・ディック原作のSF『追憶あげます』を映画化した作品。1990年に手話ちゃん主演で公開された『トータル・リコール』とは、人工記憶を買いに行くアイディアだけが共通で、舞台設定もストーリー展開も、ほとんど別物と言ってもいい作品になっている。監督の腕比べみたいなリメイク作品とかめんどくさいから見たくないという人でも、これはリメイク作品とは言い難いので、新鮮な気分で楽しめそう。

 火星にも行かないし、手話ちゃんの顔が宝誌和尚みたいに真ん中から裂けたりもしないが、ブレード・ランナー並に胡散臭い未来世界の底辺や、空中アクロバティックなカーチェイスなど、映像的な面白さ満載。SFファンにお勧め映画。今の生活が退屈な人にもお勧め。それからたまに電池ウナギの夢を見る人にもお勧め。
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『ダークナイト・ライジング』

2012-08-04 00:07:38 | 映画[た]
『ダークナイト・ライジング』

 前作から8年後。平和だったゴッサムシティに不穏な空気が流れる。そこに現れたのは、お面を外したダースベイダーみたいな凶悪な奴。変な呼吸器をつけて極悪非道を繰り返す。いまこそバットマンの出番だ。しかしバットマンは心身ともに壊れ果ててしまっていた。そんな疲れ果てたバットマンに追い打ちをかけるようにキャットウーマンらしきエロい敵も出現する。こうなったらもう疲れたなどと言ってられない。ひさびさに颯爽と民衆の眼前姿を現すバットマンの雄姿にはゾクゾクさせられる。ところがけっこう疲れているバットマンなので、そう易々と悪を退治できるわけでもなく、とんでもない危機に陥ってしまうのである。そうしないと2時間40分も持たないのだが、面白さに引き込まれてあっという間の2時間40分。果たして、ごった煮シティに平和は訪れるのか!?
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『ダークシャドウ』

2012-06-02 08:42:39 | 映画[た]
『ダークシャドウ』

 ティム・バートン監督作品、ジョニー・デップが吸血鬼になっちゃう映画。不気味でゾワゾワするシーンが連続して、吸血鬼ムービーにうってつけのリアルなホラー感が醸し出されるイントロダクション。しかしそんなホラー感覚は長くは続かない。ジョニーくんが目を覚ましたころから、ややコメディタッチに変わってくる。そうなるともうなんにもコワくない。時代の流れに取り残された吸血鬼ジョニーくんと、美女エヴァ・グリーン、コリンズ家の人々が繰り広げる珍騒動&永遠のラブストーリー。

 ヴァンパイア映画はどちらかというとあまり見ない。ヴァンパイアの種族争いやら、数千年の眠りから覚めての復讐やらと、筋書きが似通っていたり、あまりにも超絶パワーで興ざめしたりということがよくあるのでスルーの場合が多い。この映画はジョニーくんが主演というので試しに見た。アリスやチョコ工場みたいな異様なものは出てこないが、大まかな筋書きはやっぱりヴァンパイア的でストーリーもわかりやすく、見れば見たなりにコメディタッチで面白い。血ぃ吸うたろか
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『テルマエ・ロマエ』

2012-05-16 21:28:17 | 映画[た]
『テルマエ・ロマエ』

 コミックは第一巻だけ買った。古代ローマ人が銭湯に出現とかいう話で、最初はハチャメチャギャグ漫画だと思っていたが、そうでもなく割と生真面目なコミックだった。映画ではその古代ローマ人ルシウスを阿部寛が演じている。そしてケイオニウスが北村一輝、濃ゆい日本人を無理矢理ローマ人に設定してしまう無茶ぶりが潔い。しかしハドリアヌス(市村正親)は、あれはホントにガイジンだ。これらの古代ガイジンを迎え撃つのが、上戸彩を大将とする、平たい顔族である。さまざまな風呂を舞台に繰り広げられる熾烈なバトル、なんていう話ではないが、適度に笑いを散りばめた楽しいコメディになっている。風呂に気を取られてつい忘れがちだが、これは古代と現代を行ったり来たりするタイムスリップ話だった。でも、タイムパラドックスとかパラレルワールドとか歴史が変わるとかいう難しいことは97%すっ飛ばして、タイムスリップした原因も深く追求しないで、肩までゆっくり浸かって、ただ風呂を楽しむように映画を楽しもう。
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『トロン:レガシー』

