「田名網敬一 記憶の冒険」@国立新美術館
六本木アートナイト2024のどさくさに紛れて見た展覧会。会期は8月7日から11月11日まで。この展覧会の開幕2日後に88歳で亡くなってしまったアーティスト田名網敬一氏の、めくるめく思想朦朧カラフルワールドを堪能できる。堪能したくなくても毛細血管から勝手に沁み込んでくる。実をいうとこの展覧会を見てからアートナイトに向かったので、会場を出た時の「悪夢から覚めた瞬間」みたいな感覚で回ったアートナイトがおとなしげに感じてしまったのはここだけの秘密である。
全編写真撮影OKといううれしい展覧会。目がぎらぎらした金魚やら蜘蛛やら。変なゾウやら洒落神戸やら。ふいに出てくる若冲やルソーや赤塚不二夫。同じイメージが執拗に繰り返される珍妙アニメーション。コロナ禍の暇に任せて描いたピカソの模写は700点以上に及ぶらしい。コラージュ作品も受注仕事ではなく趣味で作り続けたとかいう変わった人。
だからこそ変わった作品目白押しで、広い会場がいつまでも続く脳内麻薬工場みたいな塩梅になっていた。ようやく会場を出ると、目の前のカフェでたくさんの人たちが地味な服装でくつろいでいた。あ、そうか、ここは国立新美術館の中だったねぇ、と自分の居場所に気づいて安心したのである。田名網敬一を見た後はピンクの髪をした人でも地味に見えた。
六本木アートナイト2024のどさくさに紛れて見た展覧会。会期は8月7日から11月11日まで。この展覧会の開幕2日後に88歳で亡くなってしまったアーティスト田名網敬一氏の、めくるめく思想朦朧カラフルワールドを堪能できる。堪能したくなくても毛細血管から勝手に沁み込んでくる。実をいうとこの展覧会を見てからアートナイトに向かったので、会場を出た時の「悪夢から覚めた瞬間」みたいな感覚で回ったアートナイトがおとなしげに感じてしまったのはここだけの秘密である。
全編写真撮影OKといううれしい展覧会。目がぎらぎらした金魚やら蜘蛛やら。変なゾウやら洒落神戸やら。ふいに出てくる若冲やルソーや赤塚不二夫。同じイメージが執拗に繰り返される珍妙アニメーション。コロナ禍の暇に任せて描いたピカソの模写は700点以上に及ぶらしい。コラージュ作品も受注仕事ではなく趣味で作り続けたとかいう変わった人。
だからこそ変わった作品目白押しで、広い会場がいつまでも続く脳内麻薬工場みたいな塩梅になっていた。ようやく会場を出ると、目の前のカフェでたくさんの人たちが地味な服装でくつろいでいた。あ、そうか、ここは国立新美術館の中だったねぇ、と自分の居場所に気づいて安心したのである。田名網敬一を見た後はピンクの髪をした人でも地味に見えた。