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DV被害、警察はどこまで向き合うか

2012-09-16 23:46:46 | 思考の散歩
 DV(ドメスティック・バイオレンス)被害で悩む奥さんは、我慢しながらなかなか外部者への相談に踏み切れない。


 警察に相談したらしたで、まともに受理してくれない。


 そんなニュース、何回か耳に入りましたよね。




長崎DVストーカー殺人事件についての記事



DV:被害訴えの女性の情報を夫側に漏らす 福島の警察署(全3ページ)



 他にもいろいろと御記憶の方は多いと思います。


 ま~~、取り上げにくい事情もあるとは思うんですけれどもね。

 だいたいこういったのは、夫(男性)から受けるDV被害を妻(女性)が警察に相談するわけですが、訴える側の意識が問題になる場合もあるようです。



妻を長時間殴り死なせる 容疑の夫逮捕 夫の逮捕嫌がり被害届出さず




警察にDV相談の女性死亡、傷害容疑で夫逮捕





 女性側の感情も様々ですよね。『原因は自分ではないか』『犯罪者の妻と見られる生活に耐えられない』といった要因が、ブレーキとして働いてしまう事もあります。


 また、夫婦間(など)で『共依存』という関係が生まれる場合もあります。

 暴れる夫は、対象である妻に依存する(他者には暴力を振るわないケースも)。

 被害を受ける妻は、自分に対して『夫の感情を受け止める存在』という価値を見出してしまってそれに依存する。


 これがなかなか抜け出せないものらしいのですが、そうなると『警察に被害届を出す』⇒『すわ逮捕という段になって被害届を取り下げる』という具合に、警察は翻弄されてしまいます。そういったケースに立ち会った事のある警官は、「どうせ、まただろうな」と取り合いにくいかもしれません。


 しかし、後になってから死亡事件にまで発展するケースが全国でちらほら発生しているのは由々しき事態ですよね。オウム最後の逮捕も、本人の出頭をスルーしてしまうなど、『本当に深刻な事態』を警察官が看過してしまうのは、あってはならない事です。








 …………で、どうして今日、急にこんな議題の記事を書いたかと申しますと、実は親戚で同様の事件に発展しかねない状態らしくてですね。被害を受ける側が電話で私に泣きついて来られたのですよ。


 そうしてお話を伺ってみますと、およそ三年前に、被害届も視野に入れて派出所へ相談されたのだそうでして。

 まぁそれがね、ずいぶんといいかげんな対応を受けたようで、署からパトカーで自宅へ送ってもらった時にも「立派な家じゃないですか。こんな良い家に住まわせてもらってるんだから多少の事は云々」というお言葉を頂いたのだそうで、随分と釈然としない気持ちだったらしいです。


 その日も冷静な話が出来ない状態にも関わらず、警察はこの件を手放してしまったのですね。ただ、これは三年前の対応なわけですが、いくつかの死亡事件を経て改善されているはず、と信じたいところです。




 また、警察に相談される段の話ですが、やはり女性側が窓口を訪れるケースがほぼ全てだと思います。

 どうしても受け付ける男性よりも、説明する女性の方が話し振りも感情論に走りがちになるでしょう。


 ですから、相談される際には事前に肝要な点を纏めておいて(紙に書き出しても良いと思います)、事実として受けた被害状況を、出来れば日付が明確な時系列順で、暴力を受けた体の部位と医者の診断書、破壊された物など証拠品を提示した上で、警察が受理せざるを得ない状況に持ち込む事が大事だと思われます。


 また、相談者の覚悟もしっかりして、「最終的にどうするのか」というビジョンと、「どうしてそうしなければならないのか」を心に置いておくべきでしょう。


 この親戚のケースですと思春期の子供を何人も抱えた状況でして、後々まで子供の心理に影響を残す可能性があります。



 将来、後戻り出来ない後悔を残さないために、しっかり、決然と警察へ話をして頂きたいと思うのです。





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