暖かな日が続きます。
3週間ぶりに日本蜜蜂の様子を見に。
前回の見回りで、おとなしいはずの日本蜜蜂が凶暴になった体験を書きましたが、今日はヘマをせず慎重に。
暖かい時期のミツバチはおとなしいが、冬のあいだは自分たちを守ることに集中しているから、攻撃されないように、油断することなく様子を見てきました。
越冬中は通常産卵と育児は停止しています。
春が近づくと女王蜂による産卵が開始するので、貯めていた蜜と花粉の消耗が激しくなるが、秋に採蜜をしなかったので、貯蜜は十分残っているから、蜜蜂たちのエサは大丈夫です。
暖かいとは言え、まだ蜜が採れる花もないから動きはありません。
「ハチの一刺し」のことを。
これはミツバチが「一度針を刺したら死んでしまう」といった生態を模した言葉です。
ミツバチの針には「かえし」がついていて、一度刺すと皮膚からなかなか抜けないです。
針とミツバチの体を結ぶ筋肉は弱く、針を刺すと内臓ごと腹からちぎれてしまうため、ミツバチは一度攻撃すると死んじゃいます。
まさにミツバチは命がけの攻撃をするわけです。
古い話ですが、ロッキード裁判丸紅ルート公判で検察側の証人として出廷し、田中角栄被告の5億円受領を決定的に裏付ける内容の証言して、日本中を騒然とさせた榎〇三〇子氏を覚えていますか。
証人として出廷した後の記者会見で、彼女が「ハチは一度刺したら死ぬ、人を刺すという行為で私も失うものが大きい」と言ったのを、メディアが「ハチの一刺し」と取り上げ、流行語にもなったりしましたね。
今や、役所や会社で不正やセクハラ・パワハラなど内部告発するのは一般的なことになってきましたが、その方々は覚悟のうえでの告発でしょう。
ミツバチは、一度刺したら死んでしまうことから、自分の命をかけて相手に致命傷となる一撃を与えることなどにこの言葉を使ったりします。
NHKの「ダーウィーンが来た」をご覧になった方も多いでしょう。
日本蜜蜂は集団で敵と戦うことで、カマキリやオオスズメバチさえ、やっつけられるんです。
何もしなければ刺しはしませんが、おとなしい日本蜜蜂でさえも怒らせてしまうと怖いですよ。