今回、軽井沢の目的は千住博美術館。
SANAAの西沢立衛の建築と聞いて。
雨の中ひっきりなしの来訪者も、いろんな他県ナンバーが多い。
駐車場入ってすぐの建物は、
軽井沢の老舗浅野屋のベーカリーカフェとミュージアムショップ。
ミュージアムショップにはフランスのルームフレグランスブランドESTEBANや
アメリカのオーガニックソープ等々が特徴的。
強い雨じゃなかったら、
ゆっくり歩くのも素敵だったろうカラーリーフガーデン。
胡粉を上から垂らし、滝の下部の横の線を面相筆、
しぶきをエアブラシで描く手法は、
実は初め、「コロンブスの卵」だと思った。
でもすごい、こんなシンプルな日本画を生み出したのは。
美術館にも展示されている私物の絵画道具、
ただ流したようなひとつひとつの水の流れに、
構想の段階で緻密にイメージされていることを知る。
ヴェネツィアビエンナーレで名誉賞受賞の作品を展示するThe Fall roomには、
下に水がひかれ、滝の流れ落ちる水を映す。
美術館の敷地は3m80㎝の高低差がある。
穏やかな勾配は、
ところどころに配置された大きな吹き抜けの木々の緑とともに、
自然との一体感を感じさせる。
作品と建物、自然が一体化した美術館。
このカーブ、西沢立衛!
絵はほとんどが、ガラスなどで覆われず、そのままの状態で展示されている。
「万が一何かあったら、まだ若いからいくらでも 修復できる」という画家の心意気で、
思う存分鑑賞できる、日本には稀有な美術館である。