10月27日 続き
専用バスで空港から西安市内に向かう。出来たばかりの道路が快適、モニュメントも設置され力の入れようが伺える。バスの中では張さんが見事な日本語で滞在中の注意事項、特にパスポートとチケットの管理を厳重にするようにとの説明があった。あたりまえのことではあるが、改めて言われると気が引き締まる。
バスは西安近郊の農村らしい集落に入って行く。目を凝らすと薄暗い中に昔ながらの粘土造りの住宅が集積しているのが見え
る。道路沿いに裸電球1個を点け、粗末な台に商品らしいものを申し訳程度に置いてある店が並んでいる。店の前の道路はリヤカーと自転車、そして年代物の小型トラックが行き来していた。この風景を見て「中国に来たんだ」と言う実感を持った。
ところが西安市内に入ると風景は一変して日本の工業団地のような近代的な工場群が、次に林立する近代的なオフィスビル、アパート群が出現。工事中のビルが目につき活気に溢れている、高度経済成長時代の東京と言った感じである。中心街に近づくにつれて百貨店等大形店舗や大形看板が現れ、歩行者と乗用車が増えてくる。農村と都市の格差の凄まじさを1日目で見せつけられた。
ガイドの説明によると西安は人口600万人(昼は700万人)とのこと、大阪と同じ位か。バスは明時代に造られた城壁「北門」を通過して夕食会場のレストランに向かうが車と人で大渋滞、城門までは広く立派な道路なのだが明時代の城門はくびれたように狭くなっているので何ともならない。車は少しでも隙間があれば割り込んでくるし、歩行者も自転車も強引に横断してくる。
私たちは一番前の席にいたので足を踏ん張りながら呆然としてラッシュ風景とバスのドライバーの運転を見ていた。
バスはラッシュを楽しませてくれながら朱雀門を抜けて「西安東方大酒店」に到着。円卓には鶏肉、豚肉、うどん、ハム、春巻き、チャーハン、ザーサイ、干し梅干し等の料理と飲み放題の老酒、朝鮮人参が入った薬用酒が1本が並べられた。
皆、同じように少しずつ全種類試してから、気に言ったものを再度たべる。感動する程美味しいものではなかったが味はそこそこ、私は老酒と薬用酒で元気になった。食後、ウエイターが薬用酒を買え(1本1000円)を買え、ザーサイを買えとうるさい。
また、バスは込み合う中心街を走り、西安のランドマークである鐘楼と鼓楼に囲まれた広場に到着。歩いてホテルに向かう、ホテル前までバスが入れないとのこと。広場では凧売りが連凧をあげていた。暗い夜空に街灯で照らされた連凧は不思議な奥行きを感じさせた。
ホテルではフロントとガイドがパスポートのことで一悶着、パスポートを預けろと言うフロントとこの場でチェックして返せと言うガイドの言い合い。結局,ガイドが勝ちパスポートはその場でチェックし返された。殴り合い寸前の激しいやり取りに見えたが終わったら両者ともけっろとしていたのが印象的だった。
気になった人々
◯西安空港のバス駐車場でほうき片手に掃除しているおばさん。
◯バスにスーツケースを運び込む若いポーター(アルバイトか)
◯北京空港で金網越しに飛行機を眺める初老の男(仕事がないのか、どんな気持ちで見ているのか)
◯鐘楼前の広場にいた凧売り
◯天秤棒を持った風船売り
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