2010-12-22 22:08:06 | 映画[た]
『トロン:レガシー』

 1982年に公開されたトロンの続編になっているが、リメイクとか言っちゃってもいいくらいの雰囲気。前作トロンを見てないとわからないとかいう話でもない。あんまり気が乗らなければどっちも見なくても問題ない。

 前作は、コンピュータの世界を描いたCGいっぱいの新しい時代の映画ということで話題になった。とはいえ今それを見れば、コマンドラインでポリゴンを動かす程度の、ちょっと時代を感じさせるものである。ブロック崩しゲームやインベーダーゲームの金がかかっているものって感じ。それでもその頃は目新しさもあったので充分楽しめるものだった。

 最新作は進化を遂げた今風の見栄えのするCGになっているが、他のCG作品と比べて特に優れているというふうでもない。チラシには『アバター』を超える未来の3D映画誕生!なんて書いてあるが、『アバター』は超えてないし、未来の3Dとも思えない。逆に最近の3D映像に慣れてしまうと、この映画の3Dはかなり寂しいし、多くのシーンが2Dで作られている。コンピュータの中のプログラムが人間の姿をして対決するという斬新な切り口、ストーリーは面白いし、CGもきれいだが、3Dにするのにうってつけの題材なのに、これでは3Dメガネ代を返せと言いたくなる鴨新米。信じるか信じないかはあなた次第です。
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『月に囚われた男』

2010-04-23 23:08:12 | 映画[た]
『月に囚われた男』

 派遣先:月の裏側、 契約期間:3年、 労働人数:1人

 しかし、このミッションは何か、おかしい。

 怪しげなキャッチコピーが興味をそそる。SFファンとしては同時に始まった『第9地区』とどちらを先に見ようかと迷った。結果、やたら地味な雰囲気の『月に囚われた男』より、巨大宇宙船がド~ンと浮かんでいる方を先に見てしまったのだった。

 『2001年宇宙の旅』を思わせるようなクリーンな室内で、コンピュータのガーティと共に過ごす実質1人の出演者サム・ベル。日々の任務を淡々と遂行するサム。体力づくりに余念がないサム。そんないつもと変わらぬ日常に、なにか兆しが現れ始める。幻覚を見た? たったひとりの生活の孤独感から精神に異常をきたしてもおかしくはない。よくある話だ。

 「なにかおかしい」のが何なのか、あれこれ想像しながら映画を見る。あっち方面の映画なのか、またいつものそっち系なのか、いろいろ心配しながら見ていたが、そんな心配は無用の正統派SFの名作にひさびさに出会ったような気がする。
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『時をかける少女』

2010-03-14 01:14:29 | 映画[た]
『時をかける少女』

 筒井康隆原作。1972年以来、TVドラマ化4回、映画化4回(アニメ含む)という、筒井さんの名作ふたたび。出演したことさえあるくらいで、長きにわたって筒井さんの食生活を支えてきたと言っても過言ではない←貧乏か

 主演:仲 里依紗。2006年のアニメ版で吹き替えを担当した。役名は芳山あかり。むかし原田知世が演じた芳山和子の娘。芳山和子は原田知世じゃなくて安田成美だが、まあそれはすぐ慣れる。70年代を懐かしむようなシーンが満載で、映画のポスターや看板、クルマなどがぞくぞく登場してノスタル爺に浸ることができる。

