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腸は第二の脳」重いからだをリセットできる「腸をいたわる食事法」

2021-11-12 08:30:00 | 日記

下記の記事は日経ウーマンオンラインからの借用(コピー)です。

 腸活という言葉もトレンドになり、「腸は第二の脳」や脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼしあうことを示す「脳腸相関」という言葉が広まってきているように、腸は、今、とても注目されている内臓です。
 特に腸は脳との関連がよく取り上げられます。例えば、「緊張する場面でおなかを下してしまう」など、おなかまわりはメンタルの影響を受けやすいという実感も、皆さんの中にあるのではないでしょうか。
 胃腸を専門としている東北大学大学院医学系研究科の金澤素(もとより)准教授によると、「『腸が第二の脳』といわれるのは、腸には『腸管神経系』という独自の神経ネットワークがあり、脳の指令がなくとも、摂取した食物を自律的に消化する働きが備わっているためです。このようなネットワークはほかの臓器には確認されていません」
 なんと腸は、自らが判断を下す機能を持つのです! 内臓を含めた私たちの体は、すべて脳が管理しています。神経を介して伝わってくる脳からの指令がなければ、私たちは腕一つ動かせないし、肺や眼球も動かせません。しかし、どうやら、腸に関しては話が別のようなのです。
腸は、内臓の中でも特別な存在だった
 消化器官(食道・胃・小腸・大腸)には、脳からの指令を受ける自律神経だけでなく、「腸管神経」という巨大な網目状のネットワークが張り巡らされています。
 この腸管神経は、脳からの指令がなくても自律的に活動できる、特別な神経。いわば、腸は、プレイングマネジャーから権限委譲された特別な立場といえるでしょう。
あなたの腸の中にいる、別の生命
 近年、特に注目されてきているのが、腸内環境です。私たちの腸には細菌が住んでいます。そしてこの腸内細菌と私たちは、共生しています。なぜ共生という表現をするかというと、細菌は、私たちの体の一部ではなく、違う一つの生命だからです。
 実は、私たちが生まれたときの腸内は、無菌状態。そのまっさらな腸に、時間をかけて細菌が入り込み、住み着くのです。自分の体の中に、他の生命体がいると思うと不思議な感じがしませんか。
 腸という家に住み着いた腸内細菌は腸壁にびっしりと生息し、「お花畑(フローラ)」に見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれます。
 そして、そこにあるお花たちは、少なくとも1800属、4万種、100兆~1000兆個も存在し、総量でいうと1~2キロにもなるそうです。驚きの量と重さですよね。
善玉も悪玉も、腸にいていい
 何万種もある腸内細菌ですが、種類によって生成されるものや働きが違い、主に3つに分類して考えられています。
(1)善玉菌
よい影響を及ぼす。ビタミンB群、乳酸、酪酸、酢酸、プロビオン酸などを産生。

(2)悪玉菌
悪い影響を及ぼす。アンモニア、硫化水素、アミン、二次胆汁酸などを産生。

(3)日和見菌
善玉・悪玉のより多いほうと同じ働きをする。優勢なほうに傾く性質を持っている、世渡り上手な菌。
 意外と知られていない3種類目の日和見菌ですが、実は、中性的な性質を持ちます。善玉菌と悪玉菌の優勢なほうに傾く性質を持つ、カメレオンのような腸内細菌。日和見菌は賢く最強な適応力を持っているのです。そして、いい腸内環境というのは、悪玉菌をすべて排除すればいいというわけではありません。
 理想的なのは、この3種類がバランス良く腸内にいること。細菌の理想バランスは、善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割です。
 このバランスが崩れてしまうと、腸内環境が乱れて、おなかの張りや下痢、便秘、肌荒れなど、体調の悪化につながったり、体重が増加したりすることもあります。
今、この時も、あなたのおなかの中で腸内細菌がバランスをとろうと頑張っています
腸内細菌を手なずける方法
 この腸内細菌のバランスをいい状態に保つために、私たちは、腸内細菌を手なずける必要があります。その方法は、食事。腸内細菌にとって、いい食べ物を与えるのです。いい食べ物とは、「食物繊維」「オリゴ糖」「発酵食品」の3つ。1つずつ解説していきましょう。
1.肥満予防にもなる、食物繊維
 食物繊維は、一言で説明すると「栄養として吸収されない栄養素」です。
 「吸収されない栄養素とはどういうこと?」と疑問に思いますよね。もともと食物繊維は、体を構成する栄養素のタンパク質や糖質、ビタミン類などではないため、食べ物のカスのような不要な存在として考えられていたのです。
 例えば、ごぼうのスジやリンゴの皮など。食感もあまりよくないですし、調理では取り除かれる傾向が強いものでした。しかし、研究結果で、食物繊維は、吸収こそされませんが、さまざまな役割を果たすことが分かってきました。
 まず、食物繊維は善玉菌の餌になります。善玉菌の活動を活発にしてくれ、体にいい代謝物の生成を促してくれるのです。2つめの役割は、便秘の改善です。食物繊維は、便のカサになることで排便をスムーズに促します。3つめは、血糖値の急上昇を防ぐこと。食事の最初に食物繊維を取ると、消化吸収のスピードをゆるやかにしてくれるため、血糖値の急上昇を抑えられます。また、コレステロールを付着し、排出を助ける効果もあるため、肥満予防にもなるといわれています。
【肥満予防にもなる食物繊維】

