不透明な状況で、自分の置かれた状況を理解し、打ち手の精度を高めるにはどうしたらいいだろう。
身もふたもない話しだが、「行動する」しかない。
- おいしそうな料理、旨いかどうかは食べないとわからない
- 速そうな車、本当に速いかどうかは乗ってみないとわらかない
- 住みよさそうな部屋、実際に住んでみないとわからない
もちろん経験者にヒアリングして間接的に理解する方法もあるが、本当に知るには自分で実際にやってみて、経験しないとわからない。
私の経験だが、始めてテスラ車に乗ったときは衝撃的であった。
テスラ車が速いことはデータから知っていた。事前の情報からフェラーリやマクラーレンと互角に渡り合えることもわかっていた。だが、実際にアクセルを踏んで、あの異次元の加速を体感すると、事実がわかる。踏み込めば踏み込むほどリニアに加速する感覚は実際に運転してみないとわからない。猛々しいエンジンサウンドは一切ない。あの静けさの中でのワープ感はあたらしい。
クネヴィンフレームワークにおける「複雑で不透明なプロジェクト」では、「探索的アプローチ」が必要だ。
ヒアリングして要求を聞いて回るのではなく、実際に作ってみて検証する。「全然違う」という可能性もあるが、それは貴重な発見だ。1つの予測が誤りであったことが早い段階でわかる。実物を見て得られたフィードバックを元に作り直せばいい。
状況が不透明であればあるほど、速やかに制作して検証していくスタンスが必要になる。間違ったとしても軌道修正していけばいい。時間はあるのだから。
- 実際に体験すれば、好きか嫌いかがわかる
- 実際に提供すれば、気に入るか気に入らないかフィードバックが得られる
不透明な状況で、時間をかけて見守っても、なにも出てこない。
- 実際に手を動かして作ってみる
- 早い段階から使ってもらって反応を観察する
不透明な状況であればあるほど、率先してやってみる姿勢がものを言う。
タイムボックスで取りかかろう。そこでできたモノを披露しよう。そして改善していこう。