コロナの勢いが増したので、
読書の時間が増えました。
最近、読んだ本で印象に残ったのは、
司馬遼太郎の「花神」。
囲碁の話しも、ちょくちょく出てきて
明治の大棋士、巌崎健造の名前も出てきます。
その中でも、面白かったエピソードは、
主人公の大村益次郎が、江戸城で
囲碁を打っていたこと。
膨大な仕事を、夜に終わらせて
お昼は、ひたすら打っていたらしい。
相手が現れると、黙って黒石を引き寄せ
パチリと打ち出す。
謙遜でも何でもなく、猛烈に下手だったらしい。
囲碁の相手をしていた人々が、陰口に
「あのような弱さで、戦に勝てるのか?」
あるいは、正直な人(?)が
「なぜ、そのようにお弱くて碁をお打ちになります?」
大村益次郎は、
「左様。心気を休めんがためです。」
維新十傑にも数えられ、医者、学者、政治家、軍人。
蘭学にも精通し、「軍神」とまで言われた天才が、
囲碁がひたすら好きだったのに、
ものすごぐ下手だったのが、とても面白いです。
日本棋院の近く、靖国神社に
大村益次郎の銅像があるので
仕事のついでに、拝みました。
明日は、全く違う種類の本を
紹介しようと思います。