親愛なるKANERE読者の皆さんへ
これは2013年最終号ですが、トゥルカナ地方にあるキャンプのまわりにはまだ語られていない非常に多くの話とニュースが残っています。 当然のことですが、我々はすべてをお伝えすることができないかもしれません。難民メディアがその目的を達成するには多くの人材の助けが必要です。
しかし我々は、オープンで透明性の高い、表現の自由を駆使した難民レポートにすべく、たえず努力しています。キャンプでの難民保護とサービス提供に関して人道的で望ましい報道と認められるようにしたいのです。2014年も引き続き力強く歩んでいけるよう、一生懸命努力します。
この号ではアメリカ、バージニア州ブラックスバーグのバージニア工科大学アフリカ歴史学のブレット・シェイドル准教授の寄稿を掲載します。 人間倉庫状態にある難民の権利の侵害に焦点をあてた寄稿です。難民が中途半端な状態で暮らしていると、今後の人生についての意思決定にどんな影響があるか、難民自身が知る権利があるのではないかと問うています!
昨年の秋、トゥルカナ地方で、対立するトゥルカナ族とポコット族のコミュニティー間で少なくとも25人の命が奪われた致命的な暴力の拡大がありました。これに関して、人間的側面に切り込んだ記事も掲載しています。 二つの遊牧民グループは、牛泥棒と境界線論争をめぐってしばしば衝突しています。
KANEREは、「ソマリア人の本国送還についてどう思うか?」というコミュニティーのテーマについて、多数のソマリア難民を取材しました。彼らの見方が世論に浸透しつつあります!
カクマキャンプ1の居留地では、昨年の12月に居住用家屋が炎上して3人の子供が殺され、家族は嘆き悲しんでいます。そして、それが多くの居住者に忘れられない悲しい記憶として残されました。 人道的な最善策として、ケニア難民協会(RCK)は、「ジェンダー運動の16日間」に、法的啓蒙フォーラムを企画しました。このRCKによる法的啓蒙トレーニングは概ね歓迎されました。専門的スキルを持つボランティアによる法的助言という観点から、難民コミュニティーとしても、こうしたトレーニングは有意義だと認識されたのです。
さらに、難民認定(RSD)の手続きは、難民省(DRA)を通じて国連難民機関(UNHCR)からケニア政府にゆっくり引き継がれました。難民省はカクマ難民キャンプで難民認定手続きの全責任を引き受けています。 状況は不明ですが1991年にUNHCRは、ケニア政府の代理として難民認定を行う全責任を与えられました。 しかし、国の重要な役割を何十年も果たしたにもかかわらず、難民と庇護希望者にとって、UNHCRの責務は明確でありません! UNHCRは、難民の期待を裏切ったのでしょうか?
報道の自由に関して、この一年で一つの驚くべき事件が起きました。2013年9月、KANEREの記者がイベントの写真を撮っていた際、NGOの地元警備員によって襲われ、携帯電話が踏みつぶされたのです。 我々は事件を警察に通報し、正義が行われることを待っているところです。
KANEREチームのすべてのメンバーに代わり、2014年がより平和で自由になりますように、皆さまに新年のご挨拶を申し上げます。
我々は、皆さまからのご意見を伺いたいと思っております。
敬具
KANERE 編集長 カバタ・ボル
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます