デルビル磁石式壁掛電話機 5枚磁石
デルビル磁石式甲号卓上電話機を紹介する中で、磁石式の種類について触れました。壁掛型は「3枚磁石」(*注) が多く、まえれに「5枚磁石」のものもあるという内容でした。本館の電話機の図鑑の中で紹介しているのも、「3枚磁石」です。そこで今回は「5枚磁石」の写真を紹介いたします。写真は、壁掛型の5枚磁石の写真です。ご覧の通り、黒い磁石の部分が5枚あります。
この5枚磁石は、1回線に多数の電話機を接続し、電鈴の音の鳴らし方(音の長短や回数)により、どの電話機なのか識別し、相手を呼び出す方式(共同線式)に利用されていました。この方式だとあらかじめ電鈴の鳴らし方を決めておかなければなりません。
なお、送話器にはデルビル型のものと、ソリッドバック型のものがあります。ソリッドバック型は長距離用として利用されていました。
磁石の数を増やしたのは、何台もの電話機の電鈴を鳴らすため、発電機の起電力を大きく取ったのでしょう。
次回は、また「デルビル磁石式甲号卓上電話機」に戻ります。
注:本来は、3枚磁石発電機、5枚磁石発電機という。
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