このごろ少し 耳が遠くなった母は
窓のそばに置いてある籐の椅子に座って
空を見上げてることがある
晴れた日も曇りの日も
少し眩しそうに
穏やかな顔で眺めている
私の顔を見ると
「今日の雲はね・・・」と
雲の形や 流れる速さなど
優しい顔で教えてくれる
今の私には
日常の中では あまり重要なことではないから
そう~ そう~ と聞き流すんだけど
私も母の歳になったら
雲を見上げて
「今日の雲はね・・・」なんて話をするのかしら。
ひこうき雲みつけた
今では 脚も 手も
あちこち痛い母だけど
昔は忙しく
自分へも 他人へも 厳しい人だった
耳も遠くなり
体も昔のようには動かせなくなった今
雲を見ながらいろんなこと回想しているのか
いやいや
まだまだ
いくつになってもははははは
いや、母は母
まだまだ大御所は健在だ
ボケちゃいないってよw