1.0型CMOSセンサーを搭載したコンパクトデジカメRX100M3を買った。RX100が出た頃から、その性能の割にコンパクトな姿は気になっていたが、広角が35mm換算で28mm始まりだったので選択肢から外していた。それがM3で24mm始まりになったことで注目度アップ。さらにM2から受け継いだ可動式液晶モニターも180度回転して自撮りが可能になった。
内蔵式フラッシュは当然のことながら、驚愕のギミックとして、この小さなボディから飛び出す内蔵式液晶ファインダーは、買う買わないはともかく、一度いじってみなくては脳のモヤモヤが収まらない。で、いじってみたら見やすいし、面白い。ポップアップしただけで電源が入るが、接眼部を手動で引き出さないと使えない。これは次期モデルで自動化されるのかも。作る側はたいへんかもしれないが、使う側は無責任に言いたい放題である。それから、格納した途端に電源も切れるのは大きなお世話だ。液晶モニターもあるわけで、ファインダーを格納したらおしまい!ってわけでもないのだから、設定でオンオフを選べるようになって欲しい。
重量290gはコンパクトデジカメとしては軽いとは言えないが、コンパクトさと相まって手に心地よい質量感がある。幅101.6mm、高さ58.1mmは充分に小さいが、奥行き41.0mmをわかって買う時点で、もう薄さ願望は捨てている。でも片手でガシっと包める大きさはちょうど良いかたまりとして手に馴染む。
光学ズーム2.9倍、24mm~70mmのズームは、望遠側がちょっと足りない気分もあるが、超解像ズーム機能で140mmまで画質を損ねずシームレスに切り取れるので問題無い。解放F値がF1.8-F2.8という明るいカールツァイスレンズも魅力ありすぎ。NDフィルタも内蔵され、オートに設定しておけば勝手に機能してくれる。広角側マクロは5cm、ホントは1cmくらいの高性能が欲しいところだが、まあまあ許容範囲ではある。
スマホ用の充電コードや充電器を持っていればマイクロUSB接続での充電が可能なのでとても便利。ただ、マイクロUSBポートカバーのヒンジがグニャっと柔らかく、開閉を繰り返すうちにちぎれそうなので、別売の充電器と予備電池(ACC-TRBX)も買った。別売の充電器はSONY製のいろいろなタイプの電池に対応しているためにやたらデカいので、旅先ではUSB充電がいい。
今時のデジカメならWi-Fiは当然、NFCにも対応しているので適宜使いやすい方法でスマホと接続、転送ができる。アプリで機能を追加できるPlayMemories Camera Appsに対応しているので、WiFiあるいはPCへの接続で、好きなアプリを取り込む楽しさがある。NEX-6を買った時に購入しておいた有料アプリもログインすれば転送して使える。
スマートリモコンの無料アプリを入れれば、スマホからリモコン操作も可能。ズームや露出補正もできる。反転モニターで自撮りできるとはいえ、もっと離れた位置から記念写真を撮る場合などは、腕が伸びるゴム人間でなければ無理なので、いざという時のリモコン機能もあったほうが安心。
今ではかなり浸透してきたタッチパネル機能は無い。無くても別に困りはしないのだが、あればあったで、タッチしてピントを合わせたり設定変更したり、フリック操作で手軽に写真を検索したりできるので便利と言えば便利なのだ。
再生モードで画像拡大操作をすると一旦最大サイズに拡大される。どちらかというと徐々に拡大していくほうが好き。また、一覧表示は設定で事前に9枚か25枚かを選ばなければならない。9枚か25枚を表示した状態でさらに縮小レバーを押すとカレンダーモードに変わる。縮小レバーで1枚→4枚→16枚のように画像が増えて行く仕様のデジカメが多いが、そのほうがよかったと思う。
アルミニウムのボディは質感が良いが、表面は結構ツルツルしているので滑りやすい。専用のジャケットケースに入れるつもりは無いので、専用のアタッチメントグリップ(AG-R2)を付けたら格段に持ちやすくなった。ハンドグリップくらい最初から装備していたほうがいいんだけれど。