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癌と宣告されると、この人生は終わり!という気分になる人は多いと思います。
私も父を肺癌で亡くした時、そうでした。
癌で死んだと思っていました。
分子整合栄養学を7年ほど学び、がん患者さんOQL(生活の質)の向上をお手伝いをするようになって
癌で、人は亡くなるのではなく、栄養欠損で亡くなっていることを知りました。
栄養がしっかり入っている患者さんは、健常者より元気だったりします。
化学治療をするにも、治療をしないで癌と戦うのも、全て自分の体と心です。
精神力だけがとてもあったとしても、体力が、体にある細胞の組織力が低かったら、精神力も枯渇してきます。
だから、病気に向かう時は、まず栄養を美味しく十分にとって、体力を万全にしておく必要があるのです。
でも、現状は癌に対してのみ視点を向け、体全体には目を向けていません。
だからQOLがドンドン下がっていくのです。
以前、私のクライアントに耳下腺リンパに腫ができて、目の裏までがん細胞が飛び出てきている70歳男性の方がいました。
病院に行ったけど、対処方法がないということで、治療はされていませんでした。
それで、分子整合栄養学のアプローチをされるためにカウンセリングを受けられたのです。
最近、癌の勢いで眼球が刺激され、時々目から血が出てくるとのことでした。
今まで、化学治療もしていない(できない)し、体調は悪くない感じで、食欲も全然あり、孫の送り迎えもして
QOLは落ちていらっしゃらない。
最近、目から血が出てくるようになり、目も見えにくくなり生活がしにくいので血が出なくなればいいのだけど・・・普通に高齢者が体の不具合を話すように話されていました。
血が出なくなればいいだけなの????
私は、その方の癌に対する付き合い方みたいなものを聞いて、とても感銘しました。
自分が、自分の家族がそうだったらどんな視点で癌をみるだろうか?
見た目にも癌が飛び出ている状態なのに、自分にある癌を客観的に観ている。
人は癌で死ぬことはない!学問としても、経験としても、それがわかった今、癌に対しての取り組み方が随分変わりました。
金子先生がいつもおっしゃいます。
自分の60兆の細胞の中にある正常細胞が、何かのきっかけでグレて、やくざになっただけではないですか?
大きくなったやくざ組織は、とりあえず手術や化学治療で取り除くとして、
点在しているやくざに対しては、そんなに目くじらたてなくても、常にパトロールをしていたら、大きな組織を作って暴れることもないと思います。
目くじら立てて、一斉取締りばかりやっても、正常細胞まで脅かすことになってしまいます。
日本は、癌を発見する技術はとても進歩したけど、その見つけた癌を治療する見方は進歩していない・・・と
今後、QOLを保てる、治療視点が一般に伝わっていくことを心から願っています。