実際にはそこまでいらないけど。
ガスプロムが総資産の4分の1近い大赤字になるのだから驚きだが去年は黒字だった事を考えるとロシア経済は急激に疲弊している。今までのような戦争経済で何とか黒字、というような状況も実体経済との乖離がはっきりしてきて少しずつ深刻な事態になっていくのではないか。ロシアにとって良くも悪くも中央銀行の総裁が極めて有能な人で今までロシア経済が思った以上に上手く回っているのはこの人のお陰。戦争開始直後、世界中から経済制裁を食らいながらロシア経済が回ったのはロシアの中央銀行が早々に大規模利上げを敢行して通貨価値の暴落を最小限に食い止める事に成功したからで、それにも限度があってガスプロムの大赤字という事態がそれを証明する形になっている。ちなみにロシア国内での企業倒産件数は去年より増えていて今年の2月の時点で前年比61%増の771件(月別であって年別では無い)だそうだ。もっとも日本の企業倒産件数が今年の1月で700件超だから他国の事を言えた義理では無いがロシアの場合、倒産企業の従業員が失業する事無く戦場で消滅するので失業率は上がらない。ウクライナでの戦争は後3年頑張るとロシア最大の石油会社であるガスプロムですら倒産に追い込まれるだろうし、そうなれば戦争は終わるだろうがどうなるやら。