 何度も映画化されるたびに、原作から派生していって新たな展開をしてきているので、まだ10回でも100回でも活用できそうだ。今回も新たな展開ではあるが、原作のイメージをもういちど、というコンセプトで製作したようだ。それで懐かしさを感じることができるんだけど、どうせ変わって行くのなら、すごいタイムパラドックスなんかも期待しちゃったりしてみたかったりなんかもする。そういうの大好き。でもそれをやると次回作が困ったことになったりするから自粛したのかな。そういうわけで、「♪神田川」の流れる安ボロアパートの雰囲気がぴったりくるようなSF、というより青春ストーリーみたいな爽やかな映画になった。
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『Dr.パルナサスの鏡』

2010-02-19 23:07:13 | 映画[た]
『Dr.パルナサスの鏡』

 テリー・ギリアム監督作品。トニー役ヒース・レジャーの急死に伴って、鏡の中のトニーをジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウの3名人が演じることになった作品。現実世界はファッショナブルな近頃のロンドン。その街角を練り歩く旅芸人の山車がうさんくさい。ハウルの動くゴミ箱みたいな山車の中では、鏡の中の世界を体験できるという、ますます胡散臭い大道芸が始まる。鏡の中は不思議な事がいっぱいの思想朦朧なギリアムワールド炸裂。ちょっとモンティ・パイソン入ってそうな、変なクスリやってそうな摩訶不思議なイマジネーションの世界は、鏡の中のトニーが別人になったことで、ますます不思議さが増して、わけわからんけど面白い。
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THIS IS IT

2009-10-31 23:35:02 | 映画[た]
『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』

 6月25日、ひと足先に旅立ったジャイケル・マクソンのリハーサル映像と、コンサート用に作成されたCGなどの映像を編集した映画。普通ではなかなか見られないリハ風景が、うまい具合につながって、ライブを見ているような気分にさせる。もちろんリハーサルなので、途中で歌を止めたり、会話をしたりすることもあるが、そんなストップも違和感なく受け入れられる。ここはこうしよう、いやこれがいい、などと、アドバイスを出しながら練習している様子や、オーディションの様子などは興味深い。そして、切れのあるマイケルダンスは見ていて気持ちいい。ビリー・ジーン、スリラー、その他いろいろ、懐かしい曲が流れる。帰り道はビート・イットが耳に付いて離れない。 That's it !
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ターミネーター4

2009-06-20 23:23:10 | 映画[た]
『ターミネーター4』

 2018年、スカイネットと抵抗軍の戦いを描いたバトルアクションムービー。ターミネーターが未来からやってくる過去を描いた1~3話と違って、今度はその未来を描いている。手話ちゃんが大スターにのし上がった1話を見ておいたほうがわかりやすいけど、見てなくても単純にロボットと人間の戦争を楽しめそう。なにはともあれ、「アハハ」とちょっと笑ったが「モトターミネーター」がかっちょええわ。
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DRAGONBALL EVOLUTION

2009-03-20 22:35:36 | 映画[た]
『DRAGONBALL EVOLUTION』

 ビリヤードの玉を7個集めると大きな玉1個と交換できる、大きな玉を7個集めると別府温泉湯けむりツアーにご招待という、にっぽんのアニメによく似たストーリーの冒険活劇ドラゴンボール。「今まで見たことのないドラゴンボールが待っている」というキャッチフレーズそのままに、今まで見たことのないドラゴンボールだったが、筋書きとしては、今まで何度も見たことのありそうなハナシだった。とはいえ、別につまんない映画というわけでもなく、感動もしないけど、それなりに楽しめた鴨。どうしてもアニメと比べちゃったりしちゃうのだが、そゆことは忘れといて見よう。触覚のないピッコロ大魔王は出てくるがエロいドロンジョ様は出てこない。
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チェ 39歳別れの手紙

