大規模開発だから大部隊が必要というのは短絡的な考えです。
成果物の大きさと、必要となる部隊の規模は必ずしも比例しません。
大部隊は見ているだけで迫力がありますし、よさそうに思います。しかし、数千人~数万人の軍勢がわずか数百人の精鋭部隊に撃破されたケースは枚挙にいとまがありません。
部隊が巨大になるとコミュニケーションチャネルが複雑になり、統制が取れなくなります。
規模の大きさだけで勝負する時代は終わっています。
小さい部隊でも、プロセスを最適化し、製品・サービスを最適化すれば勝てる時代です。
C63をご存知ですか。メルセデスが世に送り出したDセグメントのスポーツセダンです。
日本で扱いやすいサイズ感そのままに、スポーツカー顔負けのパフォーマンスと、セダンならではの居住性が楽しめます。
2015年に6.2リッターV8から、4リッターV8ターボにダウンサイジングしました。 排気量を35%削減しながら、馬力と加速力はアップしています。先代モデルでは0~100㎞加速は4.5秒でしたが、現行モデルは4.1秒です。更に高性能のC63sでは、同じ4リッターエンジンをチューニングして3.8秒までパフォーマンスを高めています。
Smaller & more Powerfulです。規模が小さくてもベロシティはモリモリです。
多様なニーズがあり、そのニーズもどんどん変わっていく中、肥大化した大部隊で対処するのはリスクです。
大部隊では、変化に追従する機動力と柔軟性を欠いてしまいます。
パワーアップの為に排気量を増やし、エンジンを増強するのではなく、プロセスとインクリメントをムダなくシンプルに最適化し、変化に無理なく対処できる軽量な仕組みが求められます。