こんばんは、cathyです。
この前美容院に行く途中、道を歩いているとふわりと良い香り。
キンモクセイだ・・・!
辺りをきょろきょろと見回すと、オレンジ色の小柄な星みたいな花がたくさん咲いていました。
今年も、キンモクセイの季節になったのですね。
キンモクセイの香りというと真っ先に思い出すのが、入院中に担当してくださっていた看護師さん。
入院してしばらくしてから、この担当さんの提案で、夕方少しだけ病棟内を2人で散歩するようになりました。
一緒に歩きながら、他愛ない話をしたり、主治医の先生の診察の振り返りをしたり。
何気ない時間でしたが、自分にとっては心暖まる、1日のうちで一番楽しみな時間でした。
ある日いつものように歩いていると、担当さんがふと足を止めて
「あ、キンモクセイ!」
見ると本当に、開けてある窓の向こうにキンモクセイが咲いていました。
「僕ねぇ、キンモクセイの香りが一番好きでね^_^この香りをかぐと嬉しくなるよ」
それ以来、散歩でその場所を通ったら必ず足を止めて、一緒にクンクンするのが日課になりました。
キンモクセイはしばらくしたら枯れてしまったけれど、今でもその香りをかぐと、担当さんと散歩したこと、話したこと、一緒に過ごさせてもらった時間のこと、全てが鮮やかによみがえってきます。
今、自分の調子が悪いから、余計に強く思い出されます。
また話がしたいなぁ。
あの頃みたいに、やわらかく話を聞いてほしいなぁ。
いつもなんでも受けいれて、励ましてくれた、あの言葉が欲しいなぁ。
あの笑顔がみたいなぁ。
そんなことばかり考えて、昨夜はずっと泣いていました。
今もこのブログを書きながら涙がボロボロ出てきます。
本当に、自分にとって唯一無二の、担当さんでした。
これから先、またこの担当さんのように、心を開いてなんでも話せて、そのすべてを信頼することのできる看護師さんに出会えるでしょうか。
いつか、自分のこの苦しさを受け止め、光の方へ導いてくれる看護師さんに出会えるでしょうか。
終わりのあったあの頃を越えて、いつまでも寄り添ってくれる誰かに出会えるでしょうか。
ここ数日雨が続いて、せっかく咲いたキンモクセイもはかなく散っていっています。
もう少し長く楽しみたかったな。
でも、香りも思い出も、ずっと胸に刻まれています。
では、また。