2009-02-01 21:48:34 | 映画[た]
『チェ 39歳別れの手紙』

 チェ・ゲバラ後編。こっちは半月待てば後編が見られるという心配りがうれしい。キューバの次はボリビアに入国するゲバラ。演説やインタビューシーンなどを織り交ぜた前篇と違って、ひたすらゲリラ行軍を描いている。前篇のほうが起伏があって好きだけど、さてどっちがいいのだか。そしてやたら静かなエンドロールが延々と続く。
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チェ 28歳の革命

2009-01-17 22:45:57 | 映画[た]
『チェ 28歳の革命』

 カリスマ革命家チェ・ゲバラの生き様を描いた2部作。幸い2作目も今月末公開というハイスピード展開なので、場所によっては同じ日に2本ハシゴすることも可能かな、とは思ったけど、まあ、革命は早い方がよい。映画は、アルゼンチン人の医師エルネスト・ゲバラがフィデル・カストロと出会い、キューバでのゲリラ戦を繰り広げるシーンに、革命後の演説やインタビューなどのモノクロ映像を織り交ぜたドキュメンタリー調で淡々と進んで行く。なにはともあれベニチオ・デル・トロがシブい。
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ディザスター・ムービー おバカは地球を救う

2009-01-10 23:57:47 | 映画[た]
『ディザスター・ムービー おバカは地球を救う』

 『最終絶叫計画』の監督の最新作。いろんな映画のパロディシーン満載で下ネタ続発で座席から転げ落ちるほど、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おも、おもしろくな~い(;´o`) ←だめやん

 映画ネタで、ああ、あの映画をパロってるなぁ、とか、思っても、思うだけで小笑い。ストーリーもとりあえずあるけど、あってもなくてもどうでもいい感じ。中笑いがひとつふたつ、大笑いはほとんどなくて、満点大笑いなんて夢の股の夢の股の夢であった。アメリカ人のうちの一握りの業界人が笑うだけのようなネタが多くて、さらに、真面目にボケかましているというよりは、笑わそうとしてふざけているような雰囲気に偏っていて、日本人のケツ、いや、失礼、日本人の口に合うようなお笑い映画とは思えなかった。今年最初の映画はちょいとハズレた。だからお薦めはしないが、ヒマでヒマでしょうがなくって、このままヒマしてると、おなかとおケツがくっつきそうなほどヒマで腹減っている人は見て損はない、ということはない。
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地球が静止する日

2008-12-21 02:26:03 | 映画[た]
『地球が静止する日』

 キアヌ・リーブス主演の荒唐無稽の絵空事。てゆーかSFだもんね。まあ、なんか、宇宙人が出てきて地球が滅亡するぞとかいう、ありがちな話だが、SFだからしょうがない。SFファンは宇宙人が出てきて地球が滅亡なんて、ワクワクするに決まっているのだ。でも時々足をすくわれる映画もあるけど。エンディングでいきなり宇宙人が踊りだす映画より、最初から宇宙人が関係している映画のほうが、安心して見られるから不思議だ。何の脈絡もなくいきなり宇宙人が出てきた方が驚きも倍増のはずなのに不思議だ。

 「彼は警告に来た」「人類が滅亡すれば、地球は生き残れる」

 この映画の意図するところはすごくわかる。環境破壊が声高に取り沙汰されているのも人類が自ら蒔いた種であるし。そんなわけで多少説教じみたテーマだが、スケールの大きなVFXは目を楽しませてくれるし、ジェニファー・コネリーも目にやさしい防腐剤フリーな感じで心地よい。地球が静止しないうちに見ておこう。



 来年公開のDRAGONBALL実写版の予告編をやっていた。アメリカンな青年が「カ~メ~ハ~メ~ハ~ぁ!」なんて言ってるのを聞いたら、なぜか心臓のあたりがこちょばゆくなった。うひゃぁ(/o\)と言いながら前売り券を買ってしまった。なんてこった・・・
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