朝のうち雪がちらつき薄らと白くなったところもあったが、積もることなく小雨に変わりました。
11時頃、チョッとした用事があり車で外出。
カーナビから凍結に注意の音声が流れました。
車の温度計を見たら3度でした。
寒中には無かったのに凍結注意の音声はこの冬始めてでした。
午後はYouTubeで夏目漱石の「こころ」を観ました。
しばらく前に、偶然このドラマを発見し、いつか観ようとお気に入りに残していました。
読書が好きだった妻が、何時ものように本を取り寄せて読みはじめていたのが「こころ」でした。
しかし、数ページのところに栞が挟んだままで、先には進むことが出来ず、栞の先は読むことができなかった本でした。
なにを思ってこの本を選んだのか、この本を選んだのはなぜなのかを知りたくなり、妻が逝ってから数ヵ月後に一気に読みました。
鎌倉の海岸で出会った男性は、いつもどこか寂しげだった。その男性のことを「先生」と呼ぶようになる。
父親の見舞いで故郷に帰省していた私に、先生から届いた自殺を思わせる手紙を抱えて東京行きの汽車に乗り込む。
主人公と親友の二人が下宿のお嬢さんを好きになってしまう。
Kからお嬢さんへの恋心を打ち明けられると、Kの恋を妨げようとし、更にKを出し抜いて奥さんからお嬢さんとの結婚の許しを得る。
それを知ったKは自殺し、その後お嬢さんと結婚した先生は妻にも真実を打ち明けられず、罪の意識を背負ったまま生き続ける。
そして時代が明治から大正の新しい時代に変わる時、先生も自殺をする。
重くて暗くて救いのない小説なのですが。
上 先生と私
中 両親と私
下 先生と遺書
の三部構成です。
登場人物はほぼ5人
私:小説の主人公
先生:主人公が慕って先生と呼ぶ
奥さん:先生の妻
未亡人:先生の妻の母
K:先生の親友
今日観たドラマの軸は、下の「先生と遺書」が中心です。
先生は「なぜ死ななければならなかったのか」、自殺にいたる過程への詳細を解明していきます。
夏目漱石原作 テレビドラマ こころ前編
こころ後編
「自己の心を捕へんと欲する人々に、人間の心を捕へ得たる此作物を奨む。」
夏目漱石の「こころ」を発刊したときの広告文ですが、妻は新聞で紹介した「こころ」のこの文章に惹かれたのではなかろうかと思っています。
今で言うキャッチコピーですが、この本を的確に表しているように思います。