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がある
理想的なバランスは2:1

不溶性:穀類、野菜類、豆類、キノコ類など、よくかむものが多い
水溶性:海藻類、イモ類、おくらや納豆など、ネバネバ、ぬるぬるとしたものが多い
2.ダイエットとの相性がいいオリゴ糖
 2つめは、オリゴ糖です。オリゴ糖は糖質の一種。胃酸で溶かされず、小腸でもほとんど吸収されず、大腸まで届く「難消化性」のオリゴ糖は、食物繊維の仲間であり、腸内細菌の餌となってくれます。中でも「フラクトオリゴ糖」や「ガラクトオリゴ糖」は、他の食物繊維より乳酸菌やビフィズス菌の量を増やす作用が高く、善玉菌の大好物です。
フラクトオリゴ糖…
玉ねぎ、ニンニク、バナナ、トマトなどに多く含まれる。市販の飲料やシロップなどにも配合されている。

ガラクトオリゴ糖…
天然成分では母乳にのみ含まれるが、市販の飲料やシロップなどに配合されているものがある。
 オリゴ糖のほとんどは腸に吸収されないため、食後も血糖値が急上昇することはなく、砂糖のような甘みがあります。また、カロリーも低いため、ダイエットをしたい人にはおススメの食材。シロップ状のものもあるので、飲み物に混ぜたり料理に使ったりして、活用するといいでしょう。ただし、作用も強いので、おなかを壊しやすい人は、取りすぎは控えてくださいね。
3.ちょい足しに最適な「発酵食品」
 納豆やヨーグルトなどの発酵食品は、そもそも善玉菌を含む食品です。善玉菌を腸内で増やすことに有効とされています。腸内を弱酸性にして悪玉菌が増えるのを防いだり、腸の運動を活発にさせたりする働きもあるのです。ただ、発酵食品は、食べ物によって、含まれる菌が異なります。
 例えば、ヨーグルトも種類によっては、ビフィズス菌やブルガリア菌、サーモフィラス菌をはじめとする乳酸菌など、含まれるものが違います。みそもこうじ菌や酵母菌、納豆には納豆菌が・・・・・・といろいろな種類の菌があるのです。
 どんな菌が自分の体に合ってうまく作用するかは、個人で異なります。逆に言うと、合わないものを取ると、おなかを壊したり、便秘になったり。だから、自分に何が合うのかを探すために、いろいろな種類を試してみる必要があるのです。
主な発酵食品
納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、かつお節、チーズ、ワイン、ピクルス、塩こうじ、等

※乳糖不耐症、果糖不耐症、特定の食品アレルギーがある人は、その食品は避けて。自分に合うか合わないかを見定めながら全体をバランス良くチョイスして
 毎日数種類の発酵食品を、少量ずつ取るのがオススメです。例えば、定食にプラスするおみそ汁や漬物、おつまみになるチーズやピクルスなど、「ちょい足し」しやすいものが多いので、毎日の食事に、1品足してみるところから始めてみてはどうでしょう。例えば、ヨーグルトは、いろんなメーカーの商品を1種類ずつ試してみては。同じヨーグルトでも、種類を変えたら便秘が改善した、という人も意外といるのです。
 脳から自律して活動できる賢い腸を食事によっていたわりながら、さらに高いパフォーマンスを出せるよう、あなたの中で共生している腸内細菌を育ててあげてくださいね。
金澤素(かなざわ・もとより)
東北大学大学院医学系研究科 行動医学分野 准教授
医学博士・総合内科専門医・心療内科専門医・日本心療内科学会登録指導医・米国消化器病学会フェロー。日本消化器病学会にて機能性消化管疾患診療ガイドライン-過敏性腸症候群(IBS)作成委員会委員ならびに米国ノースカロライナ大学にて非常勤講師として従